アサヒスーパードライ(以降 スーパードライ)といえば、辛口でおなじみのビールですよね。クールな銀色のパッケージに、どんな料理にも合うスッキリとしたキレ。ああ、想像しただけで飲みたくなってきた……。

そんなスーパードライが、発売から36年目を迎える2022年に、発売以来初のフルリニューアルを行うという情報が編集部に舞い込んできました。なんと、中味やパッケージ、コミュニケーションまで、すべて刷新されるというのです。

これはビール好きとしては見逃せない一大事! 果たしてフルリニューアルで何が変わったのか、スーパードライのフルリニューアルのヒミツを探るべく、マイナビニュース取材班がアサヒビールの工場に潜入しました。

マイナビニュース取材班が工場に潜入! リニューアルのヒミツを探る

ということで、やってきました。アサヒビールの茨城工場です。

いつも飲んでいるスーパードライがここで作られているということで、取材班も普段の取材より興奮気味!

さあ、突入してみましょう!

残念ながら撮影時は工事中……。と思いきや……スタッフさんが案内してくれました! 工場内でスタッフさんから手渡されたのは、今回フルリニューアルされる新スーパードライ! 銀色のクールなテイストはそのままですが、たしかに以前とパッケージデザインが違う! スーパードライらしさを残しながらも、より現代的で洗練された印象です。そして、パッケージ裏面には謎の曲線が……!? 詳細は記事の後半でご紹介します。

パッケージも気になりますが、先に確かめたいやはり中味です。さっそくいただいてみましょう! これも仕事ですからね!

ゴク……。
んっ!?

たしかに以前のスーパードライと何かが違う! いや、スーパードライらしいキレのよさは以前と変わりないのですが、プラスして今までにはなかった何かを感じるような……。飲んだ後の満足感も大きくなっている気がします。

これはおもしろい!

でも、この味わいはいったいどうやって作られているのでしょうか。いくら考えてもわからないので、ここは一つ、詳しい方にお聞きしてみることにしましょう!

リニューアルのポイントは「飲みごたえ」!?

……ということで、今回はアサヒビール開発責任者の岡本さんにリニューアルした味のヒミツについて教えていただきました。

さっそくですが、岡本さん。今回のリニューアルで、スーパードライの味わいはどう変わったのでしょうか?

一言でいえば、「キレのよさはそのままに、飲みごたえをアップ」しました。

「飲みごたえ」というのは……?

人によって何を「飲みごたえ」と捉えるかは違いますが、アサヒビールでは「味と香りの総量」を飲みごたえと定義しています。飲んだとき、喉にグッとくる感じや、鼻に抜ける香りの量などがリニューアル前と比べて増していると思います。

あ、たしかに! 先ほどいただいたときに感じた何かは、そういうことだったんですね。でも、飲みごたえはあるのに、スーパードライらしいキレはまったく落ちていませんね。

キレのよさはスーパードライならではの特長ですからね。もともと、スーパードライが発売された1987年以前までは、一般的にコクや苦味があって余韻が長く続くタイプのビールがよく飲まれていたんです。そんな時代にスーパードライはコクや香りを必要最小限にとどめ、後味がすっきりした、キレのよさを重視した味わいを作り上げました。

スーパードライならではの辛口な味わいですね! 今回のリニューアルでは、飲みごたえを向上させたということですが、何かポイントはあるんですか。

実は私自身、数年前から「もしスーパードライの味を変えるとしたら?」と、自主的に仮説を組み立てる日々を送っていました。その取組みの中で、スーパードライを改良する一つの方向性として、「香りによる飲みごたえの強化」という仮説を考えておりました。ちょうどそのようなタイミングで、スーパードライのリニューアルを本格的に検討することになりました。先ほどお話した通り、ビールは「味と香り」で、口に含んだ瞬間の「飲みごたえ」を知覚すると言われます。スーパードライの「キレのよさ」を維持しながら「飲みごたえ」を高めるためには、感じるか感じないかくらいのほんの少しの香りを付与することが最良策ではないかと考え、開発に着手しました。

とはいえ、発売から36年間変えていなかった味わいを変えるのは、とてつもなく大きな出来事ですよね。リニューアルのお話を聞いてどう思われましたか?

