給湯器の号数とは?
そもそも給湯器の号数とは、水温+25℃の水が1分間に出る量(給湯能力)の事を指します。つまり、号数が大きいほど一度に出せるお湯の量が増えるということです。
この給湯器の号数は、都市ガスやプロパンガス(LPG)問わず設定されています。現在は国内で5号〜50号まで製造されていますが、ご家庭用であれば16号から24号までのいずれかが一般的でしょう。
給湯器の号数の選び方
給湯器の号数は、基本的に下記いずれかの方法で選びましょう。
- 世帯人数で選ぶ
- 既存の給湯器と同じ号数を選ぶ
- 必要水量を計算してから選ぶ
- 業者に相談する
世帯人数で選ぶ
給湯器の号数は、世帯の人数で選ぶことが最も一般的です。
基本的には、下記が号数選びの目安になります。
- 家族:24号
- 家族:20号
- 単身:16号
引用: Rinnai
世帯人数が増えると、同時にたくさんお湯を使う可能性が高くなるので、適切な号数も上がります。給湯器の号数選びは、自宅の世帯人数を考慮して選びましょう。
ちなみに、小さい号数の給湯器で同時にお湯を出そうとすると、給湯が間に合わなくなり、水の出が悪くなってしまったり、お湯ではなくぬるま湯が出てきてしまったりします。
既存の給湯器と同じ号数を選ぶ
現在使っている給湯器でお湯の出力に問題がないのであれば、交換後も同じ号数の機器を選ぶと失敗しないでしょう。
ちなみに、給湯器本体に貼られているシールに記載の「型番」を見ることで、号数を確認できます。アルファベットの次にくる最初の数字2桁が号数なので、下記のように見分けましょう。
- 「GT-208AW」であれば20号
- 「RUF-V2400SAT-1」であれば24号
交換の際に給湯器の号数を変えると、追加で別の工事が必要になる可能性があり、費用と時間が余分にかかってしまうこともあるので、よく検討してください。
必要水量を計算してから選ぶ
ご自宅で同時に使われる最大の水量を計算して、適切な号数の給湯器を選ぶという方法もあります。実は4人家族でも20号で事足りるケースや、3人家族でも24号の給湯器に交換した方がよいというケースもなくはありません。
必要水量算出の計算式は、下記になります。
上記の計算を、シャワー・台所・洗面所の3ヵ所分それぞれ算出し、合計した号数が想定される最大量です。下記に算出例を記述します。
- シャワー:{10×(42-5)}÷25=14.8号
- 台所:{4×(35-5)}÷25=4.8号
- 洗面所:{4×(35-5)}÷25=4.8号
合計は、14.8号+4.8号+4.8号=24.4号なので、適切な給湯器の号数は24号であるという考え方になります。
※毎分出湯量はシャワーで10ℓ、台所と洗面所は4ℓに設定しています。
※設定温度はシャワーで42℃、台所と洗面所は35℃に設定しています。
※水温は冬場想定の5℃に設定しています。
設定温度などの変数は、ご家庭に応じて調整して計算してみてください。
業者に相談する
専門の業者に相談することが一番簡単で確実です。
上記でお伝えした必要水量の算出方法はあくまで参考に過ぎませんし、既存の給湯器の号数と同じものが一番良いと絶対に言い切れるものでもありません。
現在使っている給湯器の状態や、世帯人数などを業者の方に伝えて、的確なアドバイスをもらうとよいでしょう。
業者を選ぶ際には下記の記事を参考にしてみてください。
給湯器の号数を選ぶときの注意点
続いて、給湯器の号数を選ぶ際の注意点をご紹介します。
- 号数を選べないケースがある
- 号数を下げると給湯能力が下がる
- 追加工事が必要になるケースも
号数を選べないケースがある
マンションやアパートなどの賃貸住宅では、管理規約によって自由にガス給湯器の交換ができない場合もあります。建物全体のガスの供給量が決まっているため、号数に制限がかかっているパターンです。
家族など同居人が増えることで、給湯器の号数を引き上げたい場合は、あらかじめ管理会社や大家へ確認の連絡をしておきましょう。
号数を下げると給湯能力が下がる
給湯器の号数を下げることで、給湯能力が下がりお湯の出が悪くなることがあります。また同時にお湯を出した際に、十分に温まっていないぬるま湯が出てきてしまうなどの、不便な状態になってしまう可能性もあり得るでしょう。
安易に号数を下げて、私生活で不便さを感じてしまわないように注意してください。
追加工事が必要になるケースも
16号から20号、20号から24号と、給湯器の号数を上げる場合に交換工事の他にも追加で工事が必要になり、料金が高くなる可能性があります。
例えば、16号の給湯器から20号に切り替える際のケースとして、稀に16号専用の配管を使用していることがあります。その場合、20号に適した配管に切り替えないと20号に号数を繰り上げることができません。
尚、配管工事は、契約しているガス会社でしか対応ができませんので、事前に問い合わせて配管工事の必要性の有無を確認しておきましょう。
さらに給湯器の号数を上げても、ガスメーターの能力が足りないと、出力できるお湯の量が変わらないこともあります。ガスメーターも2.5号〜8号とサイズがあるので、給湯器の号数を変えるときに一度チェックしてみましょう。
号数によってガス代に差が出る?
号数によってガス代に差が出ることはありません。なぜならガス代は、基本的にガスの使用量で変動するからです。
ただ号数を上げるとお湯の出がよくなるので、使用する湯量が自然と増え、結果的にガス代が高くなることがあります。しかしそれは号数を上げることで、ガス代の基本料金が高くなるということではありません。
なので給湯器の号数を下げた場合に、必ずしもガス代が安くなるとも限らない、ということです。むしろお湯の出が悪いせいで、長時間利用することになってしまえばガス代金は高くなる可能性もあります。
つまりガス代金を抑えるには、大きすぎず・小さすぎない適切な号数の給湯器を選ぶことが良いということです。
まとめ
この記事では、給湯器の号数についてと、適切な選び方に関してご紹介してきました。
給湯器の号数は、主に世帯人数によって適切な数値が変わります。給湯器を交換する際は、専門の業者に的確なアドバイスをもらうことが一番良いでしょう。また、利用される水量から適切な号数を算出した上で、専門業者のアドバイスと照らし合わせて判断できれば、より確実かもしれませんね。
一方で注意点として、配管交換などの追加工事が必要になってしまう可能性もあるので、号数を変更する際は事前に契約しているガス会社に確認してみましょう。
さらに、マンションやアパートなどの賃貸住宅にお住いの方は、管理規約で勝手に給湯器の号数を変えてはいけないルールになっている可能性もあるので、これも事前に管理会社や大家に確認をしておくべきです。
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