山形県といえば人気のお米「つや姫」の産地であり、盆地ならではの気候から果物栽培が盛んです。特にさくらんぼにおいては日本で最初に栽培がスタートしたのが山形県であり、現在も国内の約8割を山形県産が占めています。

盛大な夏のお祭り「山形花笠まつり」のほか、山形グルメの芋煮が登場する「日本一の芋煮会フェスティバル」など、個性が光る山形県。ライバルと呼べる都道府県があるとすれば、それはどこになるでしょうか。

本記事ではマイナビニュース会員を対象にアンケート調査を行い、その結果をランキングにしてご紹介します。あなたのイメージと照らし合わせてみてくださいね。

  • 山形県のライバルは何県?

    山形県のライバルは何県?

山形県に行ったことはある?

山形県出身、または仕事や旅行で山形県を訪れたことがあるかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。

ある…59.3%
ない…40.7%

本記事のランキングは、「ある」と答えた方からの回答をもとに作成しています。

山形県のライバル県ランキング

次に、「山形県のライバル県はどこだと思うか」と聞いたところ、結果は以下のようになりました。

1位 秋田県(30.3%)
2位 宮城県(16.9%)
3位 福島県(14.6%)
4位 岩手県(6.7%)
5位 北海道(3.9%)
5位 新潟県(3.9%)
7位 山梨県(3.4%)
8位 青森県(2.8%)

ここからは、ランクインした都道府県についての概要と、アンケートに寄せられた「なぜライバルだと思うのか」についてのコメントをご紹介します。

1位 秋田県(30.3%)

  • 秋田のなまはげ

    秋田のなまはげ

山形県のライバル県ランキング、1位は「秋田県」でした。山形県と同じように日本海に面し、日本有数の米どころでもある秋田県。八郎潟を埋め立てた大潟村などを中心に、「あきたこまち」などの品種が栽培されています。炊いたごはんを竹の棒に貼り付けて焼いたきりたんぽは、秋田県の郷土料理。

世界遺産の白神山地や、田沢湖など有名な観光地があり、北部の大館市は曲げわっぱの産地としても有名です。男鹿半島に伝わるなまはげや、秋田市などで盛大に行われる東北三大祭りのひとつ「竿燈まつり」など、地域の伝統文化が深く根付いています。

ライバルだと思う理由

「出羽の国の2県だから」(61歳男性)
「日本海側にあって、隣接している、新幹線の終点になっているなど、共通点が多いから」(54歳男性)
「お米が美味しいところが共通しているから」(45歳男性)
「近いとお互いに意識するのかなと思ったので」(45歳男性)

2位 宮城県(16.9%)

2位は「宮城県」でした。山形県とは奥羽山脈を挟んで隣り合う、宮城県。東北一の都市・仙台市をもち、日本三景のひとつとされる「松島」や、秋保(あきう)温泉、鳴子温泉など情緒あふれる温泉地がそろっています。毎年8月に行われる「仙台七夕まつり」は東北三大祭りのひとつです。

山形県と同じように宮城県もまた米作りが盛んで、代表的な品種は「ササニシキ」や「ひとめぼれ」。太平洋側は三陸海岸を中心に好漁場として知られ、石巻や気仙沼など全国屈指の漁港があり、まぐろやかつおが揚がるほか、かきの養殖も行われています。宮城グルメでは牛タン、ずんだ餅、笹かまぼこなどが定番です。

ライバルだと思う理由

「仙台のほうが都市としては大きいが、山形県は米沢牛など美味しい食べ物で負けていないと思う」(25歳女性)
「山形県はしょうゆ味、宮城県はみそ味など、芋煮の味付けと具材問題があるから」(51歳男性)
「サッカーで競っているというイメージ。蔵王も両県にまたがっているから」(54歳男性)
「歴史上、最上と伊達は密接な関係にあるから」(53歳男性)

3位 福島県(14.6%)

3位は「福島県」でした。山形県が南部で接しているのが福島県です。歴史的な町並みの残る会津若松や、豊かな自然が広がる磐梯山、猪苗代湖などを抱えています。海沿いの地域には人気の観光スポット「環境水族館アクアマリンふくしま」や「スパリゾートハワイアンズ」なども。

山に囲まれた盆地では、昼夜の寒暖差を利用して果物栽培が盛んです。桃、すもも、梨、柿、さくらんぼなど、福島県は果物王国。会津地方を中心としてお米の栽培も行われており、「コシヒカリ」などのほか、福島県オリジナルの品種「天のつぶ」「里山のつぶ」などが育てられています。

ライバルだと思う理由

「山形県はさくらんぼが有名だが、福島県にも果物がたくさんあるから」(65歳女性)
「隣り合っているし、同じ東北地方だから」(51歳女性)
「どちらもラーメンをよく食べる県だから。激戦地だと思う」(55歳男性)

4位 岩手県(6.7%)

