コンビニは様々な決済方法を選べるが、そのなかでも特に多くの決済サービスに対応しているのがファミリーマート。現在、クレジットカードや電子マネーはもちろん、独自の決済サービスであるFamiPayを含む10種のバーコード決済に対応。11月26日からはdポイントと楽天スーパーポイントが貯まる・使えるサービスも始まり、これまでのTポイントと合わせて3種類のポイントサービスが選べるようになった。ファミリーマートで利用できる決済サービスを改めてまとめたので参考にしてほしい。
支払いに利用できる決済サービス
現在、ファミリーマートで利用できる決済サービスは、大きく分けると現金、クレジットカード(国際ブランド)、電子マネー、バーコード決済、プリペイドカード、ポイントカードとなる。ただし、一部の代行収納、一部のFamiポート取り扱い商品、電子マネーへのチャージ、コピーやFAXなどは、現金のみでしか支払いができない。プリペイドカード類、宅急便の送料、切手・はがき・印紙類などは、支払い方法によって対応が異なる。
現金以外の支払い方法について、ひとつずつ解説していこう。以下は「ファミマ!!」、西武鉄道と共同展開している「TOMONY」でも基本的に同一だが、ASD(自販機型無人コンビニ)は現金のみの支払いとなる。
■クレジットカード
ここで言う「クレジットカード」は、VisaやMastercardなどの「国際ブランド」を通した支払いのこと。デビットカードやプリペイドカードでも、国際ブランドが付いていればクレジットカードと同様に利用できる。
対応している国際ブランドはVisa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレス、ダイナースクラブ、銀聯、ディスカバーの7種類。また、韓国の新韓カードにも対応している。レジでは国際ブランド等の種類を指定する必要はなく、「クレジットカードで」と伝えるだけで問題ない。店員にカードを渡す場合と、客自身が端末にカードを差し込む場合があり、端末やカードの種類によって対応は異なる。
いずれのクレジットカードも、支払い方法は1回払いのみ。金額によってはサインまたは暗証番号の入力が必要になる場合がある。
■電子マネー
端末にタッチするだけで支払える非接触型電子マネーは、楽天Edy、WAON、iD、QUICPay、交通系電子マネーおよびPiTaPaが利用可能。交通系電子マネーはSuica、PASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんの9種類を指す。PiTaPaは近畿2府4県の全店舗、および三重県と愛知県の一部店舗のみの対応となる。
店員にカードを渡して支払うタイプの磁気カード型電子マネーは、ユニコ、Tマネー、JCBプレモカードが利用可能。Tマネーは一部非対応の店舗もある。レジの決済端末によって、店員にカードを渡す場合と、客自身が端末にカードを差し込む場合がある。JCBプレモカードに関しては、支払い金額によってはサインが必要。
レジでは利用する電子マネーの種類を指定する必要がある。Apple Payで支払う場合も、メインカードに設定されたカードの電子マネー(Suica、iD、QUICPay)の種類を指定する必要がある。
■バーコード決済
スマートフォンで利用できるバーコード決済は10種類に対応。FamiPayをはじめ、LINE Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い、au PAY、J-Coin Pay、ゆうちょPay、支付宝(Alipay)、微信支付(WeChat Pay)が利用できる。2020年2月にはpringにも対応する予定だ。
レジでは利用するバーコード決済の種類を指定する必要がある。支払いの際は読み取りやすいように、画面を明るくしておいたほうが好ましい。液晶に傷やヒビが入っていると、読み取りできない場合もあるので注意しよう。また、利用するバーコード決済のサービスによっては、上限額が設定されている場合がある。各サービスの公式サイトなどで事前に確認しておこう。
なお、FamiPayの場合はプリペイドカード類、宅急便の送料、切手・はがき・印紙類などの支払いにも利用可能。一部公共料金などの支払いにも利用でき、ファミペイアプリまたはファミリーマート公式サイトで、払込票に記載されているバーコードの(91)に続く6桁の番号を入力すると、支払い可能かどうかを確認できる。
