元国税局職員 さんきゅう倉田です。好きな決済は「電子マネー(マイルがたまるもの)」です。

「日本は現金決済が主流」、こんな話をよく聞きます。日本人はみんな現金が大好き。お給料を振り込みではなく、あえて現金で渡すラーメン屋さんや、現金で渡すしすべて千円札で渡すラーメン屋さんもいるそうです。決済、つまり、支払いですが、電子マネーの普及もあり、現金決済は80%でキャッシュレスは20%程度となっています。

10年前は10%だったキャッシュレス。みんながSuicaやPASMOを持つようになり、Amazonやヨドバシドッコムで注文しクレジットカード決済をすることで、日常生活でも電子マネーやクレジットカードを使うことが増えたようです。

それでも、日本は現金の使用率が高く、他国のキャッシュレスの割合を見ると、アメリカでは46%、オーストラリアでは59%、韓国では96%となっています。

海外では政府が主導でキャッシュレス化を進めていて、日本でもこのような動きがあります。2020年には、キャッシュレスの割合20%を40%にしたいそうです。

個人的な意見としては、キャッシュレス化が進んでほしいと考えていて、それには次のようなメリットがあるからです。

・時間を節約できる
・現金を用意する手間が省ける
・決済の記録が容易である


それぞれ重要なことですが、この中でも「時間を節約できる」がぼくの「推し」です。特に、買い物時間が短いような細かいコンビニなどの支払いで、電子マネーでの支払いは活躍します。そもそも、多くの方が使用している交通系の電子マネーは、切符の代わりに使用できるものとして、ほとんどの方が持っていて、Suicaがあるのに、券売機で切符を買うのはごくごく一部の若手芸人だけだと思います。

しかし、電車に乗るときはほとんどの方が電子マネーで決済するのに、小売店では現金で払うということが往々にしてあるようです。これは、大変由々しきことで、もうとにかくどんな場合においても、電子マネーを使ってもらいたいのです。

どうして電子マネーで買い物をしないのか、と辞めてしまった芸人に聞いたことがあります。彼は「チャージする金がないから」と言っていました。電車に乗るたびに、1,000円ずつチャージして使っていたのです。これでは、電子マネーのメリットを享受できません。

チャージというのは、支払いではなく、前払いであります。いつか使うお金を鉄道会社に渡しているだけで、おおむね、損をしていません。チャージする手間を省くために、1万円ずつチャージしたり、クレジットカードで自動チャージにしたりする方が良いわけです。

百歩譲って、半分以上が借金を抱えている若手芸人ならともかく、社会人になって1,000円ずつチャージするような人間は、永遠に出世できないとぼくは思います。時間の価値やリスクを分かっていないからです。上司と出張にでかけたとき、チャージしているお金が足りなかったら、上司を待たせてチャージするのでしょうか。デートで、相手は改札を通ったのに、自分だけ券売機に行き1本やり過ごしてもいいのでしょうか。

そういう人たちは、お金の流れを分かっていない、お金の1年生です。もっと周りの人のことを考えて行動することが社会人としての基本です。

チャージが面倒であれば、QRコード決済も普及しつつあります。スマホの画面を読み取ってもらい、支払いを完了するものですが、クレジットカードや事前のチャージを必要とせず、銀行口座からの引き落としとなるようです。

キャッシュレスは時間を節約できますが、それはあなたの時間だけではありません。代金を受け取る店員さんやあなたの後ろに並んでいる人の時間も節約できます。お店にとって、現金を管理するコストというのは、実はかなり負担になっていて、キャッシュレス化が進めば、商品代金に反映されて、安く買えるようになるやもしれません。

店も客も得するキャッシュレス決済で、あなたの貴重な時間を節約してはいかがでしょうか。

さんきゅう倉田

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さんきゅう倉田

さんきゅう倉田

芸人、ファイナンシャルプランナー。2007年、国税専門官試験に合格し東京国税局に入庁。100社以上の法人の税務調査を行ったのち、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに。ツイッターは こちら