この半導体ニュースのまとめ
・Counterpoint Researchがメモリ市場予測を発表。2026年は約9600億ドル、2027年には1.4兆ドル規模と予測
・サーバDRAMの需要拡大に伴う価格の上昇が成長を後押し
・メモリ市場が成長を維持するためには精緻な需給マネジメントが重要と指摘
半導体メモリ市場は2027年に1兆ドル超えに成長へ
Counterpoint Researchの市場調査によると、半導体メモリ市場はAIインフラ需要の高まりを背景に、2025年の約2300億ドルから2026年には前年比4倍の約9600億ドルへ、2027年にはさらに拡大し、1.4兆ドルに達する見込みであるという。
AI需要の高まりを背景としたAIインフラ投資の拡大により、サーバ需要も増加。併せてサーバDRAMの需要も増加していることがメモリ価格高騰につながっている。こうした状況に伴い、メモリ全体の売上高に占めるサーバ関連製品の割合は2025年には37%ほどであったものが2027年には57%へと拡大することが見込まれている。こうしたサーバ関連の売上高がメモリ売上高の過半を超す状態が、メモリの市場規模を1兆ドルを超す規模にまで押し上げる要因となると同社では指摘している。
メモリ価格上昇は2027年まで持続
Counterpoint Researchでシニアアナリストを務めるJeongku Choi氏は市場の状況について、メモリがAIインフラ投資における重要な要素となっているとし、サーバ需要の増加にともない、汎用DRAMのGビットあたりの価格がHBMを上回る状況になっていると指摘するほか、そうした動きが複雑なプロセスと高い製造コストを伴うHBMの価格を2027年にさらに押し上げる可能性につながると指摘。そうしたトレンドの継続がメモリ市場の1兆ドル突破につながると指摘している。
価格上昇のトレンドは、DRAMサプライヤ各社が進める新規投資に伴う生産能力の増強効果が見え始めるであろう直前の2027年前半まで続くことが予想され、2027年後半以降、供給の増加に伴う価格調整が起きるリスクもあることから、メモリ市場の成長が一時的なブームではなく構造的な変化へと発展するためには、精緻な需給マネジメントが重要になるとも指摘している。
2027年後半に価格調整が生じる可能性
なお、これまでは半導体市場全体で1兆ドルという言い方をしてきた半導体業界だが、ここにきてメモリだけで1兆ドルが見えてきており、これはメモリ業界にとって前例のない水準となる。今後の市場シェア競争は、長期契約(LTA)を通じた安定供給の確保、カスタマイズされたHBM戦略、次世代プロセスへの移行ペースなどが重要な要因となると見られるが、増産に伴う供給量の増加が明確になる2027年後半以降、急激な価格調整が生じる懸念があるともしている。