4位は「岩手県」でした。北海道に次いで、全国で2番目に面積の広い岩手県。太平洋側に続くリアス海岸は世界有数の漁場であり、大船渡、釜石、久慈などの魚市場が並んで豊かな海の幸を味わうことができます。かきやほたてなどの養殖も盛んです。

一方、内陸では冷涼な気候を生かして畜産業や米作りが行われています。バターなどの乳製品でおなじみの「小岩井農場」があるのも岩手県で、広大で自然豊かな敷地は観光農場として整備されています。宮沢賢治の出身地であり、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」では北三陸地方が舞台になりました。

ライバルだと思う理由

「どちらの県にもおおらかでやさしい人が多いという印象があるので」(47歳男性)
「都市の規模が同じくらいかなと思うので」(41歳男性)

5位 北海道(3.9%)

山形県のライバル県ランキング、5位は「北海道」でした。東京都の約40倍という広さを誇り、札幌、函館、富良野、知床など魅力的な観光地を複数抱える北海道。迫力ある大自然や温泉、「旭山動物園」などのスポットなど、観光地として常に注目を集めています。

北海道といえば、鮭、かき、ほたて、かに、いくら、うになどの豊かな海の幸が思い浮かぶでしょう。しかし、小麦やじゃがいも、とうもろこしなどの農産物や、生乳の産地としてもその存在感は十分。「都道府県魅力度ランキング」では常に1位をキープし続けています。

ライバルだと思う理由

「山形県を含む東北地方にとって、近い場所にある北海道はライバルなのでは」(60歳男性)

5位 新潟県(3.9%)

5位には「新潟県」も入りました。山形県とは同じ日本海沿い、越後山脈を挟んで隣同士の新潟県。日本一長い信濃川が流れ、その下流に広がる越後平野は日本有数の米どころとして知られています。米の収穫量は全国1位をキープしており、豪雪地帯の魚沼市で栽培される「魚沼産こしひかり」は最上級米として有名です。

米作り以外では、燕三条の一帯で金物、特に刃物作りが盛ん。豊かな自然を生かした観光スポットも充実しており、湯沢高原や苗場などのスキー場のほか温泉も豊富です。また、信濃川の河川敷で行われる長岡の花火大会は、日本三大花火のひとつに数えられるほど規模の大きなお祭りとなっています。

ライバルだと思う理由

「山形県は東北というより、新潟県に近い雰囲気があると思う」(77歳男性)
「米どころであり、観光資源が多いところが似ているから」(49歳女性)

7位 山梨県(3.4%)

7位は「山梨県」でした。海のない内陸の県で、県土の約8割が森林という山梨県。盆地特有の気候を生かして果物の栽培が盛んです。なかでも桃とぶどうの生産量は全国1位。ワイナリーの数では日本一を誇っています。果物狩りができる観光農園も充実しており、学生やファミリーにも人気です。

戦国武将・武田信玄のおひざ元であり、毎年開催される「信玄公祭り」では川中島合戦への出陣の様子が再現されます。きなこ餅に黒蜜をかけて食べる「信玄餅」は山梨土産の定番。もちもちとした麺のほうとうも、山梨グルメとして知られています。

ライバルだと思う理由

「山形県も山梨県も、果物が特産品だから」(68歳女性)
「山があり、果物があり、自然が多いイメージなので」(52歳女性)

8位 青森県(2.8%)

8位は「青森県」でした。東北のなかでは一番最後にランクインした青森県。野菜の生産額が東北一とされており、にんにくやごぼうの出荷量は全国1位。りんごにいたっては、全国に出まわるりんごのうち半数以上が青森県産となっています。

有名な観光地は奥入瀬渓谷、八甲田山、十和田湖、世界遺産の白神山地など。浅虫温泉や酸ヶ湯(すかゆ)温泉など秘境ムードあふれる温泉地や、桜の名所である弘前城など、魅力的な観光スポットが充実しています。毎年夏に行われる「青森ねぶた祭」は東北三大祭りのひとつです。

ライバルだと思う理由

「山形県の花笠、青森県のねぶたと、どちらも有名な夏祭りがあるから」(63歳女性)

山形県のライバルは、「東北」「米どころ」「果物王国」などがキーワード

山形県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「秋田県」、2位「宮城県」、3位「福島県」という結果になりました。みなさんのイメージとどのくらい合っていましたか?

上位には山形県のある東北地方の県が並びました。やはり距離が近い県がライバルとして認識されている様子。宮城県を選んだ理由には「芋煮の味付けが違うから」という内容のものもありました。

それ以外では、今回にかぎらず全国の都府県から「ライバル視」される北海道や、米どころの新潟県、山形県と同様に盆地であり果物栽培が盛んという山梨県がランクイン。ライバルと見なす視点は人それぞれ違うようです。

あなたも自分が住んでいる場所や出身地にとってライバルがいるとすればどこなのか、考えてみてはいかがでしょう。

調査時期: 2024年9月16日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計300人(男性: 221人、女性: 79人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート