Gartner(ガートナー)は4月13日(米国時間)、2016年の世界半導体市場規模を3330億ドルと予測したことを明らかにした。これは2015年比で0.6%減とマイナス成長となる。Gartnerは2015年の市場規模実績値をマイナス2.3%成長と発表しており、2年連続でのマイナス成長となる。この原因として、「PC、スマートフォンなど主要な電気製品の需要減退」、「半導体の過剰在庫」、「ユーロや円など主要通貨に対するドル高が続くため」の3点が考えられるという。

Gartner調査担当ディレクターのJames Hines氏は、「世界半導体市場が2年にわたってマイナス成長に陥るのは、史上2度目となる。産業界は、(かつてのPCやスマートフォンのような)需要を喚起するドライバーの出現を待つかない」と語っている。「PCやスマートフォン、モバイル機器の生産縮小によって2016年の半導体の需要が減少している。IoTやウェアラブルエレクトロニクス分野で、新たな機会が生じ始めてはいるが、これらの市場は、まだ芽生えたばかりで、2016年の半導体の売り上げに顕著に貢献するには至らない」(Hines氏)とのことで、主要半導体分野の需要の落ち込みを回復してくれるような、顕著なけん引役が近いうちに現れる気配は今のところない模様だ。