この6月26日まで、開催されていた、プラネタリウムの世界大会「IPS 2026 FUKUOKA」をのぞいてきました。日本人も多かったですが、右も左も外国の人ばかり、プラネタリウムの大会のために世界各地からやってきたんですなあ。という感じです。公開の展示を見たほか、せっかくなので、当日券を買って、ちょっと中をのぞいてきました。

  • IPS 2026 FUKUOKAの看板

プラネタリウムの世界大会IPS

IPSは、万能細胞ではなく、「国際プラネタリウム協会(International Planetarium Society)」のことです。1970年に結成された会で、世界のプラネタリウム担当者や施設、企業などが50の国や地域の500人が会員になっており、会員の選挙で選ばれた会長や、理事、委員で運営されているそうです。

会員には2か月に1度プラネタリウムの業界誌が送られるほか、2年に1度カンファレンス(大会)が開催されるなど、様々な活動で、会員の共同のもとプラネタリウムの進歩、発展のためのリソースを提供するのだそうでございます。

そして、今回は福岡市でこのIPSの大会が開催されました。参加者は600人を超えたということで、会員数より多いのは、つまり私のような非会員でも参加できましたし、施設や企業の会員から複数人が参加しているからでございますな。なにより、30年ぶりの日本開催ということで、通常は数十人という日本人参加者が数百人になっていたそうでございます。

プラネタリウム関係者だけの大会ではなかった

今回の大会では、市民向けのオープン企画がいろいろ開催されていました。シンポジウムや有名天体写真家KAGAYAさんの写真展など、いろいろでした。私は、時間の都合でいけなかったものも多かったのですが、SNSであがっている評判を見る限り、かなりよいものだったらしいですな。行きたかったなあ。でも評判ならばまたどこかで開催されるでしょうな。

そんな中で私が見れたのは、福岡市科学館で開催されていたミニ企画展でした。

  • ミニ企画展
  • ミニ企画展
  • ミニ企画展

プラネタリウムは、星空を映し出し、それを解説員が解説するというスタイルのイメージがありますが、星空にあわせて様々な映像を作り、時には「かぐや姫」「七夕物語」「ギリシア神話」のようなお話も提供され、解説とは違う角度で楽しむというのもございます。そのシナリオや、セル画! なども展示されていました。なんとなんとという感じです。

また、プラネタリウムの機械の一部なども展示されていました。まじかでゆっくりプラネタリウムの機械を見ることはないので、なかなかおもしろい機会でございました。ほぼ自前の資料のものらしいので、またやってほしいなあと思います。

他には、プラネタリウムの解説を吹き込むコーナーや、いったことがあるプラネタリウムのコメントを書き込むコーナーもあり、こちらは、さすがに海外のプラネタリウムも多数登録されていました。ここは思い出の場所だとか書いてあって、プラネタリウムという場についての思いが垣間見える内容でした。コメント公開してくれないかなあ。

  • 解説員なりきり体験

大会の展示

大会の会場は、福岡市科学館と、福岡国際会議場と国際センターでございました。国際会議場で行われたものについてちょっとご紹介いたします。

まず、国際センターの展示を見ましたが、こちらはプラネタリウムのメーカーや映像会社などによるもので、多数のドームが林立していて圧巻でございました。

  • 国際センターの展示

中では時間ごとに製品や映像作品のデモが行われおりました。プラネタリウムのドームを活かした全天周宇宙映像はよく見るのですが、それだけでなく、アート作品のようなものや生命科学など周辺分野の迫力ある映像が展開されていました。恐竜や動物、アニメも多かったですな。

まあ、プラネタリウムを見に行って、アート映像を見せられたらちょっとびっくりするのですが、そうしたショーを夜にやると儲かるという話もあるらしく、昼間の教育のための費用をある程度まかなうんだそうです。あ、オーロラのすごい実写映像とかウユニ塩湖のような星空名所での実写映像もあり、聞くところによるとかなりリアルなのだそうで、なかなかでかけられないなか、身近に体験できるのも楽しいのだろうなと思いました。プラネタリウムの役割もその分広がる感じですな。

また、プラネタリウムを発明したドイツのカールツァイス社が、その最初のタイプの2台しかない機械の1つを運んできており、これを見学できただけでもとても貴重な機会となりました。

  • ドイツのカールツァイス社の最初のタイプのプラネタリウム

なお、となりに展示されていたのは最新の小型プラネタリウムだそうで、日本ではみないヨーロピアンなデザインでいいですね。教育用だそうですが、コンパクトでかっこいいですな。お金持ちならこれ買って、離れかマンションのペントハウスにプラネタリウムを設置し、評判の解説者を招いてみんなをよんで楽しむとかやれたらいいですなー。妄想もいいところですけどね。それに耐えるデザインでございますな。日本にも代理店はあるようですよ。

  • 最新の小型プラネタリウム

大会の研究発表

また、大会では200もの研究発表が行われました。

日本も各地のプラネタリウムの実践を発表しているものが多く、また企業では、様々な製品アイデアが紹介されていました。デジタル技術を使って、星を指すポインターで矢印マークだけでなく、いろんなものが出せる製品とか面白いですな。

海外の発表も同様でしたが、プラネタリウムの更新の金集めの話とか、演劇とプラネタリウムとダンスパフォーマンスをあわせた展開の紹介など、多様な活用が印象的でした。あらましは、6月29日時点では大会ホームページで見られますので(終了する可能性あり)、チェックして「ほー」と思うのもよいですな。

さて、次のIPS大会は2年後に地球の裏側ブエノスアイレスでの開催ということで、なーかなかハードルが高そうではありますが、話をした何人かの若い日本人の担当者が「お金貯めて行く!」と言っていました。どうも自腹らしいのですが、まあこういうのは国とかの助成があってもいいんじゃない? と思ったりもします。

ともあれ、熱気あふれるプラネタリウムの世界大会。貴重な機会ではありました。