キヤノンは、グローバルシャッター機能を搭載し、高速で移動する被写体をゆがみなく正確に撮像することが可能な500万画素の2/3型CMOSイメージセンサ「3U5MGXSMAA(モノクロ)/3U5MGXSCAA(カラー)」を発表した。
主なターゲットは、工場でベルトコンベア上の部品を検査するカメラや、ドローンに搭載する空撮用カメラなど、産業用途向けで、3.4μm画素ながら全画素読み出しでフレームレート最大120fps(AD12ビットモード時)を実現しているため、高速移動する部品などの検査用途も可能だとしている。
また、高フレームレート時に気になる消費電力についても、独自の回路技術を採用することで低消費電力化を実現。これにより、ドローン撮影などバッテリー駆動時でも長時間使用することが可能なほか、消費電力が少ないため、放熱も少なく、カメラ筐体の小型化も可能になるとしている。
さらに、任意の領域を最大8領域まで選択し、読み出す情報量を削減することで、フレームレートを上げることができるROI(Region of Interest)機能を搭載しているほか、外部からの信号により露光のタイミングを制御することができる外部トリガー露光制御機能も搭載。これにより、例えば、工場の生産ラインで部品の検査をする際に、被写体が特定の位置を横切ったタイミングで露光し、撮像することができるようになるという。
このほか、水平・垂直反転機能も搭載しているため、カメラを天井などに逆さに設置した場合でも、センサの信号読み出し向きを切り替えることで、センサ内で見やすい向きの画像にして出力することができるようになるとしている。
なお、2製品ともにすでに販売を開始している。