日産自動車(以下、日産)とクライスラーLLC(以下、クライスラー)は米国現地時間の14日(日本時間15日)、両社間のOEM供給に関する2つの新たな契約に合意したと発表した。
日産は2008年1月、クライスラーが南米市場において販売する日産「ヴァーサ セダン」をベースとした新型モデルを、2009年よりクライスラーにOEM供給することで合意している。今回発表された新たなOEM契約の詳細は以下の通り。
- 日産は、クライスラーのコンセプトとデザインに基づく新型低燃費小型車を生産する。クライスラーにとって新セグメント参入となる同小型車は、日産の追浜工場(神奈川県横須賀市)において生産され、北米、欧州、およびその他グローバル市場において2010年に投入される予定
- クライスラーは、日産向けにフルサイズピックアップトラックを生産する。日産のデザインをベースとした同車は、クライスラーのサルティヨ工場(メキシコ)で生産される。日産のピックアップトラックの販売は、2011年から北米において開始される
日産の関係会社であるジヤトコでは、2004年以来クライスラーへトランスミッションを供給しており、今回の合意により、日産、クライスラー間の製品相互供給の関係がさらに拡大されるという。
日産の副社長であるカルロス タバレスは「今回の合意は、世界の複数メーカーと日産とのWIN-WINの関係に基づく製品相互供給の成功実績をさらに積み上げるものである」と述べている。一方、クライスラーの副会長兼社長であるトム ラソーダは「戦術的に適切なパートナーシップの構築は、クライスラーの長期的な成功にとって必要不可欠なものである」と語っているという。