エコキュートとエコジョーズの違いは?
給湯器には、エコキュートとエコジョーズがあります。
給湯器を選ぶ際にはそれぞれの特徴を理解することが重要ですが、違いについて分からない方も多いでしょう。
名前は似ているものの、費用や機能性、サイズなどに違いがあります。
そこで、エコキュートとエコジョーズそれぞれの仕組みや特徴、違いなどを詳しく紹介します。
エコキュートは電気でお湯を作る
エコキュートはヒートポンプで空気の熱を使い、水を沸かしてお湯を作る給湯器です。
エコキュートは、一般的に夜の安い電力を利用して夜間に給湯タンクに水を沸かし、貯めておく仕組みです。
夜のうちに貯めておいたお湯を昼間に使うため、節約できることが魅力です。夜の電気料金は、昼間電気料金のおよそ半分と非常に割安です。
エコキュートを活用するためには、電気代が抑えられる夜のうちに翌日使う分のお湯を沸かすことが大切です。
家族のお湯の使い方、季節なども考慮して、エコキュートの設定をこまめに見直すことによってお得に活用できるでしょう。
エコキュートで水をお湯にする際に利用されるヒートポンプは、エアコンにも利用されている技術です。外に設置したファンで外の熱を吸収して、熱を使って水を沸かします。
電気のほか、屋外の温度も利用するため、水を沸かす際のエネルギー消費量も少ないことが特徴です。
エコジョーズはガスでお湯を沸かす
エコジョーズは、これまでのガス給湯器と比較して効率良く給湯できるシステムです。
これまでのガス給湯器は熱を排出していましたが、熱を利用することによってガスの使用量を抑え、お湯を沸かせることが特徴です。そのため、エコジョーズは潜熱回収型ガス給湯器とも言われています。
これまでのガス給湯器はガスバーナーで熱した配管に水を通し、お湯を沸かすシステムでした。
しかし、配管から熱が逃げやすく、およそ200度もの熱が放出されて無駄になっていました。ガス給湯器で放出されていたおよそ200度の熱を排出せず、熱の内部に水道から水を通してお湯に変換するのがエコジョーズです。これまで放出されていた200度の熱に水を通すと、水道から供給された水を沸かしてお湯にするよりも効率が良いでしょう。
エコジョーズは、放出されていた熱を使ってお湯を沸かすため、ガスを使う量が少ないことが魅力です。熱効率はこれまでのガス給湯器がおよそ80%でしたが、エコジョーズは95%に上がっています。暖房機能を利用する際にも熱効率はおよそ4%上がっているため、非常に効率的な給湯システムだといえるでしょう。
給湯器を比較するときのポイント4つ
給湯器選びで迷った際に比較したいポイントを紹介します。
- 導入費用
- 製造メーカー
- 光熱費
- サイズ
導入費用は予算内か、製造メーカーの特徴など、4つのポイントを見ていきましょう。
水道局指定業者といわれている指定給水装置工事事業者だと安心して依頼することができます。
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各市区町村の水道局から、給水装置工事・排水設備工事を法律法令に基づいてその市区町村内で適正に施工することができる水道業者として認められています。
※水道局指定業者はお住いの市区町村の水道局指定かご確認ください。
※対応エリアは一部市区町村を除く場合があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
1.導入費用
給湯器をエコキュートとエコジョーズで迷っている場合には導入費用を比較し、予算内のものを選ぶ方法が有効です。エコキュートは30~60万円と本体が高額で、工事費用もおよそ15万円必要です。つまり、最低45万円程度の導入費用がかかるでしょう。エコジョーズは20~50万円と、本体はエコキュートよりも安く、設置工事は5万円程度で行えます。
省エネタイプの給湯器はエネルギーを効率よく利用するため、内部が複雑な作りになっていたり最新技術を使ったりしています。
エコジョーズは、これまでのガス給湯器にひとつだけ搭載されていた熱交換器という精密部品を2つ搭載していたり、エコキュートはヒートポンプを使ってお湯を沸かすため専用ユニットを設置したりする必要があります。そのため、これまでの給湯器と比較するといずれも本体価格は高くなってしまいます。
また、エコキュートやエコジョーズを交換したり取り付けたりする際に、これまで発売されていたガス給湯器と比べて作業工程が多く工事費用が高くなる傾向にあります。
例えば、エコジョーズの場合、熱を再利用して排出される温度が下がることによって発生する結露水を流すための、ドレン排水工事を行わなければなりません。
