今後、ますます存在感が高まる成熟プロセス

TrendForceによると、ファウンドリの生産能力は2021年から2024年の年平均成長率(CAGR)で11%に拡大が続き、2024年の28nmプロセスの生産能力は、2022年比で1.3倍に増え、成熟プロセスの中でももっとも活用されるプロセスになると見られるという。特殊なプロセスアプリケーションなども28nmに移行されると予想されており、28nm以上の成熟プロセスの生産能力は2021年から2024年にかけて全体の75~80%を占めると見られるという。

なお、TrendForceによれば、世界的なサプライチェーンの見直しと、新型コロナのパンデミックの影響により、地域内での生産とサプライチェーンの自律性がファウンドリの生産能力拡充の重要な考慮事項になっているという。例えば、生産能力のスケジューリングの柔軟性を向上させるために、台湾のファウンドリは、米国、日本、中国、およびシンガポールなど他地域での生産能力の拡張計画を立てている。先端プロセスに焦点を当てているTSMCの米国ファブを除いて、残りのファブ拡張計画は特殊なプロセス技術(TSMCではSpecialty Technologyと呼称)に焦点を当てており、中でも中国本土のファウンドリは成熟したプロセス技術とその生産能力を積極的に拡張しており、HV、マイコン、PMIC、パワーディスクリートなどの主要な周辺ICの需要に対応しようとしている。