英ARMは、同社のGPU「Maliファミリ」としてハイエンドのタブレットやスマートフォン向けIP「ARM Mali-T760 GPU」とAndroidを搭載したローエンドスマートフォン向けIP「ARM Mali-T720 GPU」を発表した。

T760は、最大16個まで拡張可能なシェーダ・コアあたりの性能を向上させることでGPU性能を「ARM Mali-T604」比で約400%向上させることに成功。さらに、ARMフレーム・バッファ圧縮(AFBC)機能によりメモリバンド幅を低減し、消費電力の削減が可能になったほか、スマート・コンポジションにより総メモリ帯域幅使用を50%以上削減することが可能になった。

加えて、コア数の多い実装における配線数の削減、レイアウトの混雑度軽減により、実装の簡素化と製品化期間の短縮が可能になっているという。

一方のT720は、すでに5月にLG Electronicsがリード・ライセンスの取得しているほか、今回新たに台湾MediaTek、中国Rockchip Electronicsがリード・ライセンシとして加わったという。

電力効率は、ARM Mali-400 GPU比で150%以上向上しているほか、ダイ面積も30%削減することでコストを最適化しつつ、従来のグラフィックス・プロセッサよりグラフィックス性能を50%以上向上させることに成功しているという。また、OpenGL ES 3.0、OpenCL、RenderScript APIもローエンドのスマートフォン市場向けながら提供しているという。