「未来へのチャレンジゾーン」- 格闘大会ROBO-ONEの他、WRO体験教室も開催

「未来へのチャレンジゾーン」では、2足歩行ロボットの格闘大会「第16回 ROBO-ONE in 富山」が開催。初日の26日に予選デモンストレーション、2日目の27日に決勝トーナメントと宇宙大会選抜競技という日程で試合が進められた。今回は無差別級の大会とあって、機体サイズもさまざまに、個性豊かなロボット達が多数登場。魅せるパフォーマンスと熱いバトルで大いに観客を楽しませ、特設リングの周りには常に何重にも人垣ができていた。

そんなレベル向上著しい大会の中でも、特に注目を集めていたのが、ロボットメーカー、ヴイストンの取締役で大会の常連でもある前田武志氏が開発した大型ロボット「OmniZero.9」だろう。車輪走行形態への変形、さらには前田氏を乗せて歩くというパフォーマンスで人々のド肝を抜き、もはやホビーロボットの域を超えた新次元を見せてくれた。

"ROBO-ONE"の様子については、ダイジェストながらまた別のレポートとしてお届けする予定なので、お楽しみに。

「ROBO-ONE」特設リングの周りには常に人垣が

ガンダムも登場!?

大注目の「OmniZero.9」を中心に、主な参加ロボット達

また、このゾーンでは「教育用レゴ マインドストーム」を使用した「WRO 子どもロボットプログラミング競技会」も実施されていた。"WRO(World Robot Olympiad)"はシンガポールサイエンスセンターの提案で2004年に発足し、アジアを中心に世界30カ国以上が参加して開催されている国際的な大会で、今年は11月に韓国で世界大会が行われる。以前筆者が取材した記事でも触れたが、組込技術者教育を目的として同じ"マインドストーム"を用いた「ETロボコン」とは兄弟イベントの関係にあるとか。

富山県内ではこれまでにも"WRO"の教室が開かれており、指導を受けた子ども達は国内大会で毎年上位入賞、国際大会でも活躍しているそうだ。今回の会場では、26日に体験教室、27日にエキシビジョンマッチという日程で実施。体験教室では、指導員の指導のもと、初体験の子ども達も自分でプログラムしたロボットを動かす面白さに夢中になっていたようだ。

「WRO 子どもロボットプログラミング競技会」のコーナー

「教育用レゴ マインドストーム」で作られたさまざまなロボット

プログラミングしたロボットを走らせる子ども達

「カンファレンス&セミナーゾーン」- 河森正治氏のデザイン展示も

「カンファレンス&セミナーゾーン」では2日間で計3つのトークショーが行われたが、「特別展示コーナー」として、26日の「ロボット・デザイン考現学 2」に参加した富山県出身のアニメ監督・河森正治氏がデザインしたロボット関連の展示もあった。まず目を引いたのが日産のテレビCMでお馴染みとなった「デュアリス」パワードスーツ。実車からの変形を考慮した高さ3.5mの実物大モックアップで、多くの人が記念撮影をしていた。また、河森氏が総監督を務めたアニメ「マクロスF」のデザイン画、バンダイやまとから発売されている「マクロス」シリーズ関連商品も展示されていた。

ステージでは3つのトークショーが行われた

日産のCMでお馴染み、パワードスーツ「デュアリス」のモックアップ

河森正治氏による「マクロスF」のデザイン画展

他に、同じく「ロボット・デザイン考現学 2」のパネリストである千葉工業大学未来ロボット研究センター(fuRo)所長の古田貴之氏が開発した「Halluc II」も展示。2003年に自動車技術とロボット技術を融合させて開発した「ハルキゲニア 01」、その進化型として2007年に開発されたのが「Halluc II」で、8本の脚を変形させることで車輪走行だけでなく昆虫型、哺乳類型での歩行が可能だが、残念ながら今回は静展示のみだった。

「Halluc II」。赤いカバーの裏には、マクロスファンの古田氏の希望で河森氏のサインが書かれている

なお、こちらのゾーンで行われたトークショーの内容についても、追って別レポートとしてお届けする予定だ。

以上で「ジャパンロボットフェスティバル 2009 in TOYAMA」の展示については一通り見てきた。前回の2005年開催時に比べると来場者数は伸び悩んだ感もあったようだが、取材した印象ではなかなかの混雑ぶりを見せていた。特に2日目は人気のブース以外でも体験待ちの列ができ、十分賑わっていたように思う。来場者はそれだけじっくりと展示を楽しんでいたということだろう。実際、会場には親子連れの姿が目立ち、さまざまなロボットに目を輝かせる子ども達の姿がそこかしこで見られた。「ロボットたちの夢、いっしょにみよう」という本イベントのキャッチフレーズ通りに成功していたのではないだろうか。もの作り拠点・富山ならではのロボットイベントとして、ぜひ次回の開催にも期待したい。