ドゥカティ ジャパンは、スーパースポーツバイク「1198」および「1198S」を発売すると発表した。価格は1198が224万円、1198Sが274万円。発売時期は1198が2009年3月、1198Sは2009年2月を予定している。

ドゥカティ 1198S

2008年ワールドスーパーバイク選手権のチャンピオンとなったトロイ・ベイリスと1198S

「1198」と「1198S」はL型2気筒エンジンを搭載するドゥカティのなかでもっともスポーツ性の高いモデル。11月に開催されたミラノショーで公開された。スタイルは従来の「1098」とほぼ同じだが、中身は一新されている。

エンジンは水冷L型2気筒4バルブ デスモドロミック(強制バルブ開閉機構)を搭載する。排気量は1198.4cc。オリジナルモデルは最高出力170HP(125kW)/9,750rpm、最大トルク13.4kgm/8,000rpmだが、日本仕様は155HP(114kW)/8,000rpmとなる(最大トルクは同じ)。スロットルボディやギヤボックスなど、各部をスーパーバイク「1098R」と同じ仕様とし、高いパフォーマンスを得ている。

フレームはスチールパイプを組み合わせたトレリスフレームだが、軽量化が図られた。フロントサスペンションは1198がショーワ製低摩擦酸化チタニウム処理を施したスライダーを採用。1198Sは低摩擦窒化チタニウム処理オーリンズ製を導入した。リヤサスペンションは1198がショーワ製、1198Sがオーリンズ製ユニットとなる。ブレーキユニットはブレンボ製。ホイールは1198が10本スポーク、1198Sが鍛造軽合金製のGPレプリカタイプ7本スポークとなる。乾燥重量は1198が171kg、1198Sが169kgに抑えられた。また1198は二人乗りが可能。

1198Sには、ドゥカティの市販公道モデルとしては初めて「ドゥカティトラクションコントロール(DTC)」が搭載される。これはフロントとリアのホイールセンサーが車輪速差をモニターし、リアのトラクション低下(ホイールスピン)を検知すると、燃料噴射システムを制御し、リアホイールのトラクションを回復させる。

また、「ドゥカティデータアナライザー(DDA)」も搭載された。これはサーキット走行などの際、スロットル開度、車速、エンジン回転、エンジン温度、走行距離、ラップタイム、使用ギア段数などをメモリーカードに記録し、PCにて比較検討できるもの。1198Sには標準装備、1198にはオプションで用意される。