本連載の前回から引き続き、「表のスタイル」の作成方法を紹介する。今回は「最初の列」や「左上のセル」の書式を指定したり、行間、表の配置、余白などの設定を変更したりする方法を解説する。ただし、これらの書式も少し癖があるため、書式の指定は簡単ではない。注意すべき点を中心に操作手順を紹介しよう。
「最初の列」の書式設定
前回は「表全体」と「タイトル行」の書式を指定する方法を解説した。これらの書式に加えて、左端の列を強調する書式を指定したいケースもあるだろう。ここでは、前回の記事で作成した「表のスタイル」に書式を追加登録する形で具体的な操作手順を紹介していこう。自作した「表のスタイル」を右クリックし、「表のスタイルの変更」を選択する。
スタイルの設定画面が表示される。左端の列について書式を指定したいときは、書式の適用に「最初の列」を選択すればよい。
あとは自由に書式を指定していくだけ。今回の例では、左端の列に「太字」と「左揃え」の書式を指定した。さらに、1列目の右側の罫線を太線(1.5pt)にする書式設定も施していく。「書式」ボタンから「罫線と網掛け」を選択する。
「罫線と網かけ」ダイアログが表示されるので、線の太さに「1.5pt」を選択し、上、下、右の罫線をオンにする。ここでの問題点は、各行を区切る「横罫線(内側)」のボタンが用意されていないことだ。仕方がないので、そのまま「OK」ボタンをクリックする。
結果は以下の図のとおり。上、下、右の罫線が太線(1.5pt)になるが、各行を区切る横罫線は消去されてしまう。「罫線と網かけ」ダイアログで指定した通りの結果ではあるが、これは意図していた結果とはいえない。
このような場合は、先に「格子」の罫線を指定してから太線の書式を指定するとよい。ツールバーにあるアイコンを使って「格子」の罫線を指定する。
その後、「罫線と網掛け」ダイアログを呼び出して、上、下、右に1.5ptの罫線を描画する。さらに、左の罫線を消去する指定を行うと、以下の図のような結果になる。
これで意図していた結果に近づいたといえるが、よく見ると「左上のセル」の右の罫線が細線(0.5pt)になっていることに気付くと思う。これは「最初の列」よりも「タイトル行」の書式が優先されてしまうことが原因だ。つまり、左上のセルは「タイトル行」の書式に従って表示されることになる。
「左上のセル」の書式設定
先ほどの問題を解決するには、「左上のセル」についても書式を指定する必要がある。書式の適用に「左上のセル」を選択する。
その後、「罫線と網掛け」ダイアログを呼び出して、上、下、右に1.5ptの罫線を指定する。
すると、「左上のセル」の上、下、右に1.5ptの罫線が描画され、意図していたような結果が得られる。
このように「タイトル行」と「最初の列」の書式を指定するときは、それぞれの書式が重複する「左上のセル」についても書式指定が必要になるケースがある。「最初の列」よりも「タイトル行」の書式設定が優先される、ということを覚えておけば、こういった問題にもスムーズに対処できるだろう。
一番下の行に該当する「集計行」や、右端の列に該当する「最後の列」の書式を指定するときも同様だ。必要に応じて「左下のセル」や「右上のセル」、「右下のセル」の書式を指定しなければならない。念のため、覚えておくとよいだろう。
「表スタイルのオプション」との関係
続いては、「各部位に指定した書式」の有効/無効について述べておこう。「テーブル デザイン」タブには「表スタイルのオプション」という設定項目が用意されている。初期設定では「タイトル行」と「最初の列」、「縞模様(行)」の3つがオンになっているはずだ。
これらの設定は、表のスタイルに登録した「各部位の書式」と連動するようになっている。試しに「最初の列」をオフにしてみると、「最初の列」や「左上のセル」に指定した書式が無効化されるのを確認できる。
逆に考えると、「各部位の書式」を有効化するには、その項目をオンにする必要がある訳だ。初期設定がオフになっている「集計行」や「最後の列」の書式を表に反映させるには、これらの項目をオンにしなければならない。行と列の「縞模様」についても同様だ。忘れないように注意しておこう。
