給湯器の水漏れ修理にかかる費用相場
給湯器のトラブルが起きた場合、水漏れはよくあるトラブルの一つです。ただし、水漏れと一口に言っても症状はさまざま。具体的なトラブルの事例と費用相場を紹介します。
トラブル内容 | 作業内容 | 修理費用 |
---|---|---|
浴室給湯器の水漏れ | お風呂のお湯を沸かして送るところから水漏れしているため、浴室給湯器の配管を修理 | 8,640円(配管修理+基本料金) |
給湯器の部品からの水漏れ | 銀紙のテープでぐるぐる巻いてあるところから水漏れのため、給湯器の修理と軽作業で対応 | 12,960円(給湯器修理+基本料金) |
給湯器から勢いよく水漏れ | 給湯器付近から水漏れがあり、配管を修理 | 17,280円(配管修理+給湯器修理+基本料金) |
浴室給湯器の水道管から水漏れ | お風呂の給湯器の水道管から水漏れのため、浴室給湯器の配管を修理 | 21,600円(配管修理+給湯器修理+基本料金) |
給湯器配管からの水漏れ | 給湯器の水漏れのため、配管修理 | 32,400円(配管修理+基本料金) |
給湯器の配管つなぎ目からの水漏れ | 配管のつなぎ目のところからポタポタと水漏れしているため、自動吸気弁交換 | 34,560円(自動吸気弁交換+部品代+基本料金) |
修理業者に修理を依頼した場合、修理にかかった実質的な費用のほか基本料金が加算されます。また、部品を購入した場合、その部品代も必要です。
給湯器の水漏れを放置すべきでない理由
給湯機からの水漏れを発見したら、すぐに対処しなくてはと考えるでしょう。なかには、「水漏れと言ってもぽたぽたと落ちている程度だから問題ない」「給湯器は問題なく使えているのでとりあえず様子を見よう」という人もいますが、これはかなり危険です。
給湯器の水漏れを放置していると以下のような危険があります。
- 不完全燃焼と一酸化炭素中毒を起こす
- 火災につながる
- 下の階にまで水漏れする
給湯器が水漏れを起こし着火する部分であるバーナーが濡れた状態の場合、点火不十分となり不完全燃焼を起こします。その不完全燃焼が原因で一酸化炭素が発生。部屋に充満すれば一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
給湯器内部の部品に水が浸透することでショートを起こし、火花が散り、燃えやすい箇所に引火し火災となる恐れもあるのです。
さらに、少しの水漏れを放置することで大きな水漏れとなり、階下に水漏れが広がり被害が大きくなることも考えられます。
水漏れを放置することによる危険性について、詳しく見ていきましょう。
不完全燃焼と一酸化炭素中毒を起こす危険性がある
給湯器の水漏れを放置していると、不完全燃焼と一酸化炭素中毒を起こす危険性があります。
まずは不完全燃焼が起こる原因について説明します。
給湯器は、ガス内部に設置してあるバーナーが点火することでお湯を作り出しますが、バーナー部分に水がかかれば、十分に点火できなくなります。これによって、不完全燃焼が起こります。
一酸化炭素中毒が起こるのは、ガスの不完全燃焼によるためです。一酸化炭素が充満した室内にいると一酸化炭素中毒となってしまいます。
一酸化炭素は、無色無臭の毒性の強い気体です。このため、部屋に充満しても気づかないのです。一酸化炭素中毒になれば、頭痛・吐き気・耳鳴りなどの症状が引き起こされます。重症になると死に至る危険性があります。
室内に設置する給湯器の場合、水漏れで一酸化炭素が発生すると中毒になる危険性が高いが、屋外に設置するタイプの給湯器の場合、万が一一酸化炭素が発生しても部屋に充満することはないため危険性は低い 、と考えている人もいるようです。
屋外にある給湯器でも危険性は同じです。屋外の給湯器でも開いている窓から一酸化炭素が入りこむと中毒になる可能性があります。室外に置いてある給湯器であれば問題はない、ということはないのです。
一酸化炭素中毒についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください
火災につながる危険性がある
