正解ポイント
・シャツアウターとインナーTのバランス
・シャツアウターの質感にこだわろう

「ジャケット以外」の羽織ものとして活躍するシャツアウターは、行楽地やカジュアルな場面で役立つアイテムです。

ところがカジュアルだからこそ、シャツの「丈感」や「質感」次第では、チグハグに見えるもの。これではコーディネートというより、ただ羽織っているだけの印象です。

渋いおじさんと呼ばれるためのシャツアウターの最適解を、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。

「シャツの丈感」に気を付けよう

仕事でワイシャツを着ている関係上、シャツについては見慣れている方も多いはず。だからこそワイシャツとカジュアルシャツの違いについて知っている方も多いのでは。

ワイシャツはパンツにタックインすることを前提としているため、裾は長めですが、カジュアルの場合、裾を出して着用することも多い為、これまでカジュアルシャツは、ワイシャツに比べ、「丈が短い」と思われていました。

確かに「長すぎるシャツ丈では、だらしなく見える」という意見が、これまで主流でしたが、オーバーサイズの定着化に伴い、事情が変わっていたのです。

ここ最近では、大き目のデザインを着ることが流行っているため、あえて長めのシャツをカジュアルで着る機会も増えています。

その結果、昨今ではシャツ単体の丈感より、「インナーTとアウターシャツの丈感バランス」が重視されています。例えば、長めのアウターシャツに短めのTシャツならば、チグハグに見えるもの。

ですからバランスよい丈感の目安として、シャツアウターとインナーTの丈感バランスを10センチ以内に収めてください。

  • 丈感差10センチ以内のシャツアウター合わせ

    丈感差10センチ以内のシャツアウター合わせ

これ以上の落差は、違和感につながるから。

  • 丈感差10センチを超えるアンバランスな合わせ

    丈感差10センチを超えるアンバランスな合わせ

時代によって、最適解は変わります。これまで常識だと思っていたカジュアルシャツの着こなしについても、見るべきポイントが変わるということです。

シャツアウターをこなれて見せる正解として、アイテム単体ではなく、全体のバランスを考慮する視点にアップデートしましょう。

シャツアウターは「質感」にこだわろう

これからの季節に羽織るシャツアウターの種類といえば、店頭で見かける限り、麻でできたリネンシャツがよく並びます。

確かにカラフルなリネンシャツは、リゾートカジュアルとして使い勝手が良いため、タウンユースとして普段使いもしやすいもの。何より「シワの風合いがこなれて見える」と思われがち。

ですが麻がもつシワの質感は、世代によっては、顔のシワを悪目立ちさせかねません。

そこでおすすめしたいのは、ウォッシャブルの洗えるもの。化学繊維で織られた生地感は張りがあるため、洗濯後も余計なシワが気になりません。

  • ウォッシャブル生地のシャツアウター

    ウォッシャブル生地のシャツアウター

また生地の特性上、パリッとした質感で張りが出やすいため、若さとこなれ感を両立しやすいのです。

カジュアルなシャツアウターこそ、「丈感」と「質感」を工夫して、ただ羽織っているだけの印象を卒業しましょう。