日本人にとって、とても身近な飲料「お茶」。しかし近年、お茶を生産する茶園の数は後継者不足や経営不安によって減少の一途をたどっています。そこで、お茶のリーディングカンパニーである伊藤園は、その未来を守るために様々な取り組みを実施。持続可能な農業の推進や、「茶殻」を利用したリサイクル事業、環境配慮型ペットボトル製品などによる環境対策……今回はそんな、伊藤園の「持続可能な社会を実現するための取り組み」について紹介していきます。

おいしいお茶づくりは、茶畑から

伊藤園が世界で初めて缶入りの緑茶飲料を発売したのが1985年。それから30年以上が経ち、缶やペットボトル入りのお茶は私たちの生活にすっかり定着しました。そして緑茶市場は拡大し、茶葉の需要が増加。その一方で、お茶の生産現場では、就農者の高齢化や後継者不足などで茶畑が減り続けているという深刻な問題があります。
伊藤園は、農業に深くかかわる企業として「茶産地育成事業」に取り組んできました。これは、日本の農業の課題解決と高品質な原料の安定調達の両立を目指して、茶農家や行政と協力して"茶畑からお茶づくりをする"というものです。「契約栽培」と「新産地事業」の、ふたつの取り組みを促進しています。

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「契約栽培」は、各地の茶農家を対象にした取り組みです。伊藤園の商品に使用する茶葉を育ててもらい、育成した茶葉を全て買い取るとともに、栽培指導やさまざまな情報提供を行って茶葉の品質向上を目指すというもの。これにより、茶農家は経営が安定し、持続的な農業経営が可能に。さらに、収益の柱ができることで、雇用拡大、設備投資など、発展的な農業経営を支え、後継者の育成、担い手不足の解消にもつながっていきました。

一方「新産地事業」とは、国内の耕作放棄地などを利用した大規模な茶園造成事業のこと。地元の市町村や事業者が主体となって茶園の造成と茶葉の生産を行い、伊藤園は茶葉生産に関する技術・ノウハウを全面的に提供。生産された茶葉は全て買い取ります。この取り組みでは、耕作放棄地を有効活用するだけでなく、新たな雇用を生み、茶の育成技術を修得し伝承することまでも実現させました。

このように、伊藤園は茶産地育成事業により、高品質な茶葉の安定調達、時代に合わせた味づくり、原料の品質向上、生産の低コスト化による原価低減などを可能にさせ、今の緑茶市場を支え続けています。さらに茶農家にも、持続的・発展的な農業経営、耕作放棄地の有効活用、雇用の創出や後継者不足の解消など、さまざまなメリットを生み出しています。

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ラベルレスで資源レス

伊藤園が力を入れている取り組みのひとつに、「省資源化」があります。
昨今、レジ袋の有料化やプラスチック製ストローの廃止など、プラスチックごみをめぐる問題に関心が集まっています。家庭内においても、コロナ禍によって家で過ごす時間が増え、ごみの排出量が増加。ごみの処理にストレスを感じる人も増えています。
伊藤園は、2020年11月に「伊藤園グループ中長期環境目標」を策定し、環境負荷軽減に向けた取り組みを促進。そのひとつとして、今年5月に環境に配慮した商品「お~いお茶 緑茶 ラベルレス」「お~いお茶 緑茶」「同 ほうじ茶」280mlペットボトルの販売を開始しました。

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「お~いお茶 緑茶 ラベルレス」は、100%リサイクルペットボトルを使用し、さらにラベルを完全になくした商品。プラスチックごみの削減に加え、捨てる際にラベルをはがす手間も省けるため、現代の「手軽」「時短」といったニーズにも対応しています。
「お~いお茶 緑茶」「同 ほうじ茶」280mlペットボトルでは初めて、東洋製罐株式会社と共同開発した、殺菌剤の使用量を削減した充填方式を採用。キャップ、ボトルの軽量化に加えて、全体を覆っていたラベル範囲を縮小して胴部分のみにしました。その結果、1本あたりのプラスチック使用量を約10.6%削減することに成功。これは、年間で約130tの削減(2020年販売実績ベースで換算)できるという計算になります。
このような、容器包装の使用量削減をはじめとした省資源化に取り組むことも、持続可能な社会・環境の実現につながっているのです。

