この半導体ニュースのまとめ

・Lam Researchが今後5年間で研究開発拠点の拡充に30億ドル以上を投資
・世界の複数拠点でインフラや機能を追加し、実験能力を50%以上向上へ
・拠点間でツールやデータ、知見を共有し、プロセス開発期間を最大2.5倍短縮

Lam Research(ラムリサーチ)は、次世代半導体の実現に向けて今後5年間で30億ドル以上を投資し、グローバルな研究開発(R&D)ラボネットワークを拡大する意向であると発表した。計画では、今年中にも世界の複数ある拠点の拡張に着手する予定で、それらの拠点では実験能力を50%以上向上させるためのインフラと機能が追加される見込みだという。

同社のR&D拠点網は、イノベーションサイクルの特定の段階を加速するために設置された特定技術の専門ラボと、顧客施設に近い場所に設置され顧客を支援するための協業ラボを組み合わせたもので、24時間365日稼働する統合されたネットワークとして機能しており、並行して研究開発が推進されることで、イノベーションの創出を可能にしているとする。今回の投資によって同社は、探索の段階から量産ファブでの展開まで、顧客の製品開発サイクルのさらなる短縮につながることを目指すとしている。

  • Lam Researchでの研究開発のイメージ

    Lam Researchでの研究開発のイメージ (出所:Lam Research)

世界の研究開発拠点を連携、年間100万件以上の実験を支援

このラボネットワークは米国、アジア、ヨーロッパとグローバルで構築されており、統合された研究開発インフラとして年間100万件以上の実験をサポート。例えば化学、新素材、メカトロニクスにおける基礎研究に特化した施設では、多くの場合、数週間かかる実験作業を数日に短縮することが可能だとするほか、プロセス開発ラボでは、エンジニアリング、製品開発、製造チームが同じツールを使って連携することで、得られた成果を速やかに生産準備段階へと進めることを可能とするとしている。さらに、顧客に近い場所に位置するテクノロジーセンターでは、顧客のエンジニアリングチームとの連携により、迅速な認証と検証の支援も可能としているとする。

拠点を超えたデータ共有でプロセス開発期間を最大2.5倍短縮

また、統合されたラボネットワークの活用は、ツール、データ、専門知識を拠点やタイムゾーンを超える形で共有することを可能にするため、あるラボで発見された事柄が、ほかのラボでもすぐに活用できる知識となる。実際に、このアプローチを活用することで、同社はプロセス開発期間を最大2.5倍短縮することに成功したと説明する。

分散型ラボネットワークで開発速度の向上を目指す

Lam Researchの今回の取り組みは、いわば分散研的なアプローチと言える。これは、同じ半導体製造装置大手であり、競合でもあるApplied Materials(AMAT)が推進する研究開発拠点「EPICセンター」に半導体メーカーやパートナーの製造装置メーカー、大学・研究機関などを結集して課題解決を図って以降という集中研的アプローチとは対照的な取り組みであると言えるだろう。