東京国立博物館・平成館では10月10日より、徳川将軍家などに伝えられてきた門外不出の宝物300余点を一堂に公開する「大徳川展」を開催する。期間は12月2日まで。
同展では、江戸幕府誕生から大政奉還まで約260年、徳川家が頂点に君臨し続けた江戸時代の文化・芸術に注目。徳川将軍家をはじめ、御三家と呼ばれた尾張徳川家・紀伊徳川家・水戸徳川家に伝えられている宝物を「将軍の威光」「格式の美」「姫君のみやび」という3テーマに分けて展示していく。
将軍の権威を示すものを集めた「将軍の威光」では、関ヶ原の戦いや大阪の役に勝利した吉祥の鎧として尊ばれた重要文化財「歯朶具足(しだのぐそく) 徳川家康所用」や"水戸黄門の印籠"として有名な「黒地葵紋蒔絵印籠 徳川光圀所用」などを展示。当時の将軍家の権力がどれほどのものであったのかを、貴重な品々から推測することができる。
また「格式の美」では、天下一とも称えられた大名物の肩衝茶入「初花」「新田」が今回初めて同時公開されるほか、現存最古の絵巻とされる国宝「源氏物語絵巻」も鑑賞できる。
さらに「姫君のみやび」では、三代将軍家光の長女で尾張徳川家に嫁いだ霊仙院千代姫の婚礼調度である国宝「初音蒔絵調度のうち貝桶 霊仙院千代姫所用 一対」をはじめとした、姫君の華麗な婚礼調度と豪華絢爛な衣装を展示する。
観覧料は一般が1,500円、大学生が1,200円、高校生が900円、中学生以下が無料。開館時間は9時30分~17時、金曜日のみ9時30分~20時まで、休館日は毎週月曜日となっている。