給湯器の水漏れを放置していると、給湯器に水が侵入し、ショートして火災につながる危険性もあります。
給湯器は電気基盤が入っています。水漏れの水がこの電気基盤にかかるとショートしてしまうのです。
給湯器はショートした場合、すぐに給湯器の運転が停止するようになっています。しかし、ショートしたことが原因で、火花が飛び散り、周囲のものに引火し火災を引き起こす可能性があります。
また、通常は電気が流れない部品に電流が通ってしまい、発火する危険性。さらに、電流が流れている給湯器内部の部品に触れてしまい、感電することも考えられるのです。
下の階に被害が及ぶことも
マンションやアパートの場合、水漏れによって下の階にまで水漏れすることも考えられます。
ポタポタと水漏れをしているが放置していると、ものすごい勢いで水が漏れるようになってしまい、階下にまで水漏れ被害が及ぶこともあるのです。
水漏れに気付いているにもかかわらず放置していると、住人側の責任とみなされ、賠償金を請求される可能性もあるのです。
修理ではなく交換が望ましいケース
給湯器から水漏れが起きている場合、修理をすればいいのか、交換をすればいいのか悩んでしまいます。
修理をすれば交換をするよりも費用を抑えられますが、修理をしてもすぐまた不具合が出て、次は交換しなければならないとなれば、修理代が無駄になってしまいます。
ここでは、修理ではなく交換が望ましいケースを紹介します。
- 設置から10年を過ぎている
- 設定している温度と大幅に異なる温度になる
- リモコンにエラーが何度も出る
- 給湯器から異音がする
- 給湯器の排気口から煙が出る
給湯器の寿命である10年を過ぎれば、次から次に不具合が発生する恐れがあるので故障したら交換時期に来ていると言えます。
設定温度が大幅に異なる、リモコンのエラー表示が消えない、給湯器から異音や煙など、見逃せないほどのトラブルが生じた場合も修理ではなく交換を検討すべきです。
それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。
設置から10年を過ぎている
給湯器の寿命は10年前後と言われています。
購入・設置から10年以上経っていれば、修理をしても次から次へと不具合が出てくる可能性が高いです。
また給湯器の部品は、10年間は保守義務がありますが、10年を過ぎればその義務もなくなります。修理をしたくても部品が見つからない可能性もあるのです。このため、修理をせずに交換した方が良いです。
設定している温度と大幅に異なる温度になる
設定している温度と大幅に異なる温度になる場合、経年劣化により給湯器の寿命が近づいている可能性があります。温度の不安定さが大きくなる一方であれば、修理よりも交換すべきです。
リモコンにエラーが何度も出る
リモコンにエラー表示が出れば、エラーを解消するために対処するでしょう。エラーが改善されたと思っていても再びエラー表示が出てくる場合、リモコンだけではなく給湯器本体の基盤や配線に不具合が出ている可能性が高いです。
給湯器を設置して間もない時期であれば、初期不良が疑われますが、設置からしばらく年数が経っているなら交換する方が良いでしょう。
給湯器から異音がする
給湯器から「ボン」という爆発音のような音がした場合、給湯器内部部品が経年劣化等により不完全燃焼が起きている可能性が高いです。無理に使い続けると危険なため、修理ではなく交換すべきです。
給湯器の排気口から煙が出る
給湯器の排気口から煙が出る場合、白い煙で少し経てば消えるならそれは水蒸気なので、問題はありません。
黒い煙の場合や白い煙でも消えない場合、給湯器本体に不具合が生じています。この場合は修理ではなく交換を検討した方が良いでしょう。
修理を検討した方が良いケース
修理ではなく交換したほうが良いケースを紹介してきましたが、ここでは、修理を検討した方が良いケースを紹介します。
修理を検討すべきなのは設置から5年以内の給湯器です。
設置から5年以内
給湯器を購入・設置してから5年以内の場合、給湯器の交換よりも修理を検討すべきです。給湯器の寿命が来るまではまだかなりの年数があるので、修理をすれば再び問題なく使えるようになります。
