子どもが成長してくると、次第に気になってくるのが「習い事」。せっかくなら将来の役に立つものを……と考えるのが親心ですが、一番大切なのは子どもが熱中できる習い事を選ぶこと。そこで今回は未就学のお子さまがいるママやパパにアンケートを実施! 人気の習い事や、習い事についてのあるあるなお悩みを調査しました。
また、記事後半では子育てアドバイザーの高祖常子さんへインタビューを実施。未就学児の習い事について考える上でのポイントをお聞きしました。さらに、子どもの興味・きっかけ作りにぴったりな親子イベント「0歳から楽しむ親子クラシックコンサート」についての情報もお届けします。
【2024年最新版】子どもに通わせたい習い事ランキング
まずは子どもに習い事をさせたいと思っている、もしくはすでに習い事をさせている方(計387名)から人気だった内容を、ランキング形式でご紹介します!
第5位:ダンス
第5位はダンス。リズム感や表現力などを養います。近年では中学校の体育でダンスが必修になっているため子どものうちから経験を積ませて備えておきたい、というニーズも高まっています。
第4位:体操
第4位は体操。器械体操や新体操、アクロバットなど、種目は多岐にわたります。体力や筋力、バランス感覚などにも有効です。
第3位:ピアノ、スポーツ全般
同率で3位となったのはピアノとスポーツ全般。どちらも教室数が多いメジャーな習い事です。ピアノでは音感や指先の動かし方、スポーツでは体力のつけ方や筋肉の使い方などを習えます。
第2位:英会話
第2位は英会話。幼い頃から英語に触れることで、リスニングや発音の基礎を養えます。英語授業は小学校から必修となっているため、英語に慣れ親しんでいく一歩となるかもしれません。
第1位:スイミング/プール
第1位はスイミング。全身運動である水泳で、体力や筋力をバランスよく鍛えます。水中で運動するため、陸上に比べて身体への負荷が軽くなるのも特徴です。
また、「何歳から習い事をさせたいですか? すでに習い事をさせている方は、何歳から始めさせましたか?」という質問には、33.6%が「3歳から」と回答。未就学のうちから習い事に通わせようと考えているママやパパが多くいることがわかりました。
習い事をさせている・させたい理由としては「いろいろな経験をさせてあげたい」「将来のために経験や知識を身につけてほしい」「楽しめるもの/得意なものを見つけてほしい」といった声が多く集まりました。
未就学児の習い事にどう向き合えばいい? 子育てアドバイザーに聞いてみた
アンケートには「習い事に行かせたいけれど、どうきっかけ作りをすればいいかわからない」、「始めるタイミングがわからない」などの悩みも寄せられました。そこで今回は、子育てアドバイザーの高祖常子さんに、未就学児の習い事に対する向き合い方をお聞きしました。
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高祖常子さん
子育てアドバイザー NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事/NPO法人ファザーリング・ジャパン副代表理事マザーリングプロジェクトリーダー/子どもすこやかサポートネット副代表/NPO法人タイガーマスク基金代表理事ほか 子育て支援を中心とした編集・執筆/子ども虐待防止や家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。著書『どう乗り越える?小学生の壁』(風鳴舎)ほか。男2人、女1人の母。 |
――最初に、未就学の子どもが習い事を始めた場合、どのような効果が期待できるか教えてください。
その分野の専門家が教えてくれるので、子どもにとって楽しみ方の幅が広がると思います。また、親も先生の姿から、子どもとの接し方や情報の与え方を学べるというメリットもあります。たとえば「この曲はとても楽しそうに歌っていた」、「先生がこう教えると理解が進んでいた」と感じたらそれを家でも取り入れてみるとか。家庭でも子どもの学びや楽しみを広げられるといいですね。
――教室を選ぶときのポイントはありますか。
まずは、教室の雰囲気や先生がどのように声をかけているかは見ていただきたいです。怒鳴りつけて何かをやらせる先生よりも、子どもの頑張りを認めてさらに力を伸ばすような適切なアドバイスをしている先生のほうが、子ども自身も前向きに取り組みやすくなります。親の見学を歓迎しているような、なるべくオープンなところを探していただければと思います。
ひとつ気をつけたいのが、習い事は体験会の様子がすべてではない、ということです。多くの体験会は楽しい部分を短時間に詰め込むプログラムになっていることが多いです。そのため、子どもに感想を聞くと「すごく楽しかった!」と言うでしょう。ただ、通い始めると楽しいだけではない面も見えてくるかもしれません。だからこそ習い事を始めた後も、子どもの様子を気にかけてほしいと思います。
――習い事のきっかけ作りについて悩んでいる家庭もみられます。習い事のきっかけとなる子どもの興味を、どう引き出せばいいのでしょうか。
日頃から子どもが何に興味を示しているか、じっくり見ることが大切です。家の中で遊んでいるとき、散歩に行ったときなどに「これが好きなんだな」「この遊びをしているときに、とても没頭しているな」と興味を示したものを把握して、それを広げてほしいですね。
「習い事」という形式に固執せず、遊びを広げて行くと考えていただくといいと思います。たとえば散歩のときに電車をずっと見ていたのなら図書館で電車の本を探したり、電車の博物館に連れて行ったりするのも素敵な学びになります。特に低年齢のお子さまがいらっしゃるご家庭では、親子で過ごす時間を楽しんでほしいです。
――習い事をさせなければ、と義務のように感じなくてもいいのですね。
最初から「習わせないと」と思うと、親も子どもも大変になってしまいますからね。まずはお子さまとのコミュニケーションや、お子さまが友達と過ごしている様子を気長に観察して「うちの子はこれが好きそうだな」と思えるものを見つけてほしいです。好きなことに触れられるような材料を家に用意して、一緒に体験を楽しみ、さらに家の中だけではできないような発展した内容に取り組ませてあげたいと思ったら、習い事を考えればいいと思います。
たとえばお絵描きが大好きな子には少し大きな紙や、クレヨン以外の画材を用意してあげるとか。「もっと大きな紙や別の画材を使って絵を描く体験をさせてあげたい」と思ったら、お絵描きの教室に連れて行くのもいいでしょう。子どもの体験を広げ、より楽しみを深められる場所として、習い事を位置づけてみてはどうでしょうか。
――まずは親子での時間を大切にして、子どもの興味を見つけることが大切なのですね。続いては、アンケートで寄せられた、読者からの質問にもお答えいただければと思います。
【読者からの質問①】
習い事に行きたがらないときは、どうすればいいですか?
