この半導体ニュースのまとめ

・ams OSRAMが車載HMIデモ「ALIYOS Bond Vision」を発表
・透明フォイル上のMini LEDとディスプレイ、タッチ操作などを一体化
・必要なときだけ表示するアイコンなど、次世代の車室内デザインを提案

ams OSRAMは、車室内における照明、ディスプレイ、ユーザー操作を1つのサーフェスへ統合したデモンストレーター「ALIYOS Bond Vision」を発表した。

同デモンストレーターは、ams OSRAMの「ALIYOS LED-on-foil」技術と、VIA optronicsのオプティカルボンディングおよびディスプレイ技術を組み合わせたもの。点灯時のみ表示するアイコン、ディスプレイ領域を周辺へ拡張する光表現、タッチセンサ、操作に反応する感応フィードバックなどを統合している。

ALIYOSは、薄く柔軟性のある透明フォイル上にMini LEDを配置する技術。導体配線を目立ちにくくすることで、消灯時には照明部をサーフェスへ溶け込ませ、必要なときに光やアイコンが浮かび上がるような表現を可能とする。

  • 光とディスプレイ タッチ操作を一体化した車載HMIデモのALIYOS Bond Vision

    ams OSRAMとVIA optronicsが開発した車載HMIのデモンストレーター「ALIYOS Bond Vision」。透明フォイル上のMini LEDによる照明とディスプレイ、点灯時のみ表示するアイコン、タッチ操作、感応フィードバックなどを1つのサーフェスへ統合している (出所:ams OSRAM)

厚さ1mm未満の透明フォイルを採用

ALIYOS Bond Visionでは、厚さ1mm未満のALIYOSフォイルを、VIA optronicsのオプティカルボンディング技術によってディスプレイへ統合した。

これにより、ディスプレイと照明の境界を目立ちにくくし、光によってディスプレイ領域が隣接するサーフェスまで広がって見えるデザインを可能とする。

デモンストレーターでは、点灯時のみ表示するアイコンのほか、ヴィーガン素材のカバーを介した照明や、透明なウインドシールドへの応用なども想定。タッチセンサによる操作検出と感応アクチュエータも組み合わせ、操作に対して直接フィードバックを返す仕組みを示している。

車室内の照明を操作インタフェースへ

ALIYOS Bond Visionは、車載照明を装飾だけでなく、車両の状態表示や操作案内、コミュニケーションに用いることを想定する。

通常はアイコンや操作部を見えない状態にしておき、必要な場面でのみ表示することで、車室内をシンプルに見せながら、必要な情報を提示できるようにする。

ディスプレイは効率的なローカルディミングに対応する設計で、LCD全体の輝度は1000cd/m2超、均一性は92%超を目標としている。

ams OSRAMは、照明、ディスプレイ、タッチ操作を個別の部品として配置するのではなく、1つのHMIサーフェスへまとめることで、車室内の省スペース化とデザイン自由度の向上につなげられるとしている。

なお、今回の発表は将来の車室内デザインを示すデモンストレーターに関するもので、量産開始時期や自動車メーカーによる採用計画などは明らかにしていない。