半導体製造装置メーカーのディスコは、2021年12月6日に締結した不動産購入契約に基づき、ANAホールディングスより東京都大田区東糀谷の不動産(建物付土地・旧ANA訓練センター/ビジネスセンタービル)の取得を3月31日に完了したことを発表した。

ディスコは、当該不動産を2022年4月1日より「羽田R&Dセンター」として使用開始する予定だという。なお、建て替え予定は無く、既存の建物を活用するとしている。

羽田R&Dセンターの開設は、「研究開発機能の増強」と「生産体制の強化」を主な目的としている。

同社は、すでに本社・R&Dセンター(東京都大田区大森北)を有しているが、同社の技術領域への需要と研究開発テーマの増加に伴い、既存のR&Dセンターはフルキャパシティに近い状態にあったという。

羽田R&Dセンターの開設で、研究開発拠点全体(既存の本社・R&Dセンターと羽田R&Dセンターをあわせて)のフロア面積は従来比で約2.2倍となり、多様な開発ニーズに対応できる体制の構築が可能だとしている。

また、同社は、生産拠点を広島事業所・呉工場/桑畑工場(ともに広島県呉市)と長野事業所・茅野工場(長野県茅野市)に有し、製品開発を主に本社・R&Dセンターにて実施してきた。

羽田R&Dセンターの開設により、これまで生産拠点で行っていた新製品の量産に向けた検証が開発拠点で実施可能となり、高需要期には本社の社員を広島・長野へ派遣する必要があったが、羽田R&Dセンターのスペースを活かすことで、在京のまま対応できるようになるため、さらに安定した製品生産体制の構築を図ることができるという。

ディスコでは、新R&Dセンターの開設により、研究開発機能のさらなる強化を可能とし、今後の半導体・電子部品市場における高いニーズに対応していくとしている。