京都に本拠を置く中堅半導体研究開発・製造装置メーカーのサムコが12月9日に発表した2023年7月期第1四半期(8〜10月期)の決算によると、売上高は前年同期比31.5%増の14億2700万円、営業利益は同377.3%増の2億5300万円、四半期純利益は同347.9%増の2億1600万円となったという。

同四半期は、同社が中心に据えている化合物半導体および電子部品製造装置分野に5Gスマートフォン向けや自動車向けセンサなどの電子部品分野、MEMSなどの先端分野での投資が幅広い企業で進み、半導体や電子部品向け製造装置の需要が拡大したとしており、同社ではオプトエレクトロニクス分野における半導体レーザー用途、電子部品・MEMS分野における高周波デバイスやパワーデバイス用途、シリコン分野における欠陥解析用途、実装・表面処理分野における各種表面改質用途、表示デバイス分野におけるVRディスプレイ用途、そしてそれ以外のさまざまな分野における研究開発ならびに医療・バイオテクノロジー用途向けの製造装置の販売を行ったとしている。

また、新規事業(ヘルスケア事業)の創出に向けた技術開発への取り組みや、水蒸気を用いたプラズマ処理装置であるAqua Plasma(アクアプラズマ)洗浄装置の拡販による新たな事業領域の拡大にも注力したとしており、こうした取り組みを通じ、今後のさらなる業績向上を目指すとしている。

なお、同社では2023年7月期通期売上高見通しを前年度比20.3%増の77億円、営業利益を同18.1%増の16億2000万円、経常利益を同6.7%増の15億8000万円としている。