みなさんは、将来について考えたことはありますか? 就職、結婚、子育てなど、人生の大きなターニングポイントに漠然とした不安を抱えている方が多いかもしれません。
そんな目に見えない将来を、少しでも想像しやすくするための手段が「ライフデザイン」。未来で起こりうるイベントをイメージして計画を立てておけば、早めの行動や不安の軽減につながるでしょう。
そこで今回は大学生と社会人1~2年目のマイナビ会員350名から、将来の不安や疑問についてリアルな声を集めて、ライフデザインの専門家に不安を解消するためのアドバイスをいただきました!
さらに後半では、AIがあなたの未来をストーリー仕立てで生成してくれる「東京ライフデザインシミュレーター」についてご紹介します!
将来について、みんなはどんなことを考えている?
さっそく、将来についてのアンケート結果を見ていきましょう。
「将来のキャリアプランについて考えていますか?」との質問には、59.4%が「はい」と回答。特定の職種への就職を考えている人や、知識・資格を取得して転職も視野に入れている人、「最低3~5年は同じ職場で働く」のように時期で区切って考えている人もいました。
結婚や子育てに関するライフプランについては、45.4%が「考えている」と回答。何歳までに結婚や出産をする、など具体的に考えている人や、夫婦関係、仕事との両立「ライフワークバランス」について重視する人も多く見られました。
「将来不安なことはありますか」との質問に80.2%が「はい」と回答。仕事・結婚・子育ての各分野で、多くの人が不安を抱えていることがわかりました。また、将来について漠然とした不安を持つ声も多数。20代以降に起こるライフイベントや、そのための準備など、具体的な情報が不足していることが、不安の原因になっているのかもしれません。
わからないから不安になる! ライフデザインのプロに聞いてみた
アンケートから伝わってきた、将来への不安。しかし、わからないことだらけの未来でも、大まかなライフイベントやターニングポイント、今できることを明確にしておけば不安が軽減されるはず。ここからはライフデザインのプロであるリクルート ブライダル総研所長・落合歩氏に、アンケートで寄せられた不安の声に対するアドバイスをいただきます。
リクルート ブライダル総研所長 落合歩氏 結婚や恋愛、子育てなどに関する調査・研究、提言に携わる。また、オリジナルツールの「人生ワゴン」を活用した「ライフデザイン講座」を開発・展開。多くの若者が、多様化する社会の中で自律的な選択ができるように人生を考える機会を提供。こども家庭庁「若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ」委員。 |
――ライフデザインをするときには、まず何から取り組めばいいのでしょうか。
落合さん:最近は多様な時代になり、無数の選択肢から何を選ぶのか自分自身で決めていい社会になってきています。だからこそ、人生の分かれ道が多くなって混乱しやすいとも言えますよね。まずは堅苦しく思わず、考えやすく、大きなテーマから取り組んでみるといいと思います。たとえば何かを学ぶ、働く、結婚する・しない、子どもを持つ・持たない、といった大きなライフイベントから考えると大きな方向性は見えてくるかもしれません。さらに年齢軸と重ね合わせ、何歳くらいで何を実現したいのかを考えてみると具体性が増します。
――ライフデザインを考えるとき、大切にしたほうがいいことを教えてください。
落合さん:自分の理想型を描きながら考えていくことがとても大事だと思います。このとき実現性にとらわれすぎると、それが制限になってしまうかもしれません。実現できるかどうかはもちろん大切ですが、まずは将来どうなりたいのかを考えてみるといいでしょう。
また、一度考えたライフプランは、適宜チューニングしてかまいません。自分の中で大切にするものが変化したり、優先度が入れ替わったりするのは当たり前です。「決めたから必ずやらなければいけない」のように義務づけるのではなく、その時々の状況に合わせて変えていけばいいと思います。
――描いたキャリアプラン・ライフプランを実現するために、やっておくべきことはありますか?
落合さん:キャリアプラン・ライフプランが具体的であればあるほど、わかりやすく、実際に判断しやすくなると思います。そのためには客観的な情報と多様な事例をインプットしておくといいと思います。友人や家族と話すのもいいですし、行政の支援策を調べるのもいいでしょう。今、各行政もライフイベントに関する様々な情報を公開しているのでヒントになると思います。そういったインプットをすることで自身の視野が広がり、世の中には様々な考え方や選択肢があることに気づけると思います。つまり、自分で主観的に描くことと、客観的な情報をインプットすることを繰り返しグルグル回すと、自身の理想的なプランニングに近づくのではと思います。
――アンケートでは「結婚したいものの出会いがない」という悩みが寄せられています。近年の結婚の動向について教えてください。
落合さん:近年広まってきたと感じているのが、マッチングアプリをはじめとした婚活サービスです。我々の調査でみると、23年度に結婚した20-40代のうち、婚活サービスで結婚した人15%以上にのぼります。婚活サービスのイメージも大きく変わり、周囲でも使う人が増えてきたことに伴い、恥ずかしさや、自分に合う相手と出会えるかなどの不安感を持つ人も減ってきています。今後ますます浸透していくと思いますし、「結婚を希望しているけど出会いがない」を解消するひとつの手段として有効な解決方法だと思います。
――アンケートでは子育てへの不安も寄せられました。アドバイスはありますか?
