世界の料理にふくやの明太子を組み合わせた「ご当地ぴりり」缶詰シリーズ。

これまで「めんチリコンカン」(アメリカ)、「めんビーフハッシュ」(沖縄)が発売されましたが、今度はタイのカオマンガイをベースにした「めんカオマンガイ」が出たそうです。

「カオマンガイに明太子って、どういう絡み方?!」と、缶詰博士の黒川氏も興味津々です。

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  • ふくや/めんカオマンガイ 150g 594円

    ふくや/めんカオマンガイ 150g 594円

味の想像がつかない

カオマンガイは鶏スープで炊いたご飯にゆで鶏を乗せたタイ料理である。タイではとてもポピュラーな料理で、専門店が多数存在するほど人気がある……と、それくらいは知っているけど、僕はカオマンガイを食べたことがない。

なので、そのカオマンガイに明太子を組み合わせたという「めんカオマンガイ」の味も想像がつかない。

おまけに、パッケージには「ご飯にまぜるだけ! たっぷり2合分!」という文言が書かれている。つまりこれは混ぜご飯の素でもあるわけだ。うーん、ますます味の想像がつかないぞ。

それにしても、このデザインは可愛いな。

  • めんカオマンガイのパッケージ

    めんカオマンガイのパッケージ

かしわ飯がヒント

パッケージは展開できるようになっており、裏面にもイラストと説明文が書かれている。この仕組みは既存商品「めんチリコンカン」(第235回で紹介)と同じであります。

説明文によると、本場のカオマンガイが炊き込みご飯なのに対して、めんカオマンガイは混ぜご飯で食べるよう開発したという。日本には「かしわ飯」という鶏肉の混ぜご飯があり、そこからヒントを得たらしい。ふむふむ。まっ、炊き込みより混ぜるほうが楽でいいよね。

  • めんカオマンガイの中身

    めんカオマンガイの中身

レモングラスが鮮烈

めんカオマンガイの内観はこんな具合。オレンジ色のこってりした液体の中に、細切れになった鶏肉が混ざっている。その表面から濃厚な鶏エキスといった匂いが立ち昇ってくる。

ちょいとすくって舐めてみると、鶏肉のうまみが実に濃い。明太子のピリ辛もやってきて、最後はなぜかかっぱえびせん的うまみが残る。面白い。

その中身を、炊き上がった2合のご飯に混ぜこむと、今度はレモングラスの香りがぐんと立ち上がった。何と鮮烈。何と爽快。台所があっという間にタイランドになった。行ったことはないけど。

  • チャーハン風に盛りつけ

    チャーハン風に盛りつけ

明太子が味を支える

かくのごとし。ご飯茶碗に詰めて、皿にひっくり返して、チャーハン風に盛りつけた。この上に鶏肉のスライスが乗るのがカオマンガイだけど、めんカオマンガイの場合は鶏肉がご飯に混ざっているわけだ。混ぜご飯だもんね。

で、肝心のお味だが……。すごくウマいです。スプーンが止まらないくらいに。鶏のうまみと、ピリ辛で甘じょっぱい味がご飯にまんべんなく絡んでいて、それを味わっている間中、レモングラスの香りが鼻から抜ける。

明太子が入っていることを忘れそうになるけど、よーく味わうと、味の底辺あたりにいるのが分かる。全体の味を支える黒子役なのであります。

缶詰情報
ふくや/めんカオマンガイ 150g 594円
ふくや直販サイトなどで購入可