都銀3行系でも融資条件が違う
以前は給料やボーナスは年々増えていましたが、今は年齢を重ねたからといって増えるわけでもなく、むしろ減ることもある状態にあります。これに追い討ちをかけているのが物価の上昇で、生活は以前にもまして厳しい状況に追い込まれています。
そんなときに友達の結婚が重なったり、あるいは急に引っ越しをしなければいけなくなったりなど、まとまった出費が続くと給料内ではとても対応しきれなくなります。
いざというときのために貯蓄があればいいのですが、手元にお金の用意がないという人の役に立ってくれるのがカードローンです。今回は給料振込口座などに利用していて、もっとも身近な三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3つの銀行系カードローンについて比較してみました。
銀行系カードローンの比較
銀行系 | 三菱東京UFJ銀行 | 三井住友銀行 | みずほ銀行 |
---|---|---|---|
カードローン名 | バンクイック | アットローン | カジュアルプラン |
融資額 | 最高500万円 | 最高300万円 | 最高100万円 |
申込方法 | インターネット、電話から24時間365日 | インターネット、電話、郵送 | インターネット、電話、みずほ銀行店頭、郵便 |
審査 | 電話、emailで当日連絡(時間によって翌日以降) | 電話、emailで当日連絡(時間によって翌日以降) | 電話、emailで当日連絡(時間によって翌日以降) |
提携ATM | 三菱東京UFJ銀行、Enet、セブン銀行、ローソンATM | 三井住友銀行、プロミス、ampm、セブン銀行、Enet、ローソンATM、イオン銀行、足利銀行、大垣共立銀行、京都銀行、群馬銀行、京葉銀行、中京銀行、名古屋銀行、西日本シティ銀行、紀陽銀行、静岡銀行 | みずほ銀行、Enet、ローソンATM、セブン銀行 |
3商品は、どれもネットなどで申し込みができ、返済はコンビニでOKという仕組みは同様。手軽に利用できるのが特徴です。ただ、融資額や借入金利などには少しずつ違いがあります。
「バンクイック」は20歳以上なら学生でも申し込める
三菱東京UFJ銀行系のカードローン「バンクイック」の場合は、20歳以上なら収入のない主婦でも申し込みができますが、専業主婦の場合、配偶者に安定した収入などがあることが条件となり融資限度額は30万円となっています。
三井住友銀行のカードローンの「アットローン」になると、満20歳以上から満65歳以下の就業者で、安定した収入があり、保証会社であるプロミスの保証を受けられる人が対象となります。
収入のある人を対象としているということでは、みずほ銀行のカードローン「カジュアルプラン」も同様です。満20歳以上61歳未満と年齢の範囲は異なりますが、保証会社であるオリエントコーポレーションの保証を受けられ、安定かつ継続した収入が見込める人という点で、アットローンと同様です。加えて、専業主婦など収入がない場合でも、配偶者に安定かつ継続した収入があれば限度額30万円まで申し込みができるようです。
「カジュアルプラン」は5つのコースから選ぶ
融資額が最高500万円までと最も融資限度額が高額なのが「バンクイック」です。金利は年5.5%〜年15%。借入利率はローンの利用額や審査内容によって異なりますが、融資額が高くなるほど金利が低くなる傾向にあります。
次に融資額が高いのが「アットローン」。新規の場合の限度額は200万円ですが、通常は最高300万円。ちなみに、利用残高が一度でも100万円以上になると、その後の残高が100万円未満となっても年15%の金利が適用されるとのことです。
「カジュアルプラン」の場合は、10万円、20万円、30万円、50万円、100万円コースの中から選ぶ仕組みです。ただし、審査の内容によっては希望の利用限度額から減額される場合もあります。金利は利用額が100万円の場合は年11.6%ですが、100万円未満の場合は16.6%が適用されます。
「アットローン」はコンビニ以外に地銀も利用可能
「バンクイック」は借入や返済が同行のATM以外にセブン-イレブン内に設置されているセブン銀行やローソン内のローソンATMなどからでも可能です。便利なのは「即日お振り込みサービス」。同行に口座がある人が、電話やネットから申し込んだ場合、平日の店舗の窓口が開いている午後1時半までに申込書および本人が確認できる書類をFAXすると、当日中に同行の口座に振り込まれます。急いでいる人にとってはありがたいサービスといえます。
「アットローン」の借入や返済は同行のATM以外にam/pm店内の@B∧NKやセブン銀行、一部の地方銀行も利用可能です。また、平日の午後2時50分までにパソコンや電話などで手続きすると、2〜3分後に指定の金融機関の口座に振り込んでもらうことも可能です。
「カジュアルプラン」は、同行のATM以外にセブン銀行などでも利用することはできますが、返済は毎月10日に同行の口座からの自動引き落としとなります。毎月の返済以外に同行のATMやコンビニからの随時返済もできますが、毎月の返済とは別になります。また、みずほの同じ利用店で住宅ローンを利用している場合は、店頭の基準金利から年2%優遇されるメリットがあります。
利用したい場合は、まずは今は自分が給与振込口座として使っているところから当たるのが王道。審査さえ通れば、すぐに振り込んでもらえて便利ですが、これはあくまで自分のお金ではなく、借りたお金。そこのところを勘違いしないよう、上手に返済もしていくといいですね。
次回以降、その他のカードローンについても紹介していきます。
あなたにぴったりのキャッシング会社が分かる!? 金利や限度額が一目で分かる「キャッシング比較」コーナーはこちら!
金野和子
マネーライター。マネー雑誌の記者として12年働いたのち、フリーのマネーライターとして独立。おもにマネー雑誌や女性誌、経済誌や新聞などで、マネー関連の記事の編集・執筆を手がける。