同じ航空会社の機内食とはいえ、エコノミークラスとは大きく違うビジネスクラスの機内食。前回は、デルタ航空の成田 - ニューヨーク便をウェブ上で体験していただいたが、今回は帰国便の機内食をレポートしよう。
出発前にオープンテラスで味わう「プレミアム」な食事
デルタ航空は12億ドル(約1220億円)をかけてニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港・第4ターミナルの拡張を進め、去年の5月に完成させた。この吹き抜けで気持ちのいいターミナルの空港ラウンジ「デルタ スカイクラブ」にあるのが、「スカイデッキ」と名付けられたテラス。広大な滑走路や飛行機を眺めながら快適な気分で出発前の食事が楽しめる屋外スペースだ。
スカイクラブには、いつも質がよく飲みやすいワインが置かれているが、女性マスターソムリエであるアンドレア・ロビンソンさんが選んだプレミアムワインのオーダーもできる。「シルバーオーク・カベルネソーヴィニオン・アレキサンダー・ヴァレー」(赤、20USドル / グラス)や「ホワイトヘブン・ソーヴィニオンブラン・マルボル」(白、9USドル / グラス)などワイン好きにはたまらないラインアップで、食事のメニューに合わせてセレクトされているのもうれしい。
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シェフがプロデュースするメニューもオーダー可。手前から「クラシック・シュリンプ・カクテル」(14USドル)、「カリフォルニア・スシロール」(16USドル)、「マッツォボール・スープ」(卵とクラッカーを混ぜて団子状にしたものを野菜スープとあわせたユダヤ料理・9USドル)。どれも裏切らない味 |
機内のワインもアンドレアさんが厳選。彼女が選んだウェルカムドリンクのシャンパンで喉を潤し、やがてDL473便は成田に向けて離陸した。
マスターソムリエが選んだワインと「搭乗後の軽食」
ニューヨークから成田までは直行便でも約13時間50分と長時間フライトになるため、デルタ航空では出発後のランチ、「MID-FLIGHT SNACK」(軽食)、「ALMOST THERE」(到着前)と計3回のミールサービスを提供する。
行きは和食だったので帰国便は洋食にした。ランチの前にはさらに「SETTING IN」(搭乗後の軽食)のサービスがある。この日は「エビのグリルとローストコーンのサルサ」。ピリ辛のサルサソースでいただくが、白ワインでも赤ワインでも相性は抜群だ。
人気の定番メニューと良質な牛テンダーロイン
軽食を食べ終わり、白ワインのお替わりした頃に「前菜」が運ばれてきた。「ビーツとゴートチーズのサラダ」にはバルサミコをかけて食べる。機内食では定番のメニューで安心できる味。「ポテトとリーク(西洋ねぎ)のスープ」はヘルシーですっきり。日本人には洋食の合間の口休めにちょうど良かった。メインは「牛テンダーロインのたたき」。良質な肉を心行くまで味わった。
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前菜の「ピーツとゴートチーズのサラダ」と「ポテトとリークのスープ」。あっという間になくなる食べやすさ |
メインの「牛テンダーロインのたたき マッシュポテト、ベビーミックスベジタブル」。他に、チキン、魚(サーモン)、ポーク、和食の全6種類からとメニューの選択肢は豊富 |
デザートには、行きも選んだ人気メニューの「バニラアイスクリーム・サンデー」をチョイス。人気急上昇のポルト「キンタ・ドゥ・ノベル」と共に楽しみ、満足感たっぷりのミールサービスを終えた。
日本語で観られる作品が豊富な映画を鑑賞しながらの軽食には「冷やし蕎麦」。その後、ゆっくり眠り、到着前には「トマトとバジルのキッシュ」をチョイス。寝起きでも食べやすく、また到着までもたれることもない良質なメニューだった。
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「冷やし蕎麦 季節の新鮮なフルーツを添えて」。機内は喉が渇きやすいのでメロンやブドウがありがたい。他に、「イタリア風野菜の盛り合わせ」「バニラヨーグルトとベリーのパフェ」など軽食でも3種類を用意 |
写真は「トマトとバジルのキッシュ チキンアップルソーセージとマッシュルーム」。他に、シリアルや若鳥のローストの3種類から選べる |
最後になるが、デルタ航空の「ビジネスエリート」はプライバシーに配慮した個室のような座席。自分だけの空間でゆったりと食事ができるのも大きな魅力だった。