国立西洋美術館では10月6日より、ノルウェーの代表的画家、エドヴァルド・ムンクの作品における"装飾性"に焦点を当てた「ムンク展」を開催する。開催期間は2008年1月6日まで。
ムンクといえば、独創的なタッチが今なお評価の高い「叫び」が有名。彼は一連の中心的な諸作品を「生命のフリーズ」と名付け、作品を個々としてではなく、そのすべてを1作品として見ることを提唱していた。しかし、「生命のフリーズ」は「愛」「死」「不安」といった主題からの切り口だけでは捉えきれないものであり、なかでも最も見過ごされてきたのは「『生命のフリーズ』は、全体として生命のありさまを示すような一連の装飾的な絵画として考えられたものである」と彼自身の文書で語ったように、作品の"装飾性"だという。
「生命のダンス」1925-29年 オスロ市立ムンク美術館 (c)Munch Museum,Oslo |
「女性の三相、スフィンクス」1893-94年 オスロ市立ムンク美術館 (c)Munch Museum,Oslo |
同展は、ムンクが試みた装飾プロジェクトにそれぞれ1章をあてて構成する。オスロ市立ムンク美術館所蔵の油彩画・水彩画・素描画など代表作108点を一堂に展示。ムンクの"装飾画家"としての一面を感じ取ることができる絶好の機会となっている。
入館料は一般1,400円、大学生1,000円、高校生800円、中学生以下が無料。開館時間は9時30分~17時30分、金曜日のみ9時30分~20時まで。休館日は毎週月曜日。