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習い事に対する子どもの気持ちを聴いたり、教室での様子を確認してみたりしましょう。その習い事がおもしろくなくなってしまった理由があるのかもしれませんし、内容は好きでも先生や友達とうまくコミュニケーションをとれていないのかもしれません。単に疲れてしまっているだけの可能性もあるので、ときには休ませてあげることも大切です。ただ、休む日ばかりが続いていたら、習い事への向き合い方を考え直すタイミングが来ているのかもしれません。子どもと相談したうえで、一度習い事をやめ、本人がまたやりたいというなら意思を尊重し、タイミングをみて再開してもいいと思います。
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【読者からの質問②】
習い事を始めさせるときに、気をつけるべきことはありますか?
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「みんなが習っているみたい」と思うと焦ってしまいます。「うちの子は習い事に通わなくて大丈夫なのかな」といったように周囲と比較しないことです。また、親の考えを優先しすぎないことも大切だと思います。もし「自分にはできなかったこと(英語やピアノなど)をできるようになってほしい」、「将来困るだろうからこれを習わせたい」という気持ちがあれば、一度立ち止まってみましょう。親の思いが強すぎると「積極的にやってくれない」、「どうしてもっとちゃんとやらないんだろう」と感じ、イライラしやすくなってしまいます。
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子どもの習い事の主役は、親ではなく子どもです。これを忘れないように、子どもの興味や気持ちを尊重していきましょう。
――質問にお答えいただきありがとうございました。最後に、読者へのメッセージをお願いします。
就学前のお子さまにとっては、生活のすべてが遊びであり学びです。習い事を必須だと思わず、まずは子どもが好きそうなことを見つけて親子で「楽しかったね」と言える機会を増やしてほしいです。
たとえば最近では、未就学の子どもも歓迎してくれるイベントが地域で開催されています。通常のイベントですと未就学の子どもは入れなかったり、入れたとしても途中で泣いてしまって退場して楽しめなかったり、といった経験があるかもしれません。未就学の子どもも歓迎しているイベントなら親子で参加しやすいですし、親自身もリフレッシュできます。まずは親子で一緒にさまざまな体験をして、もし子どもの興味が芽生えたら、それを広げてみてはいかがでしょうか。
子どもの興味を呼び起こすきっかけ作りにおすすめのイベントは?
子どもの興味を作るために活用したい、親子向けのイベント。今回は、きっと音楽の楽しさを感じてもらえること間違いなしの「0歳から楽しむ親子クラシックコンサート」を紹介します。
同イベントは、JA共済連静岡が特別協賛している、0歳を含む就学前のお子さまとその保護者のためのクラシックコンサートです。演奏途中で入退場するのも、大きな声を出すのも、演奏中に泣いてしまっても大丈夫。有名なクラシック音楽や童謡などを、生の楽器と歌でお届けしています。
親子304組が大盛り上がり!「0歳から楽しむ親子クラシックコンサート」レポート
夏真っ盛りの2024年8月17日(土)、三島市民文化会館「ゆうゆうホール」で開催された「0歳から楽しむ親子クラシックコンサート」。当日、ホールには304組の親子(総勢1,031人)が集まりました。
コンサートは、運動会などの行事などで使われるロッシーニの「スイス軍の行進」からスタート。演奏するのは、年間150回もの演奏活動を行う富士山静岡交響楽団です。クラシックの名曲から、ディズニーの「小さな世界」、映画「となりのトトロ」の「さんぽ」や、「ぼよよん行進曲」など、子どもたちにおなじみの曲もいっぱい。
うたのおねえさんとの手遊びコーナーやリズムに乗って体を動かす「みんなで踊ろう」のコーナーも盛り上がりました。静岡テレビのキャラクター・テレシーズもステージに登場し、子どもたちは大喜び。クラシックの王道・エルガーの「威風堂々」でエンディングを迎えたあとは、県内の特産物などが当たるお楽しみ抽選会を実施しました。
コンサートは、0歳から参加でき、途中で席を立ってもOK。参加したママ・パパからは、「子どもがいても気兼ねなく芸術に触れられるイベントが嬉しい」「泣いても大丈夫というフレーズに安心感がある」「無料で参加できるのはありがたい」という声が寄せられました。
本格的なクラシック音楽に触れられるこのコンサート。本格的な体験を通して、楽器や歌、音楽、ダンスなど、子どもの好奇心や可能性を広げることにつながるのではないでしょうか。
今年度の0歳から楽しむ親子クラシックコンサートの開催(開催済み)は以下の通り。
■2024年5月6日(月):磐田市民文化会館 かたりあ
■2024年8月17日(土):三島市民文化会館 ゆうゆうホール
子どもの可能性を広げるきっかけとして、ぜひさまざまなイベントに参加してみてはいかがでしょうか。
[PR]提供:JA共済連静岡