エコキュートで修理が必要な症状
エコキュートで修理が必要になるのは以下のような症状が見られたときです。
- お湯が止まらない
- お湯の温度が不安定
- たし湯機能を使ってもお湯が出ない
- 水漏れが起きている
- エラーコードが表示されている
お湯が止まらない
エコキュート内の水位センサーが故障すると、お湯が止まらなくなります。
浴槽にお湯を張る際にお湯が止まらずに溢れてしまうケースがあり、水位センサーが正常に機能していないことで、お湯の量をコントロールすることができなくなった結果、お湯が止まらなくなっています。
部品の故障だけではなく、水位センサーに汚れやゴミが詰まっている可能性もあり、その場合は掃除することで修理できることもあります。
しかし、掃除を行なっても症状が改善されない場合は業者による修理が必要になります。
お湯の温度が不安定
お湯の温度が不安定の場合、蛇口が故障している場合とエコキュートが故障している場合の2パターンが考えられ、下記方法で判別することができます。
- 1箇所だけ温度が安定しないか
- 家全体の蛇口の温度が安定しないか
1箇所だけ温度が安定しない場合は、蛇口自体に不具合が発生している可能性がありますが、家全体の蛇口の温度が安定しない場合はエコキュートの故障の可能性があります。
お湯の温度がぬるいだけであれば、エコキュート内に十分なお湯の量がなかったり、タンク内の温度設定が低い等の故障ではない可能性もあります。
しかし、お湯の温度が不安定であり、なおかつ家全体の蛇口の温度が安定しない場合は不完全燃焼を起こしている可能性があります。
これはエコキュートの給湯混合弁やタンクユニットの基板に異常が発生している可能性がありますので、業者に点検・修理を依頼しましょう。
たし湯機能を使ってもお湯が出ない
たし湯機能を使用してもお湯が出ない場合、以下のような原因が考えられます。
- 貯湯タンク内のお湯切れ
- 温度調整基盤の劣化・故障
- 温度検知に関わる部品の故障
貯湯タンク内のお湯切れの場合は故障ではないため、お湯を沸かし直すことで解決します。
しかし、温度調整基盤の劣化・故障や温度検知に関わる部品の故障に関しては、経年劣化によるものや初期故障でもあり得る故障です。
そのため、まずはリモコンにエラーコードが出ていないかを確認し、エラーコードが表示されている場合は取扱説明書等で原因・対策を実施しましょう。
そもそもエラーコードも表示されていないという場合は、業者に点検・修理依頼をしましょう。
水漏れが起きている
エコキュートから水漏れが起きている場合、以下のような原因が考えられます。
- エコキュートの劣化・故障
- エコキュートの長期間放置・不使用
- 凍結
- エコキュートのメンテナンス不足
- 配管の劣化
水漏れの原因は多岐にわたり、中には凍結やエコキュートのメンテナンス不足など、故障ではないケースもあります。
一方で、エコキュートを長期間使用したことで起こる内部部品の経年劣化や配管の劣化などは業者に修理を依頼する必要があります。
そのため、水漏れを発見した際はその原因が何なのかをしっかり確認し、原因がわからない・対処できない場合はすぐに業者に修理を依頼しましょう。
エラーコードが表示されている
エコキュートにはエラーコードと呼ばれ、リモコン部分に不具合の内容を知らせる英数字が表示されますが、エラーコードの内容によっては修理が必要になります。
エラーコードはエコキュートのメーカーごとに違いがあり、詳しい内容は取扱説明書もしくは各メーカーの公式サイトで説明しています。
そのため、エラーコードが表示された際はその内容を確認し、業者による対応が必要な場合は修理を依頼しましょう。
エコキュートの修理にかかる費用相場
エコキュートの修理ではどのような業者に依頼するか、どのようなトラブル症状なのかによってかかる費用が変わってきますので、詳しい金額は依頼する業者に確認する必要があります。
ですので、あくまで相場になりますが、エコキュートの修理にかかる金額は下記のようになります。
症状 | 費用相場 |
---|---|
お風呂、洗面所のお湯が出ない | 30,000円前後 |
追い焚きができない | 20,000円前後 |
水漏れ | 27,000円前後 |
リモコンに残湯量のエラー表示が出る | 42,000円前後 |
異音の発生 | 28,000円前後 |
残湯量のエラー表示が出るトラブルの修理費用の平均が高額になっているのは、エコキュートタンクの部品の交換が必要になるケースが多いためです。
上記はあくまでも相場であり、交換する部品によっても金額が異なるので、詳しくは業者に見積ってもらって確認してください。
修理と交換の判断基準とは
エコキュートが故障したとき、新しい機種に交換するか、今使っているエコキュートを修理するかを判断する必要がある場合があります。