■プリペイドカード/商品券
このほかに「QUOカード」、「ユニー・ファミリーマートグループ商品券」でも支払いが可能。
「QUOカード」は店員にカードを渡せば、残高から代金が差し引かれる。「ユニー・ファミリーマートグループ商品券」は、代金が額面未満の場合はおつりも出る。
■ポイントカード
冒頭でも紹介したように、ファミリーマートではdポイント、楽天スーパーポイント、Tポイントでの支払いも可能。決済前にポイントの利用を伝えれば、1ポイント単位で支払い額に充当できる。ただし、前述した一部の支払いのほか、タバコ等一部商品の購入にはポイントを利用できない。
ポイントを利用する際は、支払い前に各ポイントカード、各ポイントのアプリのバーコード、または各ポイントサービスを連携させたファミペイアプリのバーコードを提示する。
以上が現金以外の支払い方法だが、決済サービス会社側の都合で、使い方によっては利用上限が設定されている場合もある。また、上記は有人レジの場合で、セルフレジでは非対応となるものもあるので、後述するセルフレジの使い方を参照してほしい。
ファミペイなら1回の提示で決済とポイント加算が完了
ファミリーマートではdポイント、楽天スーパーポイント、Tポイントのうち、いずれか1種類のポイントを貯めることができ、3種類ともに基本は200円の支払いにつき1ポイント。商品によってはFamiPayで支払うことで、FamiPayボーナスが加算されることもある。
前述した基本的に現金のみの支払いとなる商品・サービスはポイント加算の対象外だが、宅急便の送料はポイント加算の対象。逆にタバコは現金以外でも支払える(ポイント払いは不可)が、ポイント加算の対象外となる。なお、ごく一部でファミペイおよびポイントサービスに対応していない店舗もある。
ポイントを貯めるには、支払い前に各ポイントカード、各ポイントアプリのバーコード、または各ポイントサービスを連携させたファミペイアプリのバーコードを提示する必要がある。FamiPayで支払う場合は、1回の提示で支払いと同時にポイントを貯めることも可能だ。
同様に「ファミマTカード」(クレジットカード)を支払い元に設定したiD(ファミマTカードiD)で支払う場合も、支払いと同時にTポイントが貯まる。ただし、事前にdポイントまたは楽天スーパーポイントを提示した場合は、事前に提示したほうのポイントが貯まる。
セルフレジは約2,500店で利用可能
ファミリーマートでは利用者が自分で商品のバーコードを読み取って会計する「セルフレジ」の導入も進んでいる。2019年11月末時点で、都内や駅ナカを中心に約2,500店にセルフレジが設置されており、2020年2月までに約5,000店に増える予定だ。
セルフレジでは前述した基本的に現金払いのみの対応となる商品、タバコや酒など年齢確認が必要な商品、レジ周辺にあるホットスナック類、一部店舗で取り扱っている医薬品等の商品など、一部商品は購入不可。コーヒーなどファミマカフェの商品に関しては、タッチパネルで選択して購入できる。
セルフレジは現金払いには非対応で、キャッシュレス専用となっているが、利用できる決済サービスは有人レジと一部異なり、ユニコ、QUOカード、ユニー・ファミリーマートグループ商品券は利用できない。また、レシートに印字されるタイプのクーポン、各種引換券を使った商品購入には非対応だが、ファミペイにセットするタイプのクーポンは利用可能だ。
ポイントでの支払いは、1ポイント単位での利用はできず、全額ポイント払いのみ利用できる。セルフレジでは最初に貯める・使うポイントを選択するが、「ファミマTカードiD」で支払う場合は、ポイントを選ばない状態で支払いを終えてもTポイントを貯められる。先にdポイントまたは楽天スーパーポイントを選んでいた場合は、先に選んだほうのポイントが貯まる。
以上、ファミリーマートで利用できる決済サービスをまとめた。セルフレジのある店では、有人レジは行列になっているのに、セルフレジはガラガラという光景を見かけることも多い。セルフレジは使い方も簡単で、画面の案内に従えばほぼ迷うことはないので、積極的に利用してほしい。
■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。