まとめ
・リガクがimecとGAA/CFET時代の計測技術開発で協業
・高付加価値化で先端AI半導体分野の計測・検査装置市場シェア50%の獲得を目指す
・グローバルでの事業拡大に向けてAI活用型の新人事システムを導入
リガクとimecが次世代半導体向け計測技術開発で協業
X線分析装置サプライヤのリガクは5月12日、ベルギーimecと新たに3年間の開発プログラムに関する調印式を4月9日に執り行ったことを発表した。この協業を通じて、3Dデバイス計測、極薄膜および微量元素の高感度検出ならびに微小欠陥の非破壊検査を含むコアX線技術の高度化など、次世代半導体向けの計測技術の開発を拡大する狙いがある。
GAA/CFETといった先進的なロジックトランジスタ構造への移行や、メモリの高密度化が進むにつれて、半導体デバイスの製造プロセスの複雑化が進んでいる。これに伴い、安定した量産を支えるための高精度かつ非破壊での計測・検査技術に対する需要も高まっており、これまでも同社はそうしたニーズに対応する付加価値を有する差別化された計測ソリューションを提供してきたとするが、今回のプログラムでは、次世代半導体に対応する技術進化を目指すとする。
具体的には以下の分野に注力するという。
- 先端ロジック:CFET構造に対応した計測・検査技術
- レチクル計測:EUV露光に用いられるフォトマスクの劣化評価
- 先端配線・パッケージ:アドバンスドパッケージの非破壊検査
- 先端メモリ:次世代メモリの3D DRAMにおける微細構造の形状評価
なお、リガクは先端AI半導体分野における計測・検査装置のSAM(Serviceable Available Market)を2030年に約10億ドル規模と見込んでおり、他社にはない高付加価値製品を順次投入することで、50%のシェア獲得を目指しており、imecとの協業によって競争優位性を高め、中長期的な事業成長につなげていきたいとしている。
グローバル人材活用に向けたAI活用人事システムをリガクが導入
またリガクについては、グローバル人材戦略強化に向けてワークデイのAI活用型の人事システム「Workday ヒューマン キャピタル マネジメント(Workday HCM)」を日本IBMが導入支援する形で2025年12月より本格稼働を開始したことを日本IBMが5月13日付で明らかにしている。
近年の半導体をはじめとする先端産業領域におけるグローバルでの事業拡大に伴って、現在、リガクは世界9カ国に拠点を構え、約2000名の従業員を擁する規模となっているという。また、同社の中期経営計画では、海外市場での事業拡大に伴い、2027年までに従業員数を約2500~2600名規模へ拡大する計画を掲げており、そうした急速な事業成長に対応できる人材情報や人事プロセスの全社横断化による戦略的な活用が求められていたという。
Workday HCMの導入により、これまで地域・グループ会社ごとに散在していた人材データと人事プロセスがグローバルで標準化・一元管理できるようになり、従業員情報、スキル、キャリア、配置のリアルタイム可視化が可能になったという。
これにより同社の経営および人事は、事業戦略に即したグローバル人材ポートフォリオの最適化や、半導体・ライフサイエンスなど高度専門領域におけるタレントマネジメントを、より迅速かつ戦略的に推進することが可能となるとしており、ワークデイと日本IBMも統合された人材データ基盤とエンタープライズ向けAIを通じて、リガクの人的資本経営とグローバル成長を継続的に支えていくとしている。