交換と修理どちらのほうがお得なのかを判断するポイントを下記にまとめましたので参考にしてください。
交換がおすすめなのはこんなとき
故障した時点で10年経過している、またはもうすぐ10年に達する場合は、交換をおすすめします。
理由として、エコキュートが製品化されたのは2001年で、およそ20年しか経過していないため、正確な耐用年数を決めるためのデータがまだ十分ではないのが現状ですが、購入後10年~15年が寿命と言われています。
そして、10年経過すると該当機種の修理部品の製造が廃止されていること、また、年数が経過したエコキュートでは修理を行ってもまた2~3年で故障を繰り返すことが多々あります。
そのため、修理部品の少なく、古いエコキュートを修理しながら使い続けるより、新しいものに買い替えたほうが長期的に見れば安く済むことがあります。
以上のことから、「購入後10年以上経過している」場合は、交換をおすすめします。
修理のほうがお得になるのはこんなとき
まだエコキュートを使い始めて1年~8年しか経過していない場合は、修理を選んだ方が安く済むことがほとんどです。
エコキュートを使い始めて1~2年で起こる故障は、製品の初期不良や設置時の工事の不具合が原因であることが多く、ほとんどはメーカーの無料保証で修理できるので、その場合は修理費用が掛かりません。
使い始めてから3年~8年目ごろに起こった故障でも、突発的にたまたま起こった故障であることがほとんどであるため、修理すればその後は安定して使用することができます。
エコキュートの修理・交換を依頼すべき業者
エコキュートを修理・交換してくれる業者は大きく分けて以下の2種類です。
- エコキュート製造メーカー
- 給湯器専門業者
メーカーに関しては企業名を調べることで特徴等はわかりますが、給湯器専門業者はその数も多く、選ぶのに迷う場合が多いため、以下のような基準で選びましょう。
- 資格を持っているスタッフが対応してくれるか
- 施工実績は豊富か
- 事前の見積もりや説明が丁寧か
- 保証・アフターサービスの有無
- スタッフの対応
詳しくご紹介します。
資格を持っているスタッフが対応してくれるか
エコキュートの修理・交換は複雑な作業も多く、無資格者によるエコキュートの修理・交換は法律で禁止されているため、施工スタッフの資格の有無を確認しましょう。
エコキュートの取り付けには以下の資格が必要になります。
- 第二種電気工事士
- 排水装置主任技術者
また、ガス給湯器からエコキュートに交換する場合には別の資格も必要となり、それが以下です。
- ガス機器設置スペシャリスト(GSS)
- 液化石油ガス設備士
こういった資格を持っているスタッフでなければ施工はできないため、依頼前に業者のホームページを確認し、こういった資格を取得している旨の記載があるか、不安な場合は電話やメールで直接問い合わせを行いましょう。
施工実績は豊富か
エコキュートの修理・交換を依頼する前に、ホームページ内に記載されている施工実績を確認しましょう。
信頼できる業者はホームページ上で施工実績を公開しているため、施工実績の有無を確認し、もし仮に施工実績を公開していない業者がいれば、その業者への依頼は避けたほうが良いでしょう。
また、施工実績も1件しかない業者よりも、豊富にある業者の方が信頼できると言えます。
もちろん、業者の規模により実績の件数も変化がありますが、規模の大きな業者はそれだけ利用者の数も多く、さまざまな人に評価されている証です。
そのため、施工実績が掲載されているかだけではなく、その件数の多さも確認しておくとよいでしょう。
事前の見積もりや説明が丁寧か
作業前に算出される見積もりや、見積もりや作業に対する説明が丁寧な業者の方が信頼できる可能性が高いため、そういった部分を確認しておきましょう。
見積もりに記載されている項目が大雑把だったり、どの作業にどれくらいの料金がかかるのかを説明してこない業者の場合、後々に追加料金を取られるなどのトラブルになりかねません。
そのため、作業前にかかる費用や作業に関する説明が丁寧かを確認するためにも、複数社で相見積もりをとって比較するのが良いでしょう。
保証・アフターサービスの有無
修理や交換を行う業者の保証やアフターサービスの有無、どんな内容かを確認しておきましょう。
修理や交換を行なってくれる業者はプロですが、人間ですので施工ミスが起きてしまう可能性もありますし、交換の場合は製品の初期不良なども考えられます。
そんなときに、保証やアフターサービスがあればしっかりと対応してくれるでしょう。
そのため、施工保証や製品保証、その他どんなアフターサービスがあるのかは事前に確認しておきましょう。
スタッフの対応
スタッフの対応の丁寧さを確認し、できれば丁寧な対応の業者に依頼しましょう。
