「アラフォー」が2008年の新語・流行語大賞のトップテン年間大賞に選ばれましたね。同じくらい話題になっていた言葉に「婚活」もあります。ちなみに、「婚活」も新語・流行語大賞の候補語60の中に選ばれていました。というわけで、今回のお話は「アラフォー」の「婚活」です。

「婚活」とは"結婚活動"のこと。就職するのに「就活」こと就職活動が必要なように、結婚するのにも「婚活」が必要というのが、結婚難時代といわれる現代の常識となりつつあるようです。しかしながら、「婚活」という言葉に関わらず、自分の理想とする結婚を若いうちに実現している人たちは、今も昔も関係なく、しっかりと「婚活」していた、というのが私の実感です。

セオリー3--自分の「婚活」を振り返ってみる

若いうちから「婚活」を意識している人は、男性をみる時には常に「結婚相手としてふさわしいかどうか」を念頭に置いていますし、これと思った相手を落とすのにしっかり戦略を立て、確実に自分のものにしていました。いまひとりでいるアラフォーのみなさんのなかには、そんな人たちを「男にばかり媚を売って」とか「あさましい」などと見下していたかもしれません。けれども、そんな彼女たちは早々と結婚をし、自分たちは結婚できていない。認めたくないかもしれませんが、それが現実です。そう考えると、方法の好き嫌いは別として、結婚をするには「婚活」は大切ということはいえるのではないでしょうか。

また、「婚活」はしっかりしてきたのに、なかなか結婚に結びつかないという人もいます。ジュエリーショップで店長を務めるS美(38歳)の場合は、35歳を過ぎた頃から出会いを求めて、遅ればせながら合コンに参加するようになりました。「結婚相談所に登録するのはなんだか焦っているみたいでいやだけど、合コンなら気軽に出会えるでしょう」というのがその理由。

幸いにもS美の部下の多くは女性で、彼女たちに頼めば合コンに参加することは比較的容易だったのです。仕事柄、美容にも気を使っているS美は年齢よりも若く見えることが密かな自慢でもありました。「若い子たちに混じっても見劣りはしないし、疲れ切った同年代の男よりも、少し若い男性のほうが私の結婚相手にはふさわしいかもね」というわけで、平均年齢30歳前後の合コンに参加していたのです。

そうやって、月イチペースで合コンに参加していたものの、S美に恋人ができる気配は一向にありません。その場では楽しく話が盛り上がっても、まったく後に続かないのです。その敗因は何か。大きな理由として考えられるのは年下が集まる合コンに参加してしまったこと。第一印象がモノをいう合コンで、若い女性たちのなかでひとり年上というのは、いくら若く見えるといっても、圧倒的に不利なのはいうまでもありません。

合コンでは「かわいい子がいたらいいな~」「ちょっと女の子と遊びたい」といった程度の気持ちで参加する人がほとんど。そんななかで、S美のように最初から「結婚」を意識した女性が鼻息荒く参加したとしても、男性陣はひいてしまうだけです。

出会いのきっかけとして、合コンを利用するのはそれ程見当違いなことではないと思います。しかし、S美の場合は、参加しているメンツが問題でした。見栄を張らずに(?)同年代が集まる合コンに参加していれば、その若々しい容姿を武器にさまざまな出会いをゲットできたかもしれません。

「下手な鉄砲数打ちゃあたる」方式で目的に合わない合コンにむやみやたらに参加するのは疲れるだけ。出会いの場を厳選するのも必要なことといえるでしょう。2009年は始まったばかり。「今年こそは結婚を!」と心に誓うのなら、前向きな「婚活」計画を立ててみてはいかがでしょうか。

粂美奈子(くめみなこ)プロフィール
アラフォー世代上限ギリギリのフリーライター。結婚情報誌の編集&執筆を長年手がけ、結婚式をはじめ結婚にまつわるさまざまな事象について取材。オールアバウトジャパンにて「結婚式」ガイドも務める。著書『ウェディング・プランナーになる!?』、『ブライダル業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(以上秀和システム)、『結婚準備まるごとナビ』(監修/高橋書店)など。