日本製鉄は3月16日、第10回「ものづくり日本大賞」において、北日本造船と共同で経済産業大臣賞(製品・技術開発部門)を受賞したと発表した。

受賞案件は「新素材を用いた次世代型ステンレスケミカルタンカーの開発とその大型化」で、日本製鉄の独自二相ステンレス鋼「NSSC2351」が有する経済性と環境性能が評価されたという。

  • NSSC2351を採用したケミカルタンカー

    NSSC2351を採用したケミカルタンカー

受賞の概要

受賞案件の代表企業は北日本造船で、代表者は久保田聡氏。日本製鉄によると、北日本造船が開発したケミカルタンカーは、独自の設計により高い省エネ性能と貨物の積載率を実現した。これに加え、採用した「NSSC2351」の特性が評価され、今回の受賞に至ったとしている。

NSSC2351は、従来使用されてきたステンレス鋼SUS316Lに比べ、ニッケルやモリブデンなどのレアメタル添加量を削減しながらも、SUS316Lを上回る高い強度と耐食性を有する鋼種。大入熱による高能率な溶接にも対応できるという。

今回の採用により、鋼材使用量の削減によるコスト抑制に加え、船体の軽量化と燃費向上を実現した。

これにより、EEDI(エネルギー効率設計指標)規制への対応にも貢献したとしている。また、日本製鉄は今回の技術開発にあたり、NSSC2351の溶接施工要領や利用加工技術の支援・サポートも担った

「ものづくり日本大賞」とは

「ものづくり日本大賞」は、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきた「ものづくり」を着実に継承し、さらに発展させていくため、経済産業省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省の4省連携により2005年8月に創設された表彰制度で、今回が10回目となる。

なお、北日本造船はNSSC2351を使用したケミカルタンカーをすでに複数隻受注しており、今年度より順次竣工する予定だとしている。