行間の調整
これまでに紹介してきた内容のほかにも「表のスタイル」に登録できる書式は多数ある。代表的な例をいくつか紹介していこう。
第49回で紹介したように、表内の文字は「グリッド線」に合わせて配置されるように初期設定されている。このため、文字サイズを小さくしても行間は狭くならない。行間を狭くするには「段落」の設定を変更する必要がある。
表のスタイルの設定画面を開き、書式の適用に「表全体」を選択する。続いて、「書式」ボタンから「段落」を選択する。
「段落」ダイアログが表示されるので、「1ページの行数を指定時に文字をグリッド線に合わせる」をオフにする。もしくは「行間」と「間隔」を変更して、行間を数値で指定してもよい。
これで、文字サイズに合わせた行間(または指定した行間)で表の各行を配置できるようになる。
表の配置と余白の調整
「表の配置」や「セル内の余白」をスタイルに登録しておくことも可能だ。これらの書式は「表のプロパティ」で指定する。「書式」ボタンから「表のプロパティ」を選択する。
すると、以下の図に示したようなダイアログが表示され、表の配置を指定できるようになる。今回の例では、表を「中央揃え」で配置するように設定を変更した。
続いて、セル内の余白を調整する方法を紹介していこう。「セル」タブを選択し、「オプション」ボタンをクリックする。
続いて表示されるダイアログで「表全体を同じ設定にする」をオフにすると、上下左右の余白を数値で指定できるようになる。たとえば、「数値データ」と「右の罫線」の間隔が狭すぎると感じる場合は、「右」の間隔を少し大きな値にしてやればよい。
各列の幅の調整
これまでに紹介してきたように、「表のスタイル」にはさまざまな書式を登録できるようになっている。ただし、各列の幅などは、そのつど自分で調整するのが基本となる。列の幅を手軽に調整したいときは、「自動調整」→「文字列の幅に自動調整」を選択すればよい。
その後、各列の幅を微調整すると、表を最適なサイズで掲載できる。表全体の幅が小さくなるため、表の配置(左揃え/中央揃え/右揃え)が正しく機能していることも確認できるだろう(※)。
※最初はページ幅と同じサイズで表が作成されているため、配置(左揃え/中央揃え/右揃え)の状況を画面上で確認しづらい。
そのほか、データなしを示す「-」を「中央揃え」で配置するなど、イレギュラーな書式設定もついても、そのつど自分で指定する必要がある。
自作した「表のスタイル」の有効範囲
最後に、自作した「表のスタイル」の有効範囲について解説しておこう。スタイルの保存時に「この文書のみ」を選択していた場合は、その文書内でのみ「自作したスタイル」を使用できる。
新しく作成した表にスタイルを適用するときは、その表内にカーソルを移動して「自作したスタイル」をクリックすればよい。これで大半の書式設定を済ませられる。つまり、書式設定の手間を大幅に減らせることになる。
一方、別の文書では「自作したスタイル」を使えない状況になってしまう。スタイルの保存時に「このテンプレートを使用した新規文書」を選択しておけば、それ以降の新規文書で「自作したスタイル」を使用できるようになるが、Word本体の設定を変更することになるため、初心者にはあまりおすすめできない。
このような場合は「自作したスタイル」が保存されている文書を開き、その文書内にある表を現在の文書にコピー&ペーストするとよい。すると、その表のスタイルも一緒にインポートされ、「自作したスタイル」を別の文書でも使用できるようになる。
その後、コピー&ペーストした表を削除すると、「自作したスタイル」だけがインポートされた状態になる。これで過去に作成したスタイルを再利用できるようになる。このようなテクニックも覚えておくと、きっと役に立つだろう。
これまでに紹介してきたように、表の書式をカスタマイズするのは非常に手間のかかる作業となる。とはいえ、いちどスタイルを作成しておけば、そのスタイルを簡単にインポートできるため、作業効率を大幅に向上できると思われる。気になる方は、時間に余裕があるときに、自分好みの「表のスタイル」を作成しておくとよいだろう。
