さらに、省エネタイプの給湯器は部品が多いため、専用ユニット、貯湯タンクといった大きく重い部品も多いため、2名以上で作業しなければなりません。従来のガス給湯器と比べると大きく重さがあり、1人では作業するのが難しいため人件費もかかります。
2.製造メーカー
エコキュートの製造メーカー
エコキュートとエコジョーズの製造メーカーとして有名なところは以下が挙げられます。
- 三菱
- パナソニック
- 日立
- ダイキン
- 東芝
三菱
三菱から発売されているエコキュートは、省エネ性が高く、さまざまな機能が搭載されていることが特徴です。さまざまな機能のなかでも特に注目されているのが「かしこいわき上げモード」と呼ばれる機能です。かしこいわき上げモードに設定すると、エコキュートが過去2週間分のお湯の利用状況を記録して、無駄なく適切なお湯を沸きあげます。
パナソニック
パナソニックは、エコキュート業界で非常にシェアが高いメーカーです。パナソニックから発売されているエコキュートは、省エネ性に優れていることが特徴で、浴室に人が入ったことを認識してからお湯を温めるエコナビ機能や、浴槽に残っているお湯を温めて夜の沸き上げにかかる費用を抑えるチャージ機能などが搭載されています。そのため、地球にも家計にも優しい機能がいくつも搭載されていることで人気を集めています。
ダイソン
ダイキンのエコキュートは、パワフル高圧機能が付いてることが特徴です。1回のみであれば10~15分でお湯はりが終わり、シャワーの水圧も強めなことが魅力です。また、2ヶ所で同時にお湯を出すことも可能で、家族が入浴中に食器洗いをしようと思ってもお湯が使えないといった不便さを感じることもありません。
日立
日立のエコキュートは、水道直圧給湯と呼ばれる独自技術を搭載しています。通常のエコキュートは夜間にお湯を沸きあげて貯湯タンクに貯めておきますが、日立のエコキュートは水道圧を使って熱変換器を通し、水道水をお湯に変える仕組みです。熱交換器で瞬間的に水道水をお湯にして、2カ所で水圧が高いお湯を出せます。
東芝
東芝から発売されているエコキュートは、光タッチリモコンと呼ばれる業界初の機能が搭載されています。光タッチリモコンはお湯を沸きあげる量や温度を調整するほか、お湯を使っている量がリアルタイムで確認できる機能や、残りのお湯の量を確認できる機能などを利用できます。
エコジョーズの製造メーカー
エコジョーズのメーカーは、以下が挙げられます。
- リンナイ
- ノーリツ
- パロマ
ノーリツ
ノーリツは、業界のなかでも最大手でありトップレベルのシェアを誇ります。ノーリツのエコジョーズはガス代が節約でき、熱効率が非常に高く、ガス代が節約できることが魅力です。
リンナイ
リンナイは、日本のガス器具メーカーのなかでも非常に知名度が高いといえるでしょう。ポンプやガス代の消費電力を節約できる機能が付いている機種を多く発売しているほか、導入費用も抑えられます。
パロマ
パロマは、年齢を問わず使いやすいシンプルな機能性の危機が多いです。湯船の栓を抜いた際に追い焚き用の配管を自動で洗浄する機能や、洗顔や半身浴で32度や35度に設定できる機能などを搭載しています。
給湯器の自動洗浄機能は、フルオートタイプで追い焚き機能がついた給湯器に搭載されていることが多いですが、パロマの場合はオートフルオートを標準搭載しています。およそ7Lのお湯を使って配管を洗浄し、湯垢がこびりつきやすい配管を清潔に保てることが魅力です。
3.光熱費
エコキュートは、夜間の安い電気代を利用することによって高い節約効果を得られます。ただし、エコキュートは夜間にお湯を貯湯タンクに貯めておいて翌日使うため、1畳分ほどのサイズのタンクを設置しなければなりません。貯湯タンク内のお湯を使い切ると、昼間の高い電気代でお湯を沸かさなければならないため、節約効果を得るためには追い焚きをしないようにお湯の使い方を工夫する必要があります。
エコジョーズは、効率よくガスを使用することによって節約効果を得られます。エコキュートとは異なり、貯湯タンクがありません。従来のガス給湯器とは加熱方法が異なり、少ないガスの量でお湯を温められることが特徴です。エコジョーズは、家族の人数を問わず活用しやすいことがメリットで、お湯を使用したい分だけ効率よく加熱できます。
さらに、ガス会社のなかには補助金制度を利用できるところもあり、設置費用を抑えられることもあるでしょう。ただし、加熱する際に発生するドレン水は酸性のため、水道水で薄めなければならず水道代がかかります。
エコキュートは電気代、エコジョーズはガス代のため比較するのは難しいですが、節税効果で見るとエコキュートのほうが若干節約効果は高いでしょう。
4.サイズ
サイズはエコキュートのほうが若干大きく、設置スペースを要します。
