三菱電機デジタルイノベーションは9月24日、LiDARスキャナ搭載スマートフォンでトラック荷台をスキャンし、積載率を計測できるサービス「Rulerless Truck(ルーラレス トラック)」を10月1日から提供を開始すると発表した。計測した積載率はクラウド上に蓄積・共有でき、輸送効率化に向けたデータ活用を支援する。
改正物流効率化法への対応で高まる積載率の可視化ニーズ
改正物流効率化法への対応を進める中で、荷主・物流事業者には輸送効率化に向けた状況把握の重要性が高まっており、積載率の把握はドライバーの目視や経験則に頼るケースが多く、客観的なデータとして記録・共有することが難しいとされている。
加えて、荷主企業は輸送を物流事業者に委託しているため、自社荷物の積載状況を把握しにくいという課題があるという。こうした背景を踏まえ、同社は3次元計測アプリRulerlessで培った空間計測技術を活かし、積載率をスマホで計測するRulerless Truckを開発した。
LiDAR搭載スマホでトラック荷台を3Dスキャン、積載率を自動算出
サービスの特徴として、LiDARスキャナ搭載スマートフォンでトラック荷台をスキャンすることで、荷室と積荷を3Dモデル化し、積載率を算出。計測結果は3Dデータとともにクラウドへ保存され、期間別に積載率を確認できる。CSV出力により、他のデータとの突合やローカル環境での分析などに活用可能なほか、専用ソフトのダウンロードは不要でWebブラウザで操作できるため、現場の計測結果を組織で共有しやすくなるとのこと。
また、同技術には独自のアルゴリズムを採用(特許取得済)し、同社による検証では一定の撮影条件下において、実測値との誤差が5%以内(同社の検証環境における平均誤差から計算した結果)の精度で積載率を算出できることを確認している。
さらに、各社が独自の基準で扱ってきた積載率を、同サービスでは統一した方法で積載率を算出することで、比較しやすいデータとして提供する。これにより、荷主と物流事業者が同じ数値をもとに輸送条件を協議したり、共同輸配送における空きスペースを把握したりするなど、企業の枠を越えたデータ活用が可能になる。また、改正物流効率化法への対応を検討する際の参考情報として活用できる。
Serendieと連携、路線別・時期別の分析にも対応へ
三菱電機グループは、物流・搬送設備、空調、車載機器、交通システムなど、モノが移動し、保管され、届けられる過程の各所に事業基盤を有している。Rulerless Truckで取得した積載率データは、三菱電機グループのデジタル基盤「Serendie(セレンディ)」を通じて、各種のデータ・ソリューションと連携して活用することを可能としている。
今後、路線・時期別での集計にも対応を予定し、積載率が低い便の傾向を特定して共同輸配送や運行計画の見直し、荷姿の改善などの施策検討に活用できるよう、機能拡充を検討していく考えだ。

