全国のカスタマーセンターに総勢2,000名ものオペレーターを配し、お客さまサポート体制を万全に整えているJCOM株式会社(以下J:COM)。お問合せは、加入手続きからちょっとした操作説明まで、実にさまざま! 困ったときにお電話一つでお客さまに寄り添う、J:COMのお客さまにとって最も身近な存在として大きな役割を担っています。

2017年からは電話応対が最も優秀なオペレーターを選ぶコンテストとして社内イベント「C-1 J:COMグランプリ」(以下、C-1)を実施しています。サービスの質と社員のモチベーション向上を目指して実施されているC-1。今回は、同イベントの2024年度全国総合優勝者にインタビュー! お客さまと向き合ううえで必須の心得を教えてもらいました。

C-1ってどんなイベント? 2024年度グランプリ受賞者にインタビュー

――まずは、横田さんのJ:COMでのキャリアを教えてください。

2011年に派遣社員として入社し、関東のカスタマーセンターに約11年勤務しました。この間に、オペレーターの仕事だけでなく、新人教育のトレーナー業務を務める経験もさせていただきました。少しお休みをいただいた期間があるのですが、復職のタイミングで現在勤務しているカスタマーセンターへ異動しました。結婚後引っ越しをしていたので、自宅から近い場所が働きやすいだろうと会社が勧めてくれたんです。

――様々な拠点で活躍されてきたのですね。現在はどのようなお仕事をされていますか?

お客さまからのお問い合わせ電話を最初に受ける仕事です。内容によっては別の部署に対応依頼や相談をすることで、お客さまの不安を解決できるよう努めています。

――J:COMでは、毎年「C-1」という社内イベントが開催されているそうですね。全国のカスタマーセンター社員のなかからグランプリを決定するとか。今年のグランプリは、横田さんが獲得されたと伺いました。おめでとうございます!

ありがとうございます! 今はまだ、まさか自分がという気持ちでいっぱいです。実は2015年にも、C-1の前身である「クオリティ甲子園」という企画で優勝をいただいているんです。そのときに比べれば成長できていると思いますが、それでもまだまだ力不足で……。日々、お客さまや同僚に助けていただくことが多いです。

C-1 J:COMグランプリとは

全国14箇所のカスタマーセンターで活躍する受電部門の総勢約2,000名のオペレーターのなかから、年間で最も質の高い応対を行った優秀者にグランプリが贈られるJ:COM社内イベント。実際の電話応対のなかから競うもので、今年のテーマは「エフォートレス体験の提供」と「お客さま目線の解決」。「エフォートレス=努力を要しない」の意味で「お客さまが努力をしなくても、手間をかけなくても問題を解決できる。これこそが今最も求められているサービス」という考え方がベースとなっている。また、お客さまだけでなく、社員自身も最短距離で解決に導ける仕組みを作っていこうという、J:COM全体の企業精神が込められている。CはCustomerの頭文字。

実録! 本当にあったお客さまに寄り添う電話応対

C-1で全国優勝を受賞した横田さんの電話応対は、どのような内容だったのでしょうか。漫画でご紹介します!

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ある日、J:COMの回線で固定電話を利用中の高齢のお客さまから、問い合わせを受けた横田さん。相談内容は「『2時間後に電話が止まる』という連絡が急に来た」という不審なもの……。横田さんが最短で出した解決策とは。

詐欺の可能性が高いことを見抜き、お客さまの不安を軽減できる情報を即座に伝えた横田さん。アフターケアができるサービスの案内も行ったことで、お客さまは無事お悩みを解決でき、今後同様のことが起きても大丈夫、という自信を持っていただけたようです。

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――当たり前のように見えて、知識と経験がないとできない応対ですよね。この応対をされたときはどのようなことを意識されていたのでしょうか?

