アイシンは4月13日、トヨタ自動車の電気自動車(BEV)「bZ4X」に、BluE Nexusおよびデンソーと共同開発した「eAxle」のほか、自社開発のロッカーEA材、カーナビゲーションシステム、ならびにグループのアイシン軽金属が開発したESUクロスがそれぞれ採用されたことを明らかにした。

ロッカーEA材は、BEVにおける衝突時の保護対象が、乗員のみならず電池も損傷から保護する必要が生じたことより開発された部材。床下電池ケースの側部(左右)にそれぞれ組付けられ、衝突時にロッカーEA材の断面がきれいに折りたたまれるように潰れ、衝突エネルギーを吸収することで電池を保護することを可能としたという。

  • 床下電池ケースの側部に取り付けられたロッカーEA材

    床下電池ケースの側部に取り付けられたロッカーEA材 (出所:アイシンWebサイト)

具体的には、材料に軽量なアルミ材料を採用しつつ、CAE解析を駆使した合わせこみや、最適なラダー断面形状の検討、シミュレーションなどの活用による2000通りからの最適リブ配置、肉厚の検討を実施。最終的に試作品を評価し、採用に至ったという。

一方のカーナビについては、ベースのカーナビ機能として、最新の地図データ、交通情報、施設情報に対応しているほか、対話型音声認識機能やフリーワード検索に対応したという。また、BEV向け機能として、充電施設の位置や空き状況、利用料金などを表示してくれる機能や、後続可能エリアの表示といった機能を搭載。これにより、通常のナビ機能に加え、目的地設定時にバッテリー残量に基づき目的地に到着出来ないと判断された場合、ルート沿いの充電施設をあらかじめ中継地点として提案する「移動支援」といったことも可能となったとしている。

  • バッテリー残量から算出された航続可能距離を示す円形表示のイメージ

    バッテリー残量から算出された航続可能距離を示す円形表示のイメージ (出所:アイシンWebサイト)

なお、対話型音声認識機能やフリーワード検索については、クラウドとの通信をやり取りすることで、精度向上が図られており、ユーザーが話し方を気にしないで操作ができるような工夫などが施されているという。