エコキュートの場合、エアコンの室外機のような形のヒートポンプは幅82cm、高さ64cm、奥行30cm程度のものが多いです。加えて、貯湯タンクは幅63センチ高さ220cm、奥行き79cmのものが一般的です。つまり、貯湯タンクだけでもおよそ1畳分のスペースを確保しなければなりません。
エコジョーズは、本体のサイズが幅48cm、高さ75cm、奥行25cmのものが一般的で、サイズがコンパクトです。コンパクトなため、設置スペースを広く確保する必要はありません。
また、お湯を作る機能を表した「号数」が大きかったとしても、給湯器のサイズは変わらないことが特徴です。
給湯器本体を比べた場合、エコジョーズはエコキュートの10分の1程度のサイズです。
エコキュートは貯湯タンクと空気の熱を使用して水を温めるヒートポンプを設置しなければならず、スペースが必要です。
エコジョーズはエコキュートと比べてコンパクトであり、スムーズにお湯を作れて貯湯タンクが不要なため、広いスペースが確保できなくても設置しやすいでしょう。
さらに、配管に専用のカバーをかぶせたり、外壁の色に合わせてカバーを選択できたりと、家の見た目を気にする方でも設置しやすいでしょう。
エコキュートをおすすめしたい家庭
どのような家庭や電気の使用方法なら、エコキュートを活用できるのでしょうか。節約効果を実感しやすく、エコキュートをおすすめできる家庭の特徴を紹介します。
オール電化住宅
現在オール電化を利用している、または今後オール電化にリフォームをする予定の住宅では、エコキュートを利用するのがおすすめです。オール電化向けのお得な電力プランがあるほか、夜にお湯を沸かす仕組のエコキュートを利用すると、光熱費の節約効果を得やすいでしょう。
光熱費をできるだけ抑えたい家庭
エコキュートは、毎月の電気代が2,000円~3,000円ほどです。他の給湯器と比較すると、毎月の利用料金が安いことが魅力です。また、安い価格で設置できる販売店に依頼すれば導入費用も抑えられるため、毎月かかる光熱費も導入費用も節約できる可能性があることがメリットです。
エコジョーズをおすすめしたい家庭
エコキュートよりもエコジョーズのほうが適している家庭の特徴を紹介します。自分の家庭やライフスタイルがマッチするかどうか、確認してみましょう。
お湯をたくさん使う家庭
家族の人数が多い場合や、お風呂に入る時間帯が異なるため追い焚きをする機会が多かったり使うお湯の量が多かったりする場合はエコジョーズがおすすめです。エコキュートは貯湯タンク内のお湯を使用するため、家族が多かったりお湯を使う量が多かったりする場合、お湯切れを起こすことがあります。
エコキュートはお湯切れを起こすと自動で沸き増しできますが、電気代が割高になる時間帯に沸き増しをすると電気代が高くなる点に注意が必要です。エコジョーズは、お湯切れの心配がなくありません。お湯の使用量が多い場合には、お湯切れの不安が無いエコジョーズが良いでしょう。
昼間にも家族が自宅にいる家庭
近年は、在宅ワークをする方も多いのではないでしょうか。エコキュートやオール電化を利用する場合、深夜の電気料金が安くなる深夜電力プランを契約しているケースが多いです。深夜向けのプランは23時から朝の7時までの時間帯は電気代が安いため、日中の電気代が割高なことが特徴です。
在宅ワークで昼間も自宅にいる場合は、オール電化にすると光熱費が高くなるでしょう。
そのため、昼間に自宅にいる時間が長い場合はエコジョーズのほうが経済的です。
床暖房も導入したい家庭
床暖房も導入したい場合には、暖房も給湯も行えるエコジョーズを選ぶと良いでしょう。部屋をスピーディーに温めて、ヒートポンプタイプの床暖房と比較して部屋が短時間で温まります。そのため、冬に床暖房を活用する過程や、導入を検討している家庭におすすめです。
まとめ
エコキュートとエコジョーズは、お湯を沸かす仕組みに違いがあります。エコキュートは電気、エコジョーズはガスでお湯をつくるという仕組みです。エコキュートとエコジョーズどちらを選ぶべきかは、オール電化にするかどうかがポイントだといえます。
オール電化にする予定がある家庭や、オール電化住宅の場合には、光熱費を抑えられるエコキュートがおすすめです。導入費用に関してはエコジョーズのほうが安く、サイズもコンパクトなため、広い設置スペースも必要ありません。導入費用を抑えたい場合にはエコジョーズが良いですが、ランニングコストはエコキュートのほうが安いです。
家族の人数やライフスタイル、給湯器に求める機能は家庭ごとに違うこと家庭ごとに異なるため、ニーズを明確にすることが大切です。オール電化もしくはガス併用住宅なのか、自宅にいる時間やお湯の使用量などから、エコキュートとエコジョーズどちらのほうが家庭に適しているのか判断しましょう。
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