修理後すぐに不具合が起こる可能性も低いです。また、有料の保証を付けている期間内の場合、無料で修理してもらえます。
給湯器を交換するときの費用相場
給湯器には、ガス、灯油、電気などさまざま種類があります。給湯器を交換したいと思った場合、費用が気になるでしょう。ここでは、種類ごとの費用相場を紹介します。
ガスの場合
- 給湯専用:5.5~7万円
- 給湯+追い焚き:9.9万~13万円
- 給湯+追い焚き+暖房:15万~23万円
灯油の場合
- 給湯専用:5.5万~7万円
- 給湯+追い焚き:9.9万~13万円
- 給湯+追い焚き+暖房:15万~20万円
電気の場合
- 給湯のみ:5.5万~7万円
- セミオート(お湯張り):9.9万~13万円
- セミオート(お湯張り+保温+足し湯):15万~23万円
どのタイプの給湯器も給湯のみであれば安く、5.5万円程度から手に入ることが分かります。機能が増えるとその分費用も上がり、15万円以上は必要です。機能が少ないとその分費用を抑えられますが、家族の人数が多いと機能が充実している方が便利です。
例えば追い焚き機能が付いていれば、お湯が冷めてしまってもお湯を入れなおす必要もありません。追い焚きがあれば沸かし直すことができるため、快適な温度にできます。
それぞれの給湯器の特徴
「ガス給湯器」「石油給湯器」「ガス給湯器」それぞれの給湯器の特徴を紹介します。
ガス給湯器の特徴
ガス給湯器の特徴は以下の通りです。
- 「都市ガス」と「プロパンガス」がある
- 瞬間式と貯蓄式がある
- 小スペースで設置可能
- 燃料補給の手間が必要ない
ガス給湯器には、都市ガスとプロパンガスのタイプがあります。都市ガスの方がプロパンガスよりもガス代が安めです。
使用する分だけを瞬間的に沸かす瞬間式とタンクの中に沸かしたお湯を貯めておく貯湯式があり、瞬間式のほうは小スペースで設置可能。自分で燃料を補給する必要もありません。
石油給湯器の特徴
石油給湯器の特徴は以下の通りです。
- パワーが強い
- 地域を選ばず設置できる
- 給油が必要
石油給湯器は、使うときに水道から直接お湯を沸かす直圧式と、水道の圧力を少し弱めた状態で沸かす減圧式がありますが、直圧式は他の給湯器と比較してもパワーが強いです。
パワーが強いことで、効率よくお湯を沸かせるので、寒い地域などでも設置可能。設置する地域を選びません。タンク内に定期的に給油をしなければならない点は、面倒です。
電気給湯器の特徴
電気給湯器の特徴は以下の通りです。
- においもなく安心
- 光熱費を抑えられる
- お湯切れの心配がある
電気を使ってお湯を沸かすため、ガスのように煙が出ることもない上、石油のように嫌なにおいがすることもありません。深夜料金でお湯を沸かせば光熱費を抑えることも可能です。ただし、タンク内の容量が決められているので、使い過ぎればお湯切れが起こります。
給湯器の修理や交換で費用を抑えるコツ
給湯器の修理や交換をする場合、できるだけ費用を抑えたいと思うでしょう。
実は費用を抑えるコツが3つあります。
- 給湯器専門業者に依頼する
- 相見積もりをする
- 割引キャンペーンを利用する
それぞれの費用を抑えるコツについて、詳しく見ていきましょう。
給湯器専門業者に依頼する
給湯器の故障や交換作業は給湯器専門業者に依頼すると良いです。その理由は他の業者に依頼する場合と比較して安いからです。
給湯器の故障は給湯器専門業者のほか、ガス会社やメーカーでも対応できます。
給湯器専門業者は、多くの業者がいるので、独自の値引きをしています。費用を抑えたいなら給湯器専門業者が良いです。
また24時間年中無休で対応してくれるところも多いので、不具合が出て連絡をするとすぐに駆け付けてくれます。
給湯器メーカーは、自社で製品をつくっているため、部品などを取り寄せやすいメリットはありますが、大手の企業になるため安心感はあります。ただし、値引き率が低いです。
ガス会社は、馴染みがあり安心して作業を依頼できます。ただし、修理や販売を専門にしているわけではないため選択肢が少ない上に費用も高いです。
つまり、給湯器専門業者に依頼すると、メーカーやガス会社に依頼するよりも費用が安く済みます。修理をするにしても交換をするにしても、費用を安く済ませたいなら、給湯器専門業者に依頼しましょう。