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抗菌・消臭効果を活かして – 茶殻リサイクルシステム

取り組みの範囲は、思いがけないところにも広がっています。 伊藤園のお茶商品は、急須で煎れるお茶と同じく茶葉を抽出しており、茶殻が排出されます。そのため、販売量の伸びとともに茶殻の排出量も増加。2019年には、63,200トンもの茶殻が排出されています。同社は、その大量の茶殻を有効活用すべく、2001年に独自技術「茶殻リサイクルシステム」を確立しました。

それまでも茶殻を堆肥や肥料として活用していましたが、お茶のリーディングカンパニーとして“お茶の持つ可能性を食以外の分野に広げていこう”と、茶殻を有効資源としてリサイクルすることにしたのです。

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しかし、茶殻は水分含有量が非常に高く、数日で腐敗してしまうという特徴があります。そのためリサイクルするには事前に乾燥を行わなければなりませんが、その過程には莫大な燃料を消費し、多くの二酸化炭素が排出されてしまうことに。同社は試行錯誤の末、茶殻を含水のまま保存・輸送・製品に配合する技術の開発に成功しました。
それから現在まで、畳や建材、樹脂製品、「お~いお茶」のペットボトル用段ボール、マスクケースなど、約100種類もの茶殻リサイクル製品を作り出しています。また、茶殻製品には消臭・抗菌効果などの付加価値があり、従来のリサイクル技術とは違う「アップサイクル製品」(※)になっています。

※アップリサイクル製品:持続可能なものづくりの新たな方法論のひとつで、単なる素材の原料化やその再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的とするもの。

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ボトルごとに新たな出会い 伊藤園お~いお茶新俳句大賞

もちろん、手に取ってくれる方とのコミュニケーションも欠かしません。伊藤園は、「一服のお茶を飲みながら俳句をつくる楽しさを、日本と世界の人々に味わっていただきたい」という想いのもと、1989年より「新俳句大賞」をスタート。応募作品は累計3765万句を超え、今や国民的俳句コンテストになっています。

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伊藤園が提唱する“新俳句”とは、形式にとらわれない自由な俳句。子どもからお年寄り、海外の方まで楽しんでもらえるように、厳密なルールをなくした形になっています。実際に多くの学校が国語の授業の一環として新俳句を活用しており、俳句の楽しさを着々と広めています。
「お~いお茶」のペットボトルのラベルには、入賞した作品が掲載されています。作品はどれも、その光景が目に浮かんでふっと笑顔になってしまうようなものばかり。今日はどんな作品に出会えるかというワクワク感が、日常にささやかな彩りを与えてくれます。

伊藤園お~いお茶新俳句大賞について詳しくはコチラ▶

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このように、伊藤園では茶農家のサポートから、地球にやさしい商品・製品作り、日本の伝統文化の促進など、持続可能な社会と環境づくりのために、さまざまな工夫と取り組みを行っています。1年中おいしい茶系飲料を購入できる時代ですが、それはこのような取り組みとたゆまぬ努力に支えられているとも言えます。伊藤園は、おいしさと茶カテキンのチカラで日本を元気に応援し、これからも持続可能な社会と環境づくりに貢献していきます。

そして今、このコロナ禍において、その成分「茶カテキン」に注目が集まっているのをご存じでしょうか? 先月には、伊藤園主催の健康フォーラムが開催され、コロナ禍における茶カテキンの持つ可能性について最新研究が発表されました。人生を豊かに生きる知恵の参考にぜひ、ご覧ください。

伊藤園 健康フォーラムについて詳しくはコチラ▶

※「茶カテキン」はお茶の味わいを変化させる力もあります。「茶カテキン」はお茶のいれ方で抽出量が変わり、年代・時間・好みに合わせた味わいを作ることができます。お茶の魅力をお楽しみください。

[PR]提供:伊藤園