ZEH水準を大きく上回る省エネ住宅を建てる際の補助金制度「子育てグリーン住宅支援事業」。新たに「GX志向型住宅」の区分が加わり、注目を集めています。今回は、子育てグリーン住宅支援事業の概要や申請方法についてご紹介します。

子育てグリーン住宅支援事業とは

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子育てグリーン住宅支援事業とは、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、ZEH水準を大きく上回る省エネ住宅の導入を推進するため、今年新設された補助金制度です。

エネルギー価格の値上がりや物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯を中心にサポートすることも目的のひとつに掲げ ており、住宅を新築・リフォームする際、一定の基準を満たすことで補助金を受けられます。

子育てグリーン住宅支援事業で支給される補助金額は、新築住宅で最大160万円、リフォームで最大上限60万円に上ります。

子育てグリーン住宅支援事業の補助金額

≪補助金額、対象世帯、対象となる住宅は?≫

新築の場合、GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅が対象です。補助金額は上記の表の通り、GX志向型住宅:160万円、長期優良住宅:80万円(建て替えの場合は100万円)、ZEH水準住宅:40万円(建て替えの場合は60万円)です。

  • 補助対象住宅と補助金額

なお、対象世帯は、GX志向型住宅が全世帯であるのに対し、長期優良住宅とZEH水準住宅では子育て世帯と若者夫婦世帯に限られます。

▼各世帯の定義
子育て世帯:申請時点において、令和6年4月1日時点で18歳未満の子を有する世帯
若者夫婦世帯:申請時点において夫婦であり、いずれかが若者(令和6年4月1日時点で39歳以下)である世帯

≪GX志向型住宅とは?長期優良住宅、ZEH水準住宅との違いは?≫

GX志向型住宅の「GX」とは、脱炭素やカーボンニュートラルで社会を変える取り組み「グリーントランスフォーメーション」の略称です。

GX志向型住宅は、ZEH水準を大きく超える断熱性や省エネ性能の高い住宅のこと。脱炭素志向型住宅とも呼ばれ、以下3つの基準をすべて満たす必要があります。

  • GX志向型住宅の条件

長期優良住宅とZEH水準住宅の満たすべき基準が「断熱等級5」「一次エネルギー消費量が20%以上」であることから、GX志向型住宅はより省エネ性能が高く、環境にはもちろん、家計にもやさしい次世代型の住宅とされています。

政府は、このGX志向型住宅の早期普及を図ることで、2050年までに住宅や建物の平均的な省エネルギー性能をZEH水準にすることを目指しているのです。

このように表現すると、すごく複雑な要件に思えるかもしれません。簡単に表現するなら「断熱」で空調にかかるエネルギーを極力使わず、「省エネ」として家電や住宅設備の使用エネルギーを抑制し、「創エネ」で消費エネルギーを上回るエネルギーを作りだす住宅がGX志向型住宅です。

≪補助金最大160万円をもらうには?≫

新築のGX志向型住宅を建てれば、補助金最大の160万円を受け取れます。

ただし、土砂災害特別警戒区域や災害危険区域に立地する住宅、市街化調整区域の土砂災害警戒区域もしくは浸水想定区域に立地する住宅などは補助の対象外となりますので、注意しましょう。

  • GX志向型住宅は断熱、省エネ、創エネに優れた住宅

2024年の子育てエコホーム支援事業との違い

2024年に実施された「子育てエコホーム支援事業」と比べると、子育てグリーン住宅支援事業の補助の対象が拡大し、補助金額がアップしています。

新築の場合、新たに設けられたGX志向型住宅では対象世帯が全世帯となり、補助金額は最大100万円から最大160万円になりました。

また、リフォームでは、工事必須のカテゴリーが1つから2つ以上に増えましたが、3つすべて実施すれば最大上限60万円が支給されます。

子育てグリーン住宅支援事業の申請方法は?

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≪2024年11月22日以降に工事した住宅が対象≫

子育てグリーン住宅支援事業の申請受付期間は、2025年3月下旬から12月31日まで(予算上限に達するまで)の予定です。ちなみに、交付の予約申請は、2025年3月下旬から11月30日まで。施工会社からの代理申請が原則ですので、住宅を建築・購入するときは、その事業者が子育てグリーン住宅支援事業に登録しているかどうかを確認するようにしましょう。

なお、子育てグリーン住宅支援事業は2024年11月22日以降に工事に着手した住宅が対象です。

補助金の対象となる「高性能」な住宅のメリットとは

政府が補助金を出すほど推奨されているGX志向型住宅をはじめとした高性能な住宅。そもそもどのようなメリットがあるのでしょうか。環境にやさしいことは分かりますが、それ以外のメリットについてまとめてみました。

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1. 高気密・高断熱だからそもそも夏も冬も快適

断熱性・気密性に優れていないと、補助金の対象にならないこともあり、外気温に左右されにくい住宅です。夏の暑さ・冬の寒さをシャットアウトするため、一年中快適な生活が送ることができます。家の中の温度差を小さくできるメリットもあり、急激な温度変化によって血圧が上下し起きる、心筋梗塞や脳梗塞などのヒートショックの軽減にも効果的と言われています。

2. 光熱費の削減

電力消費の少ない省エネな設備と太陽光発電システムの組み合わせで、光熱費の削減に繋がります。また、太陽光発電システムによっては、余った電気を電力会社に売却することで収益を得ることもできます。加えて、家庭用燃料電池や蓄電池に電気を蓄えることで、非常時でも電力を確保できるメリットも。

3. 資産価値の向上

住宅の省エネ制度は、認証機関によって証明することができます。一般社団法人 住宅性能評価・表示協会では「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」という指標があり、今回補助金の対象となる住宅は高い評価を得られるでしょう。そうすると資産価値の高さをアピールすることができ、将来高く売却できる可能性があります。

補助金の対象となる住宅を建てるなら
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住宅は一生に一度の高い買い物です。せっかく家を建てるのであれば、補助金を使わない手はありません。アイ工務店では補助金の対象となる住宅も対応可能ですので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

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