ロームが国内の製造関連会社を再編、前工程と後工程の2社体制に変更

ロームが国内半導体製造会社の再編を決定

ロームは10月10日、同社滋賀工場ならびに国内の製造関連4社を、前工程と後工程各1社ずつに集約する再編計画を発表した。

対象となる企業と工場の再編前後の概要 (出所:ローム)

この再編について同社は、「前工程と後工程の製造機能ごとに迅速かつ最適な意思決定を行うことができる体制を構築し、これまで各社が培ってきた技術やノウハウの共有による品質の向上、業務プロセスの標準化・効率化による生産性の向上を実現するとともに、最適配置や育成体制の強化による人財の活性化を図る」としている。

第1弾でローム・アポロ、ローム・ワコー、ローム浜松を再編、第2弾でラピスとローム滋賀工場を追加

再編のスケジュールとしては、手始めに2026年4月1日付でローム・アポロ、ローム・ワコー、ローム浜松の3社を前工程の製造会社と後工程の製造会社の2社に集約した後、2027年4月1日付でラピスセミコンダクタについても各製造会社へ再編するほか、ロームを分割会社、前工程製造会社を承継会社とする吸収分割により、ロームの滋賀工場を前工程製造会社に承継することを予定している。

なお、前工程製造会社ならびに後工程製造会社ともに10月10日時点では名称は未定だが、前工程に関してはローム・アポロが、後工程に関してはローム・ワコーがそれぞれ存続会社となることが予定されている。ロームでは、今回の吸収分割を伴う再編に対し、事業運営の中核を担う製造機能の強化を進めることで、グローバルでの競争力を高め、市況変動に強い事業基盤を構築していくと説明しており、あくまでロームならびにロームの完全子会社を対象とする会社分割であるため、連結業績への影響は軽微であると説明している。