スタッフの対応が丁寧かどうかは、電話やメールの文章、見積もりに来た際の言葉遣いやマナー、わかりやすい説明があるかどうかなどで判断することができます。
また、これらは業者ごとに比較を行うとよりわかりやすいため、できれば相見積もりを行い、実際の対応を比較すると良いでしょう。
手間はかかりますが、こういった行動の結果が信頼できる業者への依頼に繋がりますので、業者同士でしっかり比較をし、自分が信頼できると感じた業者に依頼をしましょう。
ちなみにエコキュートの修理を依頼する業者に関してはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください。

エコキュートの修理費用を抑えるポイント
エコキュートの修理費用を抑えるためには、以下の2点を確認しましょう。
- 保証期間内か
- 火災保険の対象か
保証期間内か
エコキュートの修理の際、保証期間内であれば無料もしくは安い価格で修理を依頼することができるため、保証期間を確認しましょう。
現在使用しているエコキュートの取り付けをメーカーに依頼した場合はメーカー保証がついていますし、給湯器専門業者に依頼した場合はメーカー保証や業者独自の保証がついている可能性があります。
期間にも違いがあり、メーカー保証のみであれば1年間等の短期間ですが、延長保証を利用していたり、給湯器専門業者が独自に長期間保証してくれる場合もあります。
そのため、購入した際に受け取った書類の中に保証に関する情報を記載しているものがあれば、その内容を確認し、保証期間内であれば、そのまま業者に修理を依頼しましょう。
火災保険の対象か
エコキュートの故障では火災保険が適用される場合があり、それが以下のような時です。
- 火災保険の対象が建物
- 風災補償に加入
- 電気的・機械的事故担保特約に加入している
そもそも、エコキュートは建物に屋外に設置されており取り外しができないようになっているため、建物の一部として分類されていることが多く、そのため火災保険の対象が建物となっている場合は適用される可能性があります。
また、台風や強風によってエコキュートの何かしらの被害があり故障した場合も火災保険が適用されますが、その場合は「風災」にあたるため、風災補償に加入している必要があります。
それ以外にも、エコキュートは建物に固定されているため、例えば漏電などで故障した場合にも適用される可能性がありますが、電気的・機械的自己担保特約に加入している必要があります。
このように、以下のような理由で故障した場合に火災保険が適用される可能性があります。
- 火災による故障
- 落雷による故障
- 台風でエコキュートが転倒したことによる故障
- 強風による飛来物がエコキュートにあたることでの故障
- 屋根からの落雪による故障
- 雹(ひょう)による故障
- 洪水の影響による浸水
- エコキュートの盗難
- 子どもがボールをぶつけるなどでの故障
エコキュートの故障理由で思い当たるものがあれば、保険証券や保険会社のホームページ上にあるマイページから契約内容を確認し、申請ができるのであれば申請しましょう。
エコキュートの交換費用を抑える方法
エコキュートの交換費用を抑えるためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 補助金・助成金の申請
- エコキュートの性能を下げる
- 複数の業者に見積もりを依頼する
補助金・助成金の申請
エコキュートの設置や交換には、補助金・助成金が適用されることがあるため、お住まいの自治体などをチェックし、補助金・助成金制度の有無を確認しましょう。
自治体によって名称や内容・助成金額や対象となる条件に違いはありますが、多くの場合は市町税の未滞納や住民であることが条件としてあげられます。
また、近年では国からの助成金もあり、「給湯省エネ2025事業」では条件に応じて60,000円~130,000円ほどの助成金が支給されます。
このように、補助金・助成金を利用することで交換費用の実質負担を少なくすることができますので、制度の有無や申請方法は事前に確認しておきましょう。
エコキュートの性能を下げる
交換するエコキュートの性能を下げることで、エコキュート本体価格を抑え、その結果交換費用を抑えることができます。
エコキュートには以下の3タイプがあります。
- フルオートタイプ
- オートタイプ
- 給湯専用タイプ
給湯専用タイプは蛇口をひねってお湯はりをするタイプで、お風呂のたし湯や差し湯も蛇口から行い、オートタイプはボタン一つで自動湯はりができる、フルオートタイプは追い焚きができる等、それぞれ付随する機能が違います。
またエコキュートにはタンクの容量があり、3人以上向けの370L、4人以上向けの460Lなど、お湯を溜めておける容量に違いがあります。
