市場調査企業の米Gartner(ガートナー)は5月9日(米国時間)、2016年以降3年間の世界半導体設備投資額(総額およびカテゴリ別投資額)予測を発表した。

これによると、2015年に前年比0.8%減となった半導体設備投資総額は2016年、さらに2%減少すると予測している。Gartnerは2016年年初、4.7%減と予測していたので、やや上方修正したことになる。また2017年には回復し前年比で4.4%増、2018年には同6.8%増になると予測している。

同社のシニアリサーチアナリストであるデビッド・クリステンセン氏は、これらの数字について、「半導体製品の過剰在庫やPC、タブレット、およびスマートフォンなどのモバイル製品の需要低迷が、半導体業界を悩ませ続けている。このため、半導体産業の成長が2015年末からマイナスに転じ、2016年に入ってもマイナス成長が続いている」と背景を説明するほか、「このような半導体市場の減速により、半導体メーカーは設備投資を控える傾向にある。今年は、大手半導体メーカーは、半導体需要低迷への対応をしつつ、2017年に10nmなどの最先端の技術で新たな成長をするための準備を始めるだろう。そのため来年以降はプラスに転じると予測している」と、2017年以降がプラス成長との予測を説明する。

また、「中国政府が自国内の半導体製造キャパシティを猛烈な勢いで上げようとしているが、これは半導体製造業界が無視できない問題だ。2015年にいくつかの中国資本が海外半導体企業を買収しようと派手な動きを見せたが、このような中国の積極的な行動は、今後数年に渡り、世界の半導体製造の競争環境に著しい影響を与えるだろう。中国は今や世界有数の半導体市場であると同時に半導体製造装置の巨大市場でもある」とし、中国の動向に注目する必要があるとしている。

なおGartnerは今後、10nmロジックデバイスの需要増加と3次元NAND型フラッシュメモリの開発が設備投資の増加をけん引することを、2017年の設備投資の成長の主な根拠としている。

世界半導体設備投資総額予測 (単位:百万ドル) (出所:Gartner)