このときに限らずいつもそうなのですが、お客さまの状況を想像して応対することを心がけています。電話でお話をしている以上、内容をきちんと理解することが難しい場合もあるので「お客さまはなぜこの問い合わせをしてきたのだろう」「この応対はお客さまにとって本当の解決につながるのかな」と常々考えるようにしているんです。

そのうえで「本当はこういうことを聞きたかったんですか?」「こんなことに困っていませんか?」とお聞きすると、「実はね」という感じで心を開いてお話しいただけることが多いんです。そして「ありがとう」「横田さんでよかった」「また次も横田さんに電話したい」などと言っていただけると、お役に立てて本当によかったと思います。

――お客さまのお気持ちに寄り添い、想像することが大事なのですね。

そうですね。そのような心がけを意識できるようになったのは、私が新人教育の部署でトレーナーの仕事を務めた頃からです。トレーナーは、新人社員がオペレーターとして無事にデビューできるよう、お客さまとの向き合い方の基盤作りをサポートします。その際、私自身もトレーナースキルを磨くための研修を受け、多くのことを学びました。

――具体的にはどのような学びだったのでしょうか?

特に印象に残っているのは、外部講師の方からの言葉です。「お話するときは、“伝える話し方”ではなく、“伝わる話し方”をしなさい」と教えていただきました。一方的な発信ではなく、相手の気持ちを汲み取ったうえで双方向のやりとりを成り立たせることが大切で、そのためには準備も重要だということです。

この学びと新人教育に携わった経験を踏まえ、1年前にオペレーターの仕事に戻ってきました。以前は気づけなかったことやご提案できなかったことを実践した結果、今回の受賞につながったのだと思います。

高品質な応対は社員の働く環境の整備から

――J:COMのカスタマーセンターでは、作業の効率化とサービスの品質向上のため、生成AIを活用していると伺いました。具体的な内容を教えてください。

まず、お客さまとの通話履歴がテキスト化されます。それをAIによって、オペレーターの応対を通じてお客さまの心情がどう変化したかも可視化し「最初はネガティブだったが、最後はポジティブに変化した」など、解決したかどうかを客観的に表示します。自身で応対の履歴の入力をすることが不要となり、AIがフィードバックも自動で担ってくれるのはとてもありがたいです。

――近年では、過度なクレームや要求によりオペレーターの方が気落ちされてしまう「カスハラ」が増えていると耳にしています。「カスハラ」への対処法は整備されているのでしょうか?

お客さまからお叱りを受けてどう対応していいかわからない……という場合、電話中にお客さまサポートスタッフチームにオンラインで通知できる仕組みがあります。そうすると、サポートスタッフは電話のモニタリングを即座に行い、オペレーターに適切なアドバイスを送る、もしくは電話応対を代わるなどの対応をします。このようにタイムリーに連携しているため、オペレーターは安心して仕事に取り組めています。

――お客さまに満足いただくために、まずは社員の皆さんの不安を取り除く。そのような体制が整っているのですね。

そうですね。社員が活き活きと働けるよう研修も充実していて、座学研修はもちろん、実際に電話でお問い合わせを受けるOJT研修を行い、自信をつけてから現場に配属されます。

実際に仕事を始めてからも、周囲と情報を共有する場面は多く、私は今まで3つのカスタマーセンターで仕事をしていますが、どのセンターでもオペレーター同士やチームごとの報告、連絡、相談は頻繁に行われています。みんなで頑張っていこうと考えるメンバーが多く、働きやすいです。

――社員が前向きに働けていることで初めて、お客さまが満足される応対ができるということですね! 現在は電話応対のプロフェッショナルとしてご活躍中ですが、今後新たに挑戦したい業務があれば教えてください。

やはり電話応対の品質の向上に興味があるので、その分野で貢献できたら嬉しいです。たとえば、オペレーターのログを聞いてフィードバックを行う業務や、マニュアルに関して「こういう言い回しをするとお客さまに伝わりやすい」などの細やかなニュアンスを反映させる役割などですね。自分がJ:COMで学んできたことを、多くの社員に伝えられる立場になりたいです!

――貴重なお話をありがとうございました!

J:COMは30周年! これからもお客さまの「あたらしい」を実現する

■J:COMが目指す理想のお客さまサポート

お客さまが求めていることを想像し、「伝えるではなく、伝わる」オペレーションを心がけているという横田さんのように、常に高い意識を持って電話応対を実践しているJ:COMカスタマーセンター。365日繋がり、どんな問合せにも親身にお応えする、お客さまにとって最も身近な存在としてオペレーター同士の情報共有や、ベテランによる手厚いサポート、生成AIの活用によりお客さまにとっても社員にとっても最短距離で課題解決に導ける仕組み作りを推進している。

J:COMは30周年!
これからも「あたらしいを、あたりまえに」