楽しいアウトドアが一転、事故やトラブルに巻き込まれて死んでしまった……。しかしそんな危険は知っていれば避けられるかもしれません。
山や川、海で死なないために、アウトドアで起きた死亡事例から学ぶ最低限の安全の話をまとめた書籍『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』(著者・羽根田 治、イラスト・秋山 貴世、山と溪谷社刊)より、一部をご紹介します。
全5回の連載、第1回は「転倒して死ぬ」です。
転倒して死ぬ
6月上旬、2人の男性がパーティを組んで、岩手県雫石町の国見温泉登山口から入山し、秋田駒ヶ岳へと向かいました。しかし、登山を開始してから約4時間後の午前11時ごろ、先行する仲間の30メートルほど後ろを登っていた男性が、先行者(70代)が倒れているのを発見し、119番通報して救助を要請しました。救助にはヘリコプターが出動し、男性をピックアップして病院へ搬送しましたが、死亡が確認されました。死因は頸椎脱臼骨折による呼吸不全でした。現場は男岳へ向かう登山道上で、滑落したような痕跡はなく、急斜面を登っているときに、石につまずくなどして転倒したものとみられています。
死なないためには
登山中の転倒は、重大事故につながることも多い。このケースのように、打ちどころが悪ければ命を落としてしまうし、致命的な転滑落の引き金にもなりうる。転倒の要因のほとんどは油断や不注意なので、注意力が散漫になってきたなと感じたら、休憩を入れるなどしてリフレッシュし、気分を引き締めよう。
『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』
まさか、こんなことで死ぬなんて。
アウトドアでの死の事例53から学ぶ、最低限知らなければならない安全の話。
ころんで死ぬ、ダニに噛まれて死ぬ、助けようとして死ぬ、キャンプの炊事中に死ぬ、風に飛ばされて死ぬ――など、アウトドアには「まさか、こんなことで……」と思うような、死の危険がたくさんあります。 本書では、アウトドアで実際に起こった死亡事例を紹介し、どうしたらそのような目にあわないか、安全に身を守るための解説をしています。
死の危険は、知っていれば避けられる可能性が高くなる。
アウトドアで自分や大切な人が危険な目にあわないために、最低限の安全の知識が書かれた本です。
著者:羽根田 治
発売日:2023.07.19発売
販売価格:1,430円
⇒Amazon.co.jpでの購入はこちら『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』