STMicroelectronicsと仏Laboratoire d'électronique des technologies de l'information(Leti:仏原子力および代替エネルギー庁傘下の国立電子・情報技術研究所)は、共同で電力スイッチングデバイス向けGaN-on-Silicon技術の開発で協業することを発表した。

これにより、STは、Letiが開発したGaN-on-Si技術を使ってハイブリッド自動車および電気自動車の車載オンボード充電器、ワイヤレス充電およびサーバ向けの高効率、高出力パワーGaNデバイスの製造などを行なうことが出来るようになるという。

今回の共同研究は、200mmウェハ上にGaN-on-Siダイオードおよびトランジスタを形成することを目的に行なわれるもの。仏グルノーブルのLeti所有の200mmウェハ対応の研究開発ラインにて、2019年にもエンジニアリングサンプルの製造を行なう予定とするほか、2020年には、仏トゥールのSTの前工程工場において、GaN/Siヘテロ・エピタキシャル成長工程を含む生産ラインを構築したいとしている。

また両者は、高電力密度パワーモジュールの実現に向けたパッケージ技術についての開発も行なっていくともしている。

なお、市場調査会社である英IHS Markitによると、GaNデバイスの市場は、2019~2024年に年平均20%以上という高い成長が予測されており、有望市場と目されている。

  • パワーデバイスを形成した200mm GaN-on-Si

    パワーデバイスを形成した200mm GaN-on-Silicon (出所:Leti)