本田技研工業は、250ccエンジンを搭載し、オートマチックトランスミッションを採用した軽二輪スクーター「フォルツァZ」「フォルツァZ ABS」をフルモデルチェンジして、12月25日より発売する。価格はフォルツァZが69万3,000円、フォルツァZ ABSが75万6,000円。

フォルツァZ ※新色グラファイトブラック

「フォルツァ」シリーズは、2000年の発売以来、キー操作なしでエンジンを始動できる「Honda スマート カード キーシステム」など利便性の高い機能と、スポーティーなスタイリングで好評を得ているモデル。同社によると、2004年5月~2007年5月にわたり、37ヶ月連続で軽二輪の届出台数No.1を記録したという。

今回のフルモデルチェンジでは、従来の2バルブエンジンから、新設計の水冷4ストローク・4バルブ・単気筒エンジンに変更。エンジンの騒音低減のため、メタルクランク軸受けを採用するとともに、コンパクトなクランクケースで十分な潤滑を行なうため、密封クランクケースを採用した。また、同社初となる一次バランサーを装備している。環境面においても、O2センサー追加によるFI(フューエルインジェクション)制御の最適化や、新開発デュアルコアキャタライザーの採用などにより、平成18年国内二輪車排出ガス規制に適合させた。

オートマチック機構「Honda Sマチック」は、7速のマニュアルシフトモードに加え、新たに二輪製品としては世界初の「負荷判別機能」を搭載。オートシフトモードにおいて、上り坂やタンデム走行時など、車速、エンジン回転、スロットル開度から負荷を自動的に判別し、最適な駆動力を得られるギアに自動変速を行なう。

フレームも新設計となり、大径・薄肉の高張力鋼管を採用することで、従来モデルとほぼ同じ重量で、横剛性で約60%、ねじれ剛性で約30%アップ。それにより高速走行時やタンデム走行時の安定性や街中での快適性が向上したという。

デザインはスリム化したボディと最小限のリアオーバーハングで、コンパクト感やスポーティー感を強調。フロント部分のメーターバイザー取り付け位置や形状を変更するなど、ボディー全体の形状を見直すことで空力特性を向上させた。

ボディカラーは、「フォルツァZ」には従来から人気のあるデジタルシルバーメタリックに、新色のグラファイトブラック、デュークマジェンタメタリック、キャンディータヒチアンブルーを加えた4色、「フォルツァ Z ABS」には、新色のグラファイトブラックとチタニウムメタリックの2色が用意される。また、シートとステップ部分をモカベージュとしたツートーンカラーを採用し、ホイールもゴールド色となった。

主な仕様は、全長2,185mm×全幅750mm×全高1,180mm、ホイールベース1,545mm、シート高710mm、車両重量201kg(ABS:204kg)、水冷・4ストロークOHC単気筒、248cm3(ボアφ68×ストローク68.5mm)、最高出力16kW(22ps)/7,500rpm、最大トルク22Nm(2.2kgm)/6,000rpm、セルフ式スターター、タンク容量12L、燃費43km/L(60km/h定地走行テスト値)。

フォルツァZ ※デジタルシルバーメタリック

フォルツァZ ※新色キャンディータヒチアンブルー

フォルツァZ ※新色デュークマジェンタメタリック

フォルツァZ ABS ※チタニウムメタリック