AIをはじめとしたハイテク技術で鎬を削る米国と中国、バッテリー技術に関して「米国より数十年先を行っている」と米国のバッテリースタートアップが述べている。シカゴ大学の人気のポッドキャストシリーズ「Shocked」(エピソード7「Battle of the Battries」)に登場した米Bedrock Materialsの創業者、Spencer Gore氏が発言している。
中国のバッテリー工場は「SF小説のよう」
Bedrock Materialsはナトリウムイオン二次電池を開発するスタートアップとして2023年に創業、今春に開発を一時停止し、調達していた900万ドルを投資家に返還することを明らかにしている。
Gore氏はリサーチの一環として中国を訪問したという。Gore氏は「Shocked」で、中国のバッテリー材料工場は小さな町ほどの規模を持ち、10以上の生産ラインが遠隔から操作されているなどの話をしながら「SF小説のようだった。われわれ(米国)の状況より、10年先を行っている」とコメントしている。
10月20日付のAxiosによると、Gore氏の見解は欧米の投資家との意見と合致するという。例えば、グリーンテック専門のベンチャーキャピタルExtantia CapitalのYair Reem氏はLinkedInで、今夏に中国でCATL、BYDなどの中国企業を訪問したと明かしながら「中国がクライメートテック(気候変動問題をテクノロジーで解決する動き)で先行していることは知っていたつもりだったが、現実としてその差は驚異的だった」と綴っている。