先日、包丁どころか料理用のハサミすら使わず、野菜炒めやら麻婆豆腐やら、いろいろな料理を作ってみたらどうなるかという実験をしてみたんですよ。え? なんでそんなことしたのかって? えぇ、お察しのとおり、ちょっとおかしいんですよ、僕。

まぁそれはいいとして。事前の予想どおり、手強かったのは根菜類。にんじんなんて、非力な自分の力だと、手で折ろうとしても、運が良くて4分割、悪いと3分割が限度でした。あと、じゃがいもはもう、どうしようもなかったです。

  • 運が良くて4分割

でね、それらの手ちぎり野菜を使ってカレーを作ってみたんですが、しかたないからまずはごろごろの根菜たちを、弱火でじっくり、30分間くらいかけて蒸し焼きにするところから始めたんです。で、そこにぜいたくに、これまた手でちぎった牛ステーキ肉を加えて焼いてみた。カレーの途中段階というわけですよね。ところがその時点で味見をしてみたところ、野菜たちの甘みがじっくり引き出され、それでいてワイルドな食感もあり、なんだか感動しちゃうくらい美味しかったんです。

  • ちなみにその時できたカレー

肉も野菜も主役

そこでもう、これ、こういう料理として成立してるんじゃね? と思ったというわけで。ステーキ肉をただ焼くだけではなく、いつもと違った感覚で味わえ、かつ、アウトドアなどで作るのも楽しいであろう「ステーキ肉と根菜のワイルド炒め」。あらためて作ってみたら、やっぱり美味しかったんですよね。

さすがに「すべての材料を手でちぎってください」とは言いませんのでご安心を。根菜類はごろごろっとおおざっぱに切って、ステーキ肉だけはワイルドに手でちぎる。だからこそうまい。そんな気がするレシピとなっております。

  • 材料たち

どんな野菜を入れてもいいと思うんですが、今回はじゃがいも、にんじん、玉ねぎ、にんにくの根菜軍団で。

では作っていきましょう。フタができる大きめの鍋かフライパンにたっぷりめに油をひき、皮をむいて4等分した玉ねぎ、上部をカットしただけのにんにくを入れます。

  • このくらいの雑さでやっていく

じゃがいもやにんじんも大きさをあえて揃えず、ごろごろっとカットして入れちゃいましょう。

  • 本当に火が通るの? と不安になるくらいで良し

  • そうしたらフタをして

火を弱火にし、しばらくほっておきましょう。10分に1回くらい様子を見つつ、たまに全体をひっくり返したりしつつ、30分ほどで野菜たちが食べられるくらいにまで火が通るかと思います。コンロの火力にもよると思うので、そこは確認しながらお願いします。

  • 30分後

木べらなんかで野菜をぐっと押すと、ちょっと抵抗がありつつほろりと割れるくらいには柔らかくなってますね。

さらに、にんにくにもしっかり火が通り、箸でつっつくと簡単に房から外れてくれます。このにんにくが、とろっとしてお宝なんだ〜。

  • なんなら2房入れてもいい

はい、そしてここからが今回のポイント。

  • ステーキ肉を

  • ちぎりましょう

包丁など使わずに、ワイルドに。

  • そうしたらフライパンに加え

火を中火くらいに強めて、

  • 肉にしっかりと火が通るまで焼く

  • 完成! 「ステーキ肉と根菜のワイルド炒め」

あとはお好きな味つけで食べてもらえたらいいんですが、じっくりと火を入れた野菜たちが本当に甘く、それとステーキ肉のハーモニーが素晴らしいので、シンプルに塩コショウが僕のおすすめです。

  • 肉もうまいんだけど

  • ほっくほくの野菜がごちそう!

作りかた

【材料】

・じゃがいも:大なら2〜3個、小ならもう少し
・にんじん:1本
・玉ねぎ:1個
・にんにく:1房
・ステーキ肉:1枚
※以上、今回も単なる目安です。お好きな量でどうぞ。

【作りかた】

1.にんにくは房の上部をカット。玉ねぎは皮をむいて4分割。じゃがいも、にんじんはそれぞれざっくりとカットしておく。
2.大きめの鍋かフライパンにたっぷりの油をひき、弱火にかけ、野菜をすべて入れる。
3.フタをして、たまに上下を返しながら30分ほど蒸し焼きにする。
4.野菜が食べられるくらいにまで火が通ったら、手でちぎったステーキ肉1枚ぶんを加える。
5.中火でしっかりと肉に火を通し、仕上げに塩コショウで味つけ。