宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、10月23日から25日にかけて実施した小惑星探査機「はやぶさ2」の小惑星「Ryugu(リュウグウ)」へのタッチダウンに向けた3回目のリハーサルにて搭載しているターゲットマーカー1個の小惑星への投下実施結果を発表した。

ターゲットマーカーは、直径10cmほどの球体で、文字通りはやぶさ2が、その場所を認識することで、タッチダウンポイントをより正確に導くことに用いられるもの。投下されたターゲットマーカーは、はやぶさ2の発したフラッシュにより光を反射、はやぶさ2はその光をカメラで認識することで、自分の位置を高精度で検出することができる仕組みとなっている。

今回のリハーサルでは、小惑星表面から高度13m付近でターゲットマーカーを分離、はやぶさ2は高度約12mまで接近した後、小惑星からの離脱のために高度を上昇。ホームポジションへと移動を行なった。また、ターゲットマーカーが無事に小惑星に着地し、はやぶさ2から確認できたという。

  • リュウグウ上のターゲットマーカー

    小惑星リュウグウの表面で光るターゲットマーカー(丸の中の白い点)。撮影高度は約20m (C) JAXA

また、ターゲットマーカーには、JAXAが2013年に実施した名前・メッセージ募集キャンペーン「星の王子さまに会いにいきませんかミリオンキャンペーン2」に応募した応募者の名前やメッセージなどが搭載されており、今回の確認により、その一部が無事に小惑星に届けられたこととなった。

  • ターゲットマーカー
  • ターゲットマーカー
  • ターゲットマーカーに収められたキャンペーンで収められた応募者たちの名前などが記載されたシート (C) JAXA/撮影協力NEC

「はやぶさ2」タッチダウンの想像図CG