上記のようなエコキュートの性能は高ければ高いほど金額も上がっていくため、エコキュートの交換費用を抑えるためには性能をさげることで、安い金額で本体を購入することができます。
家族の人数やお住まいの環境などを考慮し、もしも不要な機能がついているせいで高額になってしまうのであれば、性能の見直しを行いましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
複数の業者に見積もりをとり、エコキュートの交換にかかる費用を比較することで、交換の費用を抑えることができます。
エコキュートの交換にかかる費用は、エコキュートの本体の割引率や工事費など業者によって違いがあるため、相見積もりにより業者同士の金額を比較することで、より安く交換をすることができます。
ただし、注意点として金額のみに注目し、安さだけで選んでしまうと後々に追加工事をされて高額請求されたり、手抜き工事をされたりと、悪質な業者による被害を受けてしまう可能性もあります。
そのため、金額のみではなく、実績や保証、スタッフの対応なども加味し、信頼できる業者に依頼することも重要です。
エコキュートの修理にかかる時間
エコキュートの修理にかかる時間は基本的には数時間~半日程度ですが、修理箇所や状況によっては数日かかる可能性もあります。
修理の際はまずどのような不具合があり、どのような箇所の修理が必要なのかを調査する必要があります。
その後、修理用の部品の在庫があるかどうかを調査しますが、部品の取り寄せが必要になる場合は部品到着後に修理になるため、数日〜数週間かかるケースもあります。
部品の保有状況は業者によって違うため、A社は部品が無いため2週間、B社は部品があるため数時間で完了することもあります。
そのため、修理を依頼する際には修理にはおおよそどのくらいの時間がかかるのかの目安を聞いておくと良いでしょう。
エコキュートを長持ちさせるポイント
エコキュートを長く使うためには、以下のポイントを意識して使用しましょう。
- 浴槽の循環口のフィルターを掃除する
- 入浴剤を使用したら追い焚きを控える
- お風呂の配管を定期的に掃除する
- 水抜きをする
メンテナンスをしっかりと行うことで、故障を未然に防止することにも繋がりますのでぜひ行ってください。
浴槽の循環口のフィルターを掃除する
浴槽内の循環口のフィルターに汚れが溜まってつまってしまうと、浴槽とエコキュート本体のお湯の行き来がスムーズにいかなくなり、不具合の原因になってしまいます。
週に1度を目安に掃除を行いましょう。
入浴剤を使用したら追い焚きを控える
入浴剤が入ったお湯を追い焚き運転で循環させてしまうと、配管の部品が腐食したり、故障の原因になったりしてしまいます。
入浴剤を入れたらなるべく追い焚き運転をしないように気を付けましょう。
自動で追い焚きをしてしまうフルオートタイプの機種を使用している場合は、エコキュートに対応している入浴剤を使用するようにしましょう。
お風呂の配管を定期的に掃除する
エコキュート本体と浴槽の間をお湯が行き来する配管の汚れを放置しておくと、汚れがひどくなり、つまりや水漏れの原因になります。
ほとんどのエコキュートには配管の自動洗浄機能がついているので、できれば毎日洗浄ボタンを押して清掃を行うようにしましょう。
日常の清掃に加えて、半年に1度を目安に配管専用の洗浄剤を溶かした浴槽の水を循環させ、配管の汚れを取り除きましょう。
水抜きをする
水道水に含まれるカルキなどの不純物が、エコキュートのヒートポンプユニットとタンクユニット内にたまっていくことで、配管や浴槽に汚れが溜まりやすくなり、故障の原因になってしまいます。
そのため、年に1〜2度ほど水抜きをするとエコキュートが長持ちします。
ヒートポンプとタンク、それぞれで水抜きをしましょう。溜まった汚れを水と一緒に洗い流します。
排水は数分で終わりますので、ぜひ1年の大掃除のタイミングでヒートポンプとタンクの両方の水抜きを行ってください。
エコキュートの修理前には相見積もりを
部品の修理で済むのに高額なエコキュートの交換をすすめてきたり、相場の2倍の金額で見積もりを提示してきたりなど、悪質な業者の被害が各地で多発しています。
エコキュートは高額な製品であることから、少しでも安く修理したいと考えがちです。
また、お湯が使えないと毎日の生活がとても不便になってしまうので、悪質な業者の訪問販売で焦って契約してしまいがちです。
確かに金額の安さは大事ですが、何よりもまず信頼できる業者に依頼することが重要ですので、面倒だとは思いますが、なるべく相見積もりを行い、しっかりと業者を見極めましょう。
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