2025年8月の半導体市場は前年同月比、前月比ともにプラス成長
米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は10月3日(米国時間)、2025年8月の世界半導体売上高(3か月移動平均)が前年同月比21.7%増、前月比4.4%増の649億ドルと好調な状況が続いていることを発表した。
SIA社長兼CEOのジョン・ニューファー氏は2025年8月の半導体市場について、「売上高は引き続き成長を続け、前年同月を大きく上回った。アジア太平洋地域と米州での売上高が引き続き成長を牽引しており、メモリとロジックの売上高が顕著に増加している」と述べている。
日本市場のシェアが5%台にまで低下
地域・国別に8月の売上高を見ると、前年同月比では、アジア太平洋地域/その他地域が同43.1%増の183.1億ドル、米州が同25.5%増の207.8億ドル、中国が同12.4%増の176.3億ドル、欧州が同4.4%増の44.4億ドル、日本が同6.9%減の37.2億ドルと日本だけがマイナス成長となった。これで日本市場の前年同月比でのマイナス成長は2025年6月から3か月連続である点に注目である。
ただし前月比では、アジア太平洋地域/その他地域が同6.9%増、米州が同4.3%増、中国が同3.3%増、欧州が同1.0%増、そして日本も同2.0%増とすべての地域・国でプラス成長を達成している。
ちなみに、金額別で市場シェアを算出するとトップは米州の32.0%、次いでアジア太平洋/その他地域の28.2%、中国の27.2%、欧州の6.8%、日本の5.7%となっている。日本市場のシェアは、1988年には50.3%であったが、その後の30年にわたって減少傾向が続いており、2019年には10%にまで低下。現在もシェアの低下は続けており、2025年1月は6.9%であったものが、7月には5.9%と初めて6%を割り込み、そして8月には5.7%へと低下するなど、歯止めがかかっていない状況である。
