メックは2026年4月1日、第120回医師国家試験受験者を対象とした意識調査の結果を発表した。本調査は2026年2月7日〜3月15日の期間、第120回医師国家試験受験生9,980名を対象にWebアンケート手法で実施され、2,583名から有効回答を得たもの(有効回答率25.9%)。

27.2%が地方勤務に抵抗感。医療の地域間格差の一因に

第120回医師国家試験受験者を対象にしたアンケート調査で、地方勤務に対して抵抗感がある割合は27.2%にのぼることが判明した。居住地域によって医療機関の数や医師数、専門的な治療を受けられる機会に不平等が生じている「医療の地域間格差」の一因が、医学生の意識にある実態を部分的に裏付ける結果となっている。

地方勤務を避ける理由は「生活利便性」が最多

地方勤務を避ける理由としては、「生活利便性」(68.0%)が最も多く、「家族・パートナーの事情」(42.8%)が続いた。さらに、「教育・子育て環境」(33.7%)や「キャリア形成への不安」(33.3%)も3割を超えており、生活面の不安と将来のキャリアへの懸念が主な要因となっている。

志望診療科によって異なる地方勤務への許容度

志望診療科別に地方勤務への抵抗感がある割合をみると、「皮膚科」(49.1%)、「麻酔科」(45.5%)、「眼科」(38.2%)の順に高い傾向がみられた。一方、地域医療との親和性が高いとされる「総合診療科」は11.4%と最も低く、志望する診療科によって勤務地への許容度に大きな差があることが明らかとなった。

研修先選びで重視するのは待遇よりも「人間関係」

初期研修医として2年間学ぶ臨床研修病院(研修先)を選ぶ際に重視する項目では、「雰囲気・人間関係」(25.0%)が最も多く、「勤務地・生活環境」(19.3%)、「指導体制」(18.0%)が続いた。一方で、「給与・待遇」(7.1%)や「病院の実績・ブランド」(1.8%)は比較的低く、若手医師は待遇や知名度よりも働きやすい環境を重視する傾向がみられた。

調査の目的と今後の展望

本調査は、医学生・若手医師のキャリア志向や研修先選択の価値観、診療科志望などを把握することを目的に実施された。将来の診療科選択や研修先選びに関する意識、地域医療や学会活動への関心、生成AIの利用状況など、幅広いテーマについて回答を得ている。メックでは来年度以降も同様の調査を行うほか、今後はAIを活用した学生と研修先病院のマッチング支援を通じて、ミスマッチの解消や医師の地域偏在の是正を目指していくという。