文房具といえば、書いたり、切ったり、塗ったり、張り付けたり……仕事でもプライベートでも我々のライフスタイルに切っても切り離せないもの。それに加えて文房具がブーム!ということもあって、自分の個性を出す必須アイテムになりつつもある。そんな中、今どんな文房具がトレンドなのだろうか? 早速、文房具スペシャリストである文房具カフェの奥泉輝店長にお話をうかがってみた。
日本の文房具は世界のトップクラス
まずは文房具の魅力について語る奥泉さん。「鉛筆が一本売れるたびに、僕たちはご飯が食べることができた(笑)」というように、ご実家が文房具の卸の仕事をなさっていたそうで、まさに“文房具で育った”と言えるかもしれない。
奥泉さんによれば日本の文房具は「技術的にも性能的にも世界のトップクラス」。今つくり出されているものもあるが、昔から販売されているスタンダードな商品が改めて見直され、今の文房具ブームをつくり出しているという。
どんな最新文房具があるのだろうか? さっそくマイナビ編集部スタッフが、最新文房具を探しに品揃えが豊富だという東急ハンズの店舗へ行ってみた。
日本の技術じゃないとできない文房具たち
さて、今回マイナビ編集部が機能的な注目最新文房具を東急ハンズの店舗でいくつかチョイス。文房具スペシャリストである奥泉さんに各商品のオススメのポイントをきいてみたのでご紹介しよう。
「三菱鉛筆 ユニボールエア」は、“空気のように軽くかける”がテーマのボールペン。「世界で初めて持ち方や筆圧に合わせて描線幅が変化し、トメ・ハネ・ハライなどメリハリのある文字や、抑揚のある表現力豊かな描線を書くこと」ができるという。
「三菱鉛筆 ユニボールエア」200円(税別)【提供元:東急ハンズ】 |
「万年筆の書き味に近い感覚が特徴で、速記などにも向いています。ボールペンは、本体の機能よりインクの方が進化しています。油性と水性だったものが、ゲルインクなどのハイブリッドなインク、さらに消えるインクなど多数登場してきているのが面白いですね」。
「カンミ堂 ペントネ」は、ペンと一緒に持ちやすいことをコンセプトにつくられたペンサイズのロール型付箋。かさばることなく付箋を携帯できるのが特徴だ。
「カンミ堂 ペントネ」【左】740円(税別)、【右】「リフィル」450円(税別)【提供元:東急ハンズ】 |
カラフルな付箋なので、手帳に張るだけで楽しい気持ちに |
「実はこれ、いつか出るだろうと思っていました(笑)。今は手軽なケース状のものもありますが、昔はむき出しでかさばるものだった。こうすれば付箋自体が汚れないし、持ち歩きたい人には最適だと思います」。
「中島重久堂 TSUNAGO」は、鉛筆を捨てず、つないで使うという画期的なコンセプトの鉛筆削り。町工場による小ロット生産のため、品薄が続くという人気商品でもある。
「中島重久堂 TSUNAGO」1,500円(税別) |
「『もったいない精神』を教えられる商品。こういう発想を子供たちに持ってほしい、夢のある商品でもありますね。日本ならではの、日本の技術じゃないとできない作品と言えると思います」。
「中島重久堂 TSUNAGO」で鉛筆を繋いでみた
「コクヨ ソフトリングノートB5」は、“独自開発の樹脂製やわらかリングを採用”し、従来のリングが手に当たって書きにくいというわずらわしさをなくした。
「コクヨ ソフトリングノートB5」300円(税別) |
「新しく出てくる文房具は、こういう細かいところを突き詰めているものが多いんですけど、それぞれの文房具の完成度が高すぎるとも言えますね。僕の考えうる限り、今後これまでにない新しい文房具って出てこないような気がしています。今あるものがどう進化していくか……という感じなので、リングノートを日常的に使用している方にとっては、まさに進化を追及した商品ではないでしょうか」。
「コクヨ ハリナックスプレス」は穴を開けずに紙を閉じることができるステープラー。とじ部がスマートで、外したいときに外せ、クリップやステープラーほどかさばらないのが特徴だ。
「コクヨ ハリナックスプレス」1,100円(税別) |
「使用感としてはホッチキスというよりも、“貼って剥がせるノリ”に近いかな。ステープラーというのは、元を正せば、そもそも紙同士で止めていたのが、針で止めるタイプのものが出てきて主流になったんですよ。それで今また原点回帰している状態ですね。エコの概念が入りつつ、見直されてよくなった商品と言えるかもしれません」。
編集部チョイスの文房具はどれも既存文具の進化系といったところだろうか? より消費者目線の文具……これからもこのようなアイテムがどんどん出てくることを期待したい。
さて、ここからは文房具スペシャリスト、奥泉さんオススメの東急ハンズでも売っているアイテムをご紹介しよう。