それはやはり、「本当に変えるのか!」と驚きましたよ。既存ユーザーが離れてしまうことも考えられたので。 ものすごい覚悟を感じました。

味の変化はホップにあり!?

味が変わるということは製法も変わったということでしょうか。

はい。具体的には2つの変更を加えました。まず、ホップの使い方です。これまでのスーパードライでは、ホップから良質な苦味を引き出し、香りは抑えるために「初沸添加」という方法で、ホップの投入を行っていました。

  • ホップを投入する煮沸釜も実際に見学

煮沸工程の最初にホップを投入することで、ホップの香りを飛ばし、苦味だけをつけることができるのです。今回のリニューアルでは、煮沸の終了直前にもホップを投入する“レイトホッピング製法”を取り入れることで、ホップの香りをわずかにつけているのです。

なるほど。今までなかったホップの香りが楽しめるようになったんですね。もう1つの変更点はどんな内容ですか?

もう1つの変更ポイントは、ビールの発酵工程です。発酵工程では、添加した酵母が糖を食べることでアルコールが生成されるのですが、今回は酵母が働くための環境を少し変えたのです。それにより、発酵由来のビールらしい香りが少し増えるように調整しています。

  • 発酵はこの巨大なタンクの中で行われている

つまり、キレのよさを維持しながら、香りによって飲みごたえを向上させているのですね。

そうです。味を足してしまうと、どうしても飲んだ後に余韻が残ってしまうので、スーパードライらしいキレが損なわれます。一方で香りだけを足した場合は、味わいの厚みは増しますが、あと残りせずキレのよさは損なわれません。キレをそのままに飲みごたえをアップさせるためには、味ではなく香りを足すべきだと判断したのです。

製造工程から見えてきた、飲みごたえとキレのよさを表す「辛口カーブ」!

飲みごたえがあるのにキレもあるという新スーパードライのヒミツがよくわかりました。

リニューアル前後の飲みごたえの違いを感じていただくには、ぜひパッケージ裏面にある「辛口カーブ」に注目してみてください。新スーパードライは飲んだ瞬間に飲みごたえがしっかりと感じられ、その後すぐにキレのよさが感じられるはずです。先ほど説明した2つの香りを加えたことで、この「辛口カーブ」が実現できたのです。

  • パッケージ裏にも描かれている「辛口カーブ」。※グラフはイメージです。

実際に飲んでみると、辛口カーブの意味がよくわかりますね!

「辛口」というと、刺激や苦味のことだと思われる方がいらっしゃるのですが、実際には飲みごたえとキレのよさからくる感覚のことなんですよ。

今回のリニューアルの変化をより感じられるような飲み方があれば、ぜひ教えてください。

ビールといえば、キンキンに冷やして飲む方が多いかと思います。ビールは一般的に冷やせば冷やすほど渋みや苦味を感じにくくなります。よくいえばキレが増してシャープになりますが、悪くいえば水っぽくなりがちです。しかし、今回の新スーパードライはキンキンに冷やしてもしっかりと飲みごたえが感じられるので、冷やして飲む場合はぜひ飲みごたえに注目していただきたいです。

一方で、香りは温度が高いほど感じやすくなります。ですから、今回新たに加えたホップやエステルの香りを感じるには、少しぬるめの温度で飲んでいただくとわかりやすいと思います。

冷やしてもおいしいし、少しぬるくなっても楽しめるわけですね。ビールというと流し込むイメージもありますが、あえてゆっくり時間をかけて温度の変化を楽しむのもよさそうです。

そうですね。リラックスしてゆっくりとお酒を楽しむ、現代的な飲み方にもマッチしていると思います。

岡本さん、ありがとうございました!

”新スーパードライ、始まる。”

1987年の発売以来、初のフルリニューアルを行うスーパードライ。定番ともいえる商品のリニューアということに驚いた人も多いことでしょう。

実際に飲んでみると、スーパードライらしいキレのよさはそのままに飲みごたえがアップした魅力的なリニューアルになっていると感じました。

スーパードライの誕生日である3月17日頃にはリニューアルした姿で店頭に並んでいる予定です。

従来のスーパードライファンも、これまであまりスーパードライを飲んでこなかった方も、ぜひ新しいスーパードライの「辛口カーブ」を体験してみてはいかがでしょうか。

アサヒ スーパードライについて詳しくはこちら

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