京都の中堅半導体製造装置メーカーであるサムコが3月10日に2023年7月期上期(2022年8月〜2023年1月)の業績を発表した。

それによると売上高は前年同期比32.2%増の38億4800万円、営業利益は同84.3%増の9億6400万円、純利益は同83.5%増の7億円となった。

半導体や電子部品業界において、同社が製品を主に提供する化合物半導体および電子部品製造装置市場において、5Gスマートフォン(スマホ)向けや自動車向けセンサなどの電子部品、ならびにMEMSといった先端分野での投資が幅広い企業で進み、需要が拡大していることが背景にあるという。

同期において同社では、オプトエレクトロニクス分野では半導体レーザー用途、電子部品・MEMS分野では高周波デバイス、パワーデバイス用途、シリコン分野では欠陥解析用途、実装・表面処理分野では各種表面改質用途、表示デバイス分野ではVRディスプレイ用途、その他分野では多目的の研究開発、医療・バイオテクノロジー用途向けの製造装置の販売実績があったとするほか、新規事業(ヘルスケア事業)の創出に向けた技術開発への取り組みや、水蒸気を用いたプラズマ処理装置であるAqua Plasma洗浄装置の拡販による新たな事業領域の拡大に注力したとする。

なお、同社は、2022年8月に半導体MEMSプラズマ加工装置の大口受注(8億4900万円)を獲得、2023年5月に納入する予定であったが、受注先の設置場所の改修工事の遅れにより2024年3月納入に変更されたことも併せて発表している。