給湯器専門業者の選び方
給湯器専門業者は数多く存在します。安さをアピールしているところがあれば、つい作業を依頼したくなりますが、安さだけを強調している業者は危険です。
安心できる業者選びのコツは3つです。
- 実績
- スタッフの対応の良さ
- アフターサービス
第一にチェックしておきたいのが実績です。HPを見れば実績が記載されているので、確認すると良いでしょう。またネット上にある利用者の口コミもチェックしてどのような評価がされているかを参考にすると良いです。HPを見ると実績が多そうだが、利用者の口コミが一つもないような業者は、実際の実績は少ないのかもしれません。
お問い合わせをした際のスタッフの対応もチェックすべきです。丁寧な受け答えをするスタッフであれば作業も丁寧に行ってくれるでしょう。
ほとんどの業者ではアフターサービスを実施しています。作業後に不具合があった際でもアフターサービスがあれば安心です。
相見積もりをする
給湯器の修理・交換費用を抑えるためには、相見積もりをしましょう。
相見積もりをするメリットは以下の通りです。
- 費用を比較検討できる
- 相場が分かる
給湯器の修理・交換をする場合、業者に見積もりを依頼します。見積もりを取れば、どのような作業をするのか、作業にかかる費用はいくらかなのかが把握できます。また、作業後に不要なオプションが発生することもありません。
相見積もりを取るなら最低でも3つの業者から見積もりを取りましょう。3つの業者から見積もりを取れば、費用の相場が分かります。見積もりを出した業者の中から、適切な費用の見積りを出したところを選ぶと良いです。
また、見積もりを出してもらった業者すべてが気に入らない場合、作業を断っても問題ありません。納得できる作業や費用を提示してくれる業者に依頼しましょう。
自宅から近い業者をピックアップ
業者を選ぶ際は、自宅から近い業者を選びましょう。業者に作業を依頼すれば、作業費用のほか、交通費、駐車場代、移動経費、出張費などが別途加算されます。業者によってはガソリン代の請求があるところも。
自宅から遠く離れている業者であれば費用がかさむ一方です。できるだけ費用を抑えるためにも、自宅からなるべく距離が近い業者に頼みましょう。
割引キャンペーンを利用する
給湯器の修理・交換をする場合、割引キャンペーンを利用すると費用を抑えられます。
割引キャンペーンの種類には以下のようなものがあります。
- 期間限定の割引
- 地域限定の割引
- 初回利用者限定の割引
- オンライン限定の割引
期間限定で行っている割引はその期間を過ぎれば利用できません。地域を限定して割引を行っている場合もあります。また、初めて利用する人限定の割引もあるでしょう。さらに、HPを見た人のみが利用できるオンライン限定の割引もあります。
お得な割引キャンペーンは知らないと利用できない場合もあるのです。お得な割引を見逃さないためには、業者のHPをチェックしましょう。
まとめ
本記事では、給湯器から水漏れがあった際の修理にかかる費用の相場や、修理費用の相場・費用を抑える方法を解説しました。
給湯器には10年前後の寿命があり、10年を超えて使用すると不具合が次々に発生してきます。経年劣化による不具合を防ぐことはできません。給湯機のトラブルで多いのが水漏れです。給湯器が水漏れを起こした場合、修理で対応できますが、症状によっては修理ではなく交換した方が良い場合もあります。
給湯器の修理や交換をする場合、一番安い費用で済むのは給湯器専門業者です。さらに費用を抑えるためには相見積りを取る、割引キャンペーンを利用することです。
余裕をもって業者を選ぶためにも、故障していない時でもどのような修理業者があるのか事前に業者の情報を収集しておくと良いでしょう。
まずは無料相談!全国対応&水道局指定のおすすめ業者
※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
※記事内で紹介した水道業者様は編集部が独自にリサーチを行い、料金や口コミ等、様々な情報を基に
順位付けをしております。