落合さん:まずは不安な部分に対して、適切な情報を得ることが重要だと思います。今は、様々な情報にアクセスできるので、偏った情報で判断するということがないようにしたいですね。子育てに関しても行政サービスが充実してきたので、こうした客観的な情報も含めてインプットしていくといいでしょう。さらに、子育てなど「子ども」に関するライフイベントは、自分自身だけでなく、パートナーや仕事、環境も大きく関わってきます。妊娠できるタイミングは自身でコントロールしにくい部分もあり、また「仕事」と「子育て」の配分をどう考えるかという観点も出てきます。だからこそ、男女とも、体の変化のこと、職場・子育ての環境など様々な情報を得て、納得のいく選択をしていただきたいと思います。
――将来について不安を抱えている方へ、メッセージをお願いします。
落合さん:ライフデザインは堅苦しく取り組む必要はありません。普段の生活でも「10年後はどうなっていたいのかな」と想像することがあるでしょう。その延長として、より具体的に考えてみるのが、ライフデザインの第一歩です。
みなさんご自身の人生、楽しみたいですよね。そのために自分で選択し、納得することが幸せにつながります。その手段のひとつがライフデザイン。いきなり選択の場面が来て、「なんとなく」進むのではなく、ある程度自分で進むべき道を描いておくことで、いざ選択する場面が来たときに「主体的に」進める。それが自身の納得した人生につながると思います。実現性にこだわりすぎずに、ワクワクしながら想像してほしいです。
「東京ライフデザインシミュレーター」であなたの未来を見てみよう!
アンケート結果や落合所長のインタビューから、将来への不安は誰もが抱えていること、実現したい未来を考えることが不安の軽減につながることなどがわかりました。リアルな未来を想像するときにおすすめのツールが、東京都が開発した「東京ライフデザインシミュレーター」です。
「東京ライフデザインシミュレーター」は、将来のあなたの姿をAIがシミュレートしてくれるシステム。「大切にしていること(言葉)」を入力するだけで、AIが8年後から数年分の未来をSNS投稿風に生成します。途中で結婚や子育ての有無を選ぶことも可能。関連する東京都の支援策や制度も表示されるので、情報収集にもぴったりです。
今回、先輩社会人2名に「東京ライフデザインシミュレーター」を体験していただき、ご自身のこれまでの経験談を交えながら感想を伺いました!
小林さん 38歳。雑誌の編集などフリーランスで活動。2歳と0歳の子どもがいる。 |
前田さん 37歳。営業として広告代理店に勤務。小学校2年生と5歳の子どもがいる。 |
投稿の内容に共感! 支援策の紹介もありがたい
入力が「ニックネーム」と「大切にしていること(言葉)」だけで、簡単に結果が見られるのがいいですね。あと、投稿の内容がとても共感できるし、リアルなライフイベントに沿った内容でおもしろいです。「保育園で感染症が流行っている」とか(笑)。 |
子どもが小さい頃って、よく風邪をひきませんか? 急に看病で仕事を休まなくちゃいけないこともありましたが、そういうときに周囲に支えてもらって、いろいろな人に助けられながら働けているのだなと感じました。 |
「結婚する」「子どもを持つ」などのライフイベントを選択することで、選択肢に沿ったつぶやきが出てくるんですね。「パートナーに子どもを預けてヨガに行く」だって! 確かにたまに夫に子どもを任せて外出するときがあります。 |
家庭とは別の世界があったほうがいいと、私の妻も言っていました。別のコミュニティがあることで、仕事も家庭もリフレッシュできるのでしょうね。 |
つぶやきの途中に、行政の支援策が紹介されているのもおもしろいと思いました。当事者にならないと知りえない情報はたくさんありますから。 |
わかります!そういうことが前もって知れるのはありがたいです。国や自治体の給付金、困ったときに相談できる行政の窓口は多くありますからね。 |
\ 実際に使用した学生の反応は? /
実際にライフデザイン講座などで使用した学生からは「意外とリアルだった」「SNSを見ているみたいで使いやすい」「楽しみながら気軽にできる」などの感想が出ました。
価値観や選択肢が多種多様になったからこそ、将来への悩みも増えているのかもしれません。まずは人生の転機となる大きなライフイベントにどう向き合いたいかを考え、その前後の人生に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。アウトプットしていくうちに、あなたが歩みたい人生の姿が見えてくるはずです。
「東京ライフデザインシミュレーター」は、スマホやパソコンで気軽にできる、ライフデザインの第一歩としておすすめのツールです。何度でも利用できるので、今考えている選択肢や、あえて自分の考えとは違う選択肢なども選んでみて、様々な未来をシミュレートしてみてください。そんな風に未来のストーリーをのぞいているうちに、新たな気づきが得られるかもしれません。